2014年5月17日土曜日
冠・烏帽子・・・そして帽子
ベッドギアとは、女性のためのものなのか?
かつては(1950年代ころまで)では、帽子は、必須のアイテムであった。
しかし、何が理由でしょうか・・・
帽子と名がつくものは、ベースボールと軍隊位になってしまった。
歴史を紐解けば「特定の頭部の装身具とは社会における地位・身分の象徴」であり、
おろそかにしてはいけない。
儒教では「文明化された風俗」の象徴であり、周辺の蛮族なるものは
ヘッドギアとは縁遠い未開土人であり、言葉をしゃべる獣程度の扱いであった。
ヘッドギアの起源はよく知りませんが、土偶や埴輪にその造形が見られますし、
人類の歴史と同じくらい古いみたいです。
まあ、大仰なヘッドギアは、権威や権力の象徴でもあります。
冠をつけて、一人前。
初冠(ういこうぶり)なんて、今でいう成人式。
だから・・・冠婚葬祭。イベントとしての重要性を改めて思い知らされます。
今は流行りませんが、お葬式でも、ホトケさまには額に白い三角布を付けたものです。
冠はあまりに仰々しいもんですから、日常的には「烏帽子」を使います。
中世の絵巻物なんかみてますと、四六時中被っているって雰囲気です。
ちょっと曖昧な記憶ですが、当時の春画でも、実事の最中ですら烏帽子を取らない(笑)
倭国では、女性がヘッドギアをつけるのは、白拍子くらいなものでした。
白拍子とは、異装の女性ですので、やはり、ヘッドギアとは男性ファッションです。
翻って、西洋ですが・・・・
男性にとっての帽子と女性にとっての帽子は、その意味合いが違うのではないか?
理由は、脱着のルール。
ファッション小物としての帽子と服装の一部を構成する帽子では、当然に意味合いが異なる。
--
家の中に入って来て、帽子を脱ぐようなら真の紳士。
帽子を脱がないのなら紳士のふりをしている男。
帽子をかぶっていない人物は、紳士のふりをすることさえあきらめている男。
--
言い得て妙です(笑)
最近の帽子を被らない輩は、品性において下流階級ってことですねえ
女性ファッションとしての帽子への悪評の多くは、どうやら服装とのミスマッチみたいです。
オスカーの授賞式に現れたシェールの奇天烈なファッションも
ロイヤルアスコットでのイライザのかのお帽子も、
それ単体ではグロテクスとしか思えませんが、服装の一部と思えば納得。
当然、屋内でも脱ぐようなものではないし、脱げば、逆に色情狂って思われます。
なぜ「帽子は廃れたのか・・・?」
西洋かぶれのファッションだからって理由は、
日本文化史の基礎知識すらない無教養人の発想であり、
冠・烏帽子の伝統に従えば、普及しないほうが逆におかしい。
だから、着流しに帽子ってスタイルも一般的であった。
ひとつは、へアスタイルの多様化かなあ・・・
かのMG5は、60年代のはじめに発売されました。
車社会の到来と通勤ラッシュって説もあります。
車高の低い日本車や、満員の電車では、たしかに帽子はおじゃま虫。
逆に言えば、停滞という「ゆとり社会」のなかでは改めて帽子の復権がみられるかもしれません。
最近は、すこしブームなのですよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