2025年4月13日日曜日

山林地主

 




港区の大家さんの話題レベルな貧相な風景ではないのが、山林地主
住友林業は、かつての四季報には国土の3%を保有と・・・本当ですかねえ?

王子製紙も相当な山持ちだそうです。


我が寒村陋屋も当然新築の頃があったわけで、伝説めいているのですが、家伝によれば曽祖父は吉野上市まで仙台平五つ紋に身を包み、恐る恐る某山林地主に吉野杉を拝借に赴いたそうな・・・

かの地主は当時の税務調査によれば、今の貨幣価値だと資産ウン兆円強!
赤の他人に近い限りなく遠縁とはいえ、鷹揚に吉野杉の丸太数十本を川流しで、お届けいただいたらしい。
その材木でできた陋屋
百年経っても、びくともしないが、、、瓦葺や瓦下の土盛りの劣化は如何ともし難く、令和の大修理となったのが今回の次第。


かの真っ当な山林地主は、吉野ダラーというような博打に手をださなかったらしいので、北浜相場全盛期の山林資産を背景に仕手筋が・・・というのはある種の虚構だと思っています。
仮にあっても、お小遣い程度のはした金でしょう。
身代かけるようなお馬鹿を山林地主はするわけがない。骨董屋と同じで、曽祖父の仕込んだ材料を売って金にする、、、現金化のサイクルが今風ではないビジネスモデル。

つまり、総資本回転率があまりにミゼラブル
しかし、それが彼らの家訓ってもんで、近代経営学では断罪されるが、和の老舗企業の家訓とあいいれるところではない。

秒速で儲けるというのは没落は光速に等しい


我が陋屋の大修理も順調に進んでいますが、、、虎は死して皮を残し、アタシは名を後世に残せるかな?

しかるべく価値のわかる方が跡を継いでくれるだろうから、まったく心配はしていない


多少アタマが痛いのは、腕のいい植木屋さんが廃業して、後釜を探しているんだが、、、



2025年4月12日土曜日

あの素晴らしい時をもう一度

 





野球のスコアブックの見方なんかまったく知りませんが、完全試合のようなシンプルな展開ならば、なんとかわかるかも(^^)



Kが三振くらいは流石に知っている
数字は野手のポジションだろう(9迄しかない)
先頭打者はセカンドからファースト。つまりセカンドゴロアウトだ。
外野に球が飛んだのはたった2回、センターとライト
あとの3Aや2Fがわからんが、ファーストとキャッチャーがなんか絡んでアウトなんだ!

なんにしても、三振のヤマを築き完全試合とは、、、実に素晴らしい❣️

連続三振奪取は世界的に記録だろう

2022年四月10の事です。


しかし、、、


MLでの成績はと言うと、まだ始まったばかりですから、アレコレ言うのはまだ早い。

藤波の再来なんて、、、失礼極まるし、期待感の裏返しだとは思いますが、、、




2025年4月11日金曜日

報酬かレコードか

 


一般論では、助っ人ガイジンは、倭人よりも実力が上である事が必須条件である。

NBPの世界だと、、、旬の一流のMLBがやってきた試しはない。MLB経験者でなくても球史に残る活躍をした選手は勿論います、、、がかなり限定的だ。


一流のメジャーリーガーが海を越えてまでやってくる動機付けとは、報酬とプライド(キャリア)に満足感が得られる事だろう。

ならば、一流のMLBがやってくるはずがない。


サッカーのジーコさんのように、サッカー後進圏の発展の礎石になる為に来日する義侠心なんて、稀有のこと。

おかげ様で、、、Jリーグは、彼に足を向けて寝られない



しかし、ビジネスリーグならぱどうなる?

落日の経済大国とはいえ、世界に伍する企業はまだまだ多い。報酬だって日本基準でなく世界基準だから、社長より多額の報酬を貰っている助っ人はゴロゴロ、、、というか、それが当たり前みたいな


この辺りは、スポーツとビジネスの「モチベーション」が基本的に違うのだろう。

スポーツは、獲得報酬よりも、レコード(勝ち星とか得点とか)

しかし、残念なことに、高い報酬が素晴らしい企業業績を保証する訳ではないし、逆に事件や事故を引き起こすのは論外だ。


ソフトバンクの某氏は一億ドルの年俸に見合う成果を出したのかね?

