2014年9月14日日曜日
食品偽装に鑑み羊頭「馬」肉ということを思う。
四足ならなんでも食べる中国人にとって、食肉三品とは・・・
羊・狗・馬かしらねえ(笑)
清代に「恆言録」っていう雑本があります。
成語由来辞典みたいなものです。
羊頭狗肉って成語の出典の説明があることで有名・・でもありませんがね・・・
それによれば、晏子春秋に「羊頭狗肉」が初めて書いてあるらしい。
しかし、その類語で
牛頭馬肉
羊狗牛馬 ・・・・なんかも(以上は諸橋大漢和より)
さて、意味することは同じでして、今ならば景品表示法の「優良誤認」みたいなもので、
当然に法律違反です。
まっとうな商売人ならば絶対にやってはいけない。
ところで、以上の成句からすれば、倭国での食肉のランキングは
牛・豚・鶏 とくるが・・・
中国では、どうも、馬より牛が上
そして、牛や馬よりも羊や狗が上で、最高位に羊が来る。
つまり・・・羊・狗・馬の宮中席次が出来上がる・・・ほんまかいな(笑)
しかしである。
狗料理は、韓国の北部では裏町で結構盛んであるし、倭国でも□森では密やかに・・
馬料理は、熊本、長野、青森なんかが、食材の産地です。
羊ともなれば、残念ながらジンギスカンしか思い浮かべない(苦笑)
さすれば、本場ともなれば・・・と思うのですが・・・
中国もエリアが大きいので、一概に言うべきではないのでしょうが、
いまや、保守本流は「豚」と思えます
牛は毎度申し上げるように食材としては幅が狭く下等なのです。
狗鍋は、夏場以外では結構人気と旅行記にはあります。
さて「羊」はと言えば、延辺料理(中華+韓国+蒙古みたいな)での串焼きと
北京あたりで有名なしゃぶしゃぶ・・・あんまり、レパートリーがありません。
しかし、この延辺料理なるものは、新大久保あたりでは行列だとか・・・
上野にもありますが、行列は出来てません
なお、検索しても「馬」は、まったくかすりもしない(笑)
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さて、諸橋轍次先生の大漢和辞典は、B4サイズで全12巻。
収録された文字数が数万。
延厚さで、ざっと一メートル程度の堅牢無比浩瀚な辞書ですが、
その辞書でも、七ページ程度の記述がありますので、結構ポピュラーな
漢字のようです。
羊は祥に通じるということで、悪い意味で使われることは少ない。
しかし「亡羊得牛」という成語があり、言ってみれば「損して得取れ」みたいな意味。
これまた、所変われば品変わる・・・ってことかな。
最後にちょこっと
日本には、元来羊文化はありません。
古くは、麻に絹。コットンは江戸の頃から・・・
ところが、明治以降ウール地の軍服製造の必要上、羊の飼育を始めた。
その羊毛以外の(言ってみれば)廃物利用の結果がジンギスカン料理だと定説・・・
しかし・・・そんなお馬鹿なことは諸橋先生が書くところではない。
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