2014年8月22日金曜日
天網恢恢疎にして漏らさずとは言うが、網の目が細かくなるほどよりすり抜けやすい
なにが「法益」なのか・・・・?
故意(悪意を含む)過失があって、他人様の生命・身体・財産(有形無形を問わず)に
被害を発生させれば、それは申し訳ありませんってことでしょう。
具体的な被害が発生しなくとも、瑕疵(当事者間で約束した品質水準に違背)があれば、
あるいは違法な事態があれば、これも当然債務不履行ってことになります。
問題解決のために、金銭賠償も当然かもしれません。
思い起こせば、C国のT食品会社製造の冷凍食品に劇薬物が混入され、具体的な被害が発生した。
あの時の混乱は中世の「魔女狩り」に等しい。
T食品製造冷凍食品はすべからく「魔女」である。
C国原産地品はすべからく「魔女」である。
店頭から商品が消えた・・・消えた商品はどうなった。
当然廃棄処分であり、そこで生じた「廃棄費用・仕入原価」が損失となった。
その損失は誰が負担したのか?
消費者が購買価値を認めないものは、その理由が「風評」であり、
具体的な安全性に問題がなくとも、それは瑕疵であるって、合理的な判断だろうか?
個人情報が大量に流出した。
健康情報や財産情報は含まれず「氏名・住所・生年月日」程度である。
実際にその漏洩した情報を利用してダイレクトメールが大量に投函された。
迷惑と思った方も有益な情報が来たわって喜んだ人もあるだろう。
保有する情報が詐取されたのであるから「被害者」であるべきが、
個人情報の管理に懈怠があったということで、さしたる被害を消費者に与えたわけでもないが
風潮としては非道な「加害者」にされてしまった。
法律上、欠陥はともかく瑕疵は無過失責任であることはやむを得ないとしよう
過失がなくとも責任は取りますが、C国バッシングなんかコントロール不能であり
それまで責任を負えといわれてもそれは理不尽ってもんでしょう。
情報管理に過失がなかったとは申しませんが、金目で百億単位の賠償義務まで
負えというのは、ちょっと過酷じゃありませんか・・・
どっちも天文学的にカネさえかければ対応策はないではないが、
そこまでのコストをかけること・・・ひいては社会全体で負担することになるのですが、
それは合理的ですかってサンデル教授から白熱授業の素材にするだろう。
どうも、間違った形で消費者を甘やかしているポピュリズムとしか思えない。
困ったことに「裸の王様たる消費者」であることが自覚できていない。
店頭から「不安だというだけの」商品が消え(一時的なんですがね・・)
詫び状と同時に五百円玉一枚くると事態は落着する・・・
実際は、なにも解決していない。
本質に肉薄しない・させようとしない愚民主義が、将来を危うくする
まともな企業であれば・・・ 天知 地知 子知 我知 というストイックさを
持っているものであるが、このような「愚かさ」は、愚直であることを
虚しくもさせるのである。
0 件のコメント:
コメントを投稿