自動車メーカーの某氏は海外指名手配中

精密機器メーカーの某氏は薬物違反で書類送検

老舗製薬会社の某氏は事業改革が片っ端から裏目に出ている


無論成功例もあるかもしれないが、成果を出すのが当然だからあまり話題にならない。



さて、、、セブンの次期社長候補

他に力量のある候補者かいないからだろうが、、彼の能力はまったく知らない。

しかし、ヘタ打てば、会社乗っ取られる危機なことはわかります。

けだし、背水の陣

そう言えば、日産も助っ人ガイジンに未来を託すらしいが、、、、普通は引き受けないがなあ(^^)

かと言って、倭人のプロ経営者と言われる方々もなあ





2025年4月10日木曜日

8対7

 


野球には詳しくないが、スポーツは点の取り合いが面白いに決まっている。
素人ですから白熱の投手戦なんかどこが面白い(^^)


FDRが喝破したことになっていますが、ネットのヨタ情報かも知れないし、、、むしろ、七転八倒とか七転び八起きなる倭の俗諺から転じたのだと思っている。


ルーズベルトゲーム(池井戸潤)


公設貸本屋の棚にあったから、手にとり一時間位で超斜め読み。

閲覧席が空いてましたが、座ると立ち上がったあとナンチャラ狭窄症のせいで激痛が、、、、


苦境に喘ぐ中企業とそのクラブ野球チームの起死回生ストーリー。

予定調和が、お決まりのカタルシス。

教養にも人生の糧にもならないが、、、何事にも「学ぶ」ことはある。


真面目に読んだのは、この部分だけ

ビリービーン(アスレチックスのGM)の革命的な野球理論であるセイバーメトリクスに則ったチーム再建を断行する新人監督が登場します。



井戸田さんの作品は、エンタメに過ぎないがお手軽なマネージメントマニュアル本でもあります。

ビリービーンのGM学も、その本質はドラフトにもかからない有能な選手を安上がりに買い集め、MLBで活躍させて、高く売り飛ばすという野球経営学。

アスレチックスは、万年チーム総年俸最下位の座にいますが、アメリカンリーグ西地区の成績は、普通


この小説でも、創造的な新製品で飛躍する企業と、、、そのお抱え社会人野球チームは廃部となるのですが、丸ごと新しい野球愛あるオーナー企業に買われました。

ストーリー上、リストラ計画で決めた廃部案は撤回する方が自然なんだが、無理やりビリービーンGM学にはめ込んだのでしょう


2025年4月9日水曜日

読み書きができることのフシアワセ

 



戦前の陪審裁判の陪審員の欠格事由に「読み書きが出来ないこと」が明記されていたそうな
当時の識字率に鑑みるにそうなんだろうとは思いますから、裁判員の欠格事由にも、、、そんな失礼な事は・・・やっぱり書いてます(笑)
もっとも「義務教育未了」という書き方。
但し書きがあって、未了でも相当の学力があれば足りるらしい。
表現方法が変わっただけかもしれませんがね(^^)

しかし、主権者の信託を得て政治を行う御仁の欠格事由にかようなものはない。
読み書きができなくとも「アホ」でも・・・そういう方々が座布団バッチを付けている可能性は理屈上否定できません。
全ては有権者の選択に委ねられているが、委ねられた側が、、、まあなんとも口にすべきではないし



ジェーン・フォンダとデ・ニーロの共演作が「アイリスへの手紙」
四半世紀くらい前のラブストーリー。
超大物が出ている割に手軽なラブストーリーだった。
結構シリアスな人間ドラマにもなるはずが・・・

フォンダが別れ際にデ・ニーロに語りかけるのです


電話じゃなくて手紙を書いてね


どってことないセリフですが、実はデ・ニーロは読み書きができない。
不幸な少年時代があったのです。
しかし、タイトルからすれば、ちゃんと勉強してラブレターを書いたのでしょう。



例えば「愛を読むひと」
ヒロインは、ユダヤ人虐殺の罪に問われる。
文盲の彼女が、アウシュビッツ送りの指令書が書けるはずもないが、プライドでしょうか、事実を告白することなく罪に服する・・・
この演技でケイトウィンスレッドはオスカーを得ました。オスカーに相応しいかなり複雑な物語構成の秀作でした。


しかし、読み書きが出来ることで不幸な人生を余儀無くされたポーランド人がいた。
正確に言えば、ポーランド系のジプシーの女性。



ジプシーとは差別語らしいが・・・漂泊の民の代名詞
民族的にも多岐多様らしく、定住の意思を持たない以上、国家形成の願望はない。
大道芸としての音楽演奏、カード占い、しばしばのかっぱらいを生業とする。
空虚なネット雑学には書いていない驚愕の事実・・・ジプシーは書き言葉を持たない。
文字は化外の民の悪魔的呪文だと忌み嫌う。
しかし、詩才に恵まれた一人の少女は、文字に魅せられ・・・・
ジプシーの民の禁忌に触れてしまったため、
貧困、疎外、孤独な人生を余儀無くされるジプシー唯一無比の女性詩人の映画が、今は亡き岩波ホールで上映されたのは、十数年くらい前のこと
入りはイマイチ。
ポーランド映画と言えば、ナチスやスタートニストの非道を言挙げし、それに雄々しく抵抗するポーランド民族を称えるもの・・・という刷り込みがあるらしい。



映画とは資本主義の枠の中でヒトザルにとって普遍的なテーマをある程度商業主義的に描くことで命を長らえているって当たり前のことを理解すべきである。
この映画は、相当に重いのですよ。
その重さを救うのが、これ以上がないモノクロ美しい静止画的映像。
「静謐」とはこの映画のためにある言葉以上でも以下でもない。
読み書きができるということは人間の尊厳のスタートラインであるはずが、逆に尊厳を傷つけてしまう現実。文化は差異であって優劣ではない・・・というテーゼ(文化人類学の公理だし、アタシの信念)が揺らぎそう。

2025年4月8日火曜日

すいといき

 



さあ、?どう読むかで文化度がわかるって「粋」なる漢字

すい?
いき?

前者が上方で後者が江戸前
反対概念が、無粋(ぶすい)に野暮(やぼ)かな?
 
ここまではまあいいとしてもですが・・・
しかし「行動原理と美意識の表現」の対比と言われると逆のように思えます
それぞれに美意識も違うって言われるが、これまた不可解
上方は京友禅のような華麗
江戸前は江戸小紋のような地味控え目
しかし、元禄の頃の東西衣裳比べなんて記録読んでますと、大抵は・・・、
 
満開の桜の清水の舞台なんかを試合会場として
壮麗豪華な衣裳の江戸前が、地味の中に見た目の華やかさ以上の上方の美学の発露に惨敗し、

すごすごと尻尾を巻いて退散するって筋書きなんですがねえ(苦笑)


京は紅梅、江戸は白梅・・・これもねえ
たしかに、唄の文句ならば湯島は白梅だが、北野天満宮は紅梅だったか?
あの辺りにも、白梅町という地名があります。


物の本的には「いき」って言えば・・・

義侠心
媚を売らない
執着心がない

そういうとなんか良さげなですが、つまりは「痩せ我慢の精神」
宵越しの金は持たないって腕まくりして自慢しますが、正確には「モテナイ」でしょう
実はこれには続きがあって、たしか・・・
 
カネは欲しいが・・・・だったかな(笑)



江戸前をボロッカスにいうのは本意ではないし、ねず色の美學なんてすごく好きです
きっぷの良さで「いき」の女版代名詞な辰巳芸者は、
四畳半で泣く泣く帯を解いても、心は売らないって心意気だそうです。

でも、風俗嬢は誰でもそうらしい、心を売るほどのめり込むと末路はろくなもんじゃない


さて「いき」というような生き様が江戸前として普遍化したのは、江戸末期文化文政の頃
文化の東西発展段階からすれば、同時代的に対比するには無理がある。
そもそも別物と言うべきかどうかにも疑念がないではない
九鬼周造氏の「いきの構造」なる名著によれば、
必ずしも別物という決め付けをおこなっていない。
ありていに言えば「日本人の一般的な行動原理だし美意識」ということらしい。
一体英語でどう訳すんですかねえ?
フリー翻訳ソフトの知的水準は百も承知ですが・・・


シック
エスプリ
エレガント


どれをとってもちょっと褒めすぎです。
クールというくらいが一番無難かもしれない

2025年4月7日月曜日

いまどきの山中渓

 泉南の山あいにあります。

紀州藩主の参勤交代時の最初の本陣だったそうですから、その名残りらしい豪壮な田舎屋敷が散見されます。



かつては、関西の奥座敷と言われた温泉エリアでしたが、、、いまは廃墟化。
かと言っても廃墟美を楽しめるような風情はない。

心霊スポットとしては多少は有名らしいが、その辺りは興味なし



ただ、千本余りな桜が見事であり、善男善女貴賤都鄙がそれだけのためにやって来る。
車窓から眺めればそれで充分堪能出来ますが、、、

大阪駅で阪和線に乗り、往路は進行方向左側の車窓から桜を眺め和歌山駅下車。かの井出商店のラーメンとゆで卵にビールを食べ、復路で右側の桜を愛でる。

アタシ的桜狩りならそうしますし、JRもこの時期くらいはこの区間だけ徐行運転をすれば、、、センスを褒めてあげますが(^^)



尚、山中渓駅近くには、わんぱく王国だかなんだかお子さま向きのアスレチック施設もありますから、お弁当を忘れずに、安上がりにご家族で楽しい日曜日


無人駅ですからってキセルはやらない事。

ちゃんと監視カメラがついてます



2025年4月6日日曜日

断腸亭日乗 巻三

 



時代は、昭和四年から七年まで

世界恐慌の阿鼻叫喚の中、満州侵略に始まり、515の右翼テロから満州国の建国(連盟脱退はその翌年)
曲がりなりにも近代立憲的であった国家統治体制の崩落が始まります。


そんな時代でも、荷風先生は五十代前半の頃なんですが「紅旗征戎我が事にあらず」だが、、、

でも憤怒のこころが行間に滲むからか、原稿は下駄箱の奥に隠していた、、と日記には書いてました。

憲兵がその程度の小細工で誤魔化されるはずはない。

左翼を支援することは皆目の荷風でしたから、ことなきを得たのかな?


なんにせよ、文句や罵声は軍や政治よりも、犬猿の仲の菊池寛や朝日新聞に多く向けられる



金満放蕩文士ですから、夜な夜な愛人(関根歌子やら)をお供に下町のカフェやら山の手の待合を徘徊し、、、玉の井が登場するのはしばらくしてから

2025年4月5日土曜日

盛久

 



清盛に仕えたサムライのひとり

さしたる武勲がある訳でもなく、宮中の女房たちにモテた事もない

ただ、清水寺の観世音に深く帰依し、そのおかげで斬首を免れたという平家物語のエピソードだけで名前が歴史に残った。


いささか貫目の高い謡曲で結構難しいが、道行(京都から鎌倉まで護送されていく部分)の部分のリズミカルな地名づくしの流麗な詞章がお気に入り。

五十三次を丸暗記するようなものでソロ(アカペラ)で謡うにはもってこい。

しかし、地名の順番をとちると、言葉のループとなり収拾がつかなくなる危険があります

以下登場する地名を東下りに、、、


白川    京都の東より賀茂川に注ぐ川
松坂    粟田口から山科へ超える峠
四の宮河原 京都市山科区四宮
逢坂関   大津市大谷町
勢多長橋  瀬田唐橋
追蘇森   近江八幡市
鏡山    竜王町
美濃尾張
熱田の浦  
鳴海潟   
八橋    三河の歌枕
高師山   愛知県豊橋市
潮見坂   静岡県湖西市
橋本    静岡県湖西市
浜名の橋  静岡県湖西市
小夜の中山 静岡県掛川市
大井川   
宇津之山  静岡県岡部
清見潟   静岡市清水
田子の浦  
富士の嶺  
箱根山
鎌倉


知名度には濃淡がありますが、ざっとコレくらい。

以前の舞台本番ではトチリもせす上手くいきました

👏👏


演目としての山場でもない部分がよかっても、さしたる事はありませんがね

2025年4月4日金曜日

名馬と伯楽の値札

 


おしごとに対する対価に基準や標準があるのかどうかは分からないが、使用者側が払える範囲がそれを決める。ない袖は振れないのだ。

世界をマーケットにしていれば自ずと、、、国内市場だけならその限りということ。


世界標準ならば、、、

一流の名馬の価値は二億ドルないし一億ドル(年間)

スポーツの種類により生涯賃金換算をすれば、馬鹿馬鹿しいくらいの報酬水準は逆にライフが短い競技

されば、、、一流に値する価値はざっくり一億ドル!だと思えばいい


したがって日本市場でしか通用しないプレーヤーの価値は、、、世界に占める倭國のGDP比率は4パーセント程度からして、、、NBPの実態からすればそんなものか(多少の違和感はないではないが)


一方で、伯楽のほう

アメリカンだと、監督やHCの最高年俸は一千万ドルくらい、、、この格差が、妥当か相当かアタシには分からない。


しかし、韓愈の雑説に曰く、、、


世に伯楽あり、然る後に千里を走る馬あり

名馬は常に有り、而るに伯楽は常に有らず


このコーティング理論が正しければ、誰のおかげで名選手になれたって思ってんだ!って事になる。

つまり、コーティングの価値評価がまだまだ不当かもしれないってこと



イチローさんの素質を見抜いたのは仰木監督だと言われているし、野茂選手をスポイルしかけた某監督はとてもじゃないが名コーチではないのかも(潰されそうになった野茂選手はMLBに活路を見出し成功したのは、、、逆説的に鈴木啓示さんは名伯楽だったのかも)



補足



佐々木朗希は夏の岩手大会決勝で登板を見送り、チームは敗れ甲子園出場を逃した。

佐々木は決勝までに4試合、435球を投げており、準決勝では129球を投げていた。

その後、監督は決勝当日の朝佐々木の歩き方を見て、高校3年間で一番怪我のリスクが高いと感じ、登板回避を決断したことを明かした。

それに対し、張本勲は「絶対に投げさせるべきだ。怪我を怖がったんじゃスポーツをやめた方がいい。楽させちゃダメだ」と発言。


どっちが名伯楽かは歴史の評価かもしれないが、なんとなく、それいけドンドン昭和のパワハラ風は鈴木啓示さんと同じに見えます。


プロになり、パーフェクトゲームを達成し、無難にMLBデヴューだから、、、甲子園に出る事が最終目標なら兎も角、、、、

朗希クンは、その当時泣きじゃくり猛抗議をしたらしいが、、、今になってわかったかも




2025年4月2日水曜日

サウスポー

 


ある海外ドラマのワンシーンです


マエストロ(指揮者)といわく因縁ありげな美形のバイオリンソリストは、腕前も思想もラジカル。
ステージから観客を罵り、マエストロをなじり、途中で演奏放棄
かような無礼な様は聞いたことがないではないが、なんとサウスポーのバイオリニスト。
バイオリンの演奏技術は後天獲得資質ですから、日常生活は左利きという演奏家は珍しくはない。
千住真理子さんもそうらしい。
しかし、バイオリンをサウスポーで弾くケースは、楽器の問題やらなにやら、、、皆無に近いはず
確かチャップリンは、サウスポーで演奏をやったが、あれはボードビリアンだから許される。
まあ、思想的にレフトだからって洒落でしょうが、普通の先生は生徒さんに許さないと思いますよ。
とんでもなくワガママで傲慢で・・・でも天才だったのでしょう。
演奏スタイルは、まるでパガニーニの再来
ちなみに、演奏曲はシベリウスのニ短調のバイオリンコンチェルトだった




2025年4月1日火曜日

象牙の塔やら

 



多義な意味合いがあるようですが、一般的には畏怖と揶揄の念を込めての高踏な権威を意味します。

仰ぎ見るイメージかな?

その派生なんでしょうが、コスチュームの連想から

白い巨塔

赤い巨塔

黒い巨塔 とか

最高裁判所
現在、最高裁の建物は三宅坂にあります。

70年代半ばに竣工。

司法の権威を最大限に鼓舞するスタイルが、賛否両論だったと思われますが、個人的には大好きです。
法と秩序とはなにか?ってことを正義の最後の砦らしく至高のスタイルで具現してます(それを実現しているかどうかは論じないが)

大昔見学に行っただけの記憶しかないので、その辺の情報を参考に・・・
延べ床面積が60千平米で、たしか勤務する要員は数百人のはず・・・
凄いですねえ・・・一人当たりの床面積。
ケチな民間企業だと、一人当たり10平米もありませんよ(泣)


しかし、どうみてもあの色彩は「黒」じゃない。
色彩美学的には、、、雲井鼠(くもいねず)
っていうのが一番相応しい
でぇ・・どんな色彩かって?
かの「定本和の色彩辞典」にはちゃんと出てますし、大事なことは「ねず」が正しいということ

北原白秋は、城ヶ島の雨で「利休鼠」をリキュウネズミと詠わせていますが、これは白秋が無知だという事に他ならない。

彼は名家の子弟ですから名門時習館に入学しましたが、成績不良(素行不良も?)で放校されています


ねずみでもねずでも、それはさておき、、、

あの石板には、最高裁判所ではなく、最髙裁判所と彫刻されています。

正字は「高」であり「髙」は異体字。俗にタシゴタカという。画数は多くなりますがこちらの方が書きやすいからか苗字では結構あります(ウィキに一覧表がありますが、なんとまあ髙村薫さんを外してますから引用に値しない)

常用漢字でも人名漢字でもないから、名前で使われることはまずありません。


重要な公的組織名称に異体字を使用するなんて、、、今の石板が1947年に最高裁判所という名称を初めて使った時のものか、今の建物が設置されたときのものかは知らないが「その時の最高裁長官の揮毫」をそのまま使った可能性が高いし、前述のように毛筆なら絶対にハシゴタカの方が書きやすい。