2014年11月13日木曜日
ドラキュラの本当の敵
吸血鬼映画は、なんちゃってドラキュラ伯爵ものが定番。
ざっと数えるに、1930年台の「魔人ドラキュラ」に始まり・・
面倒だからヤメ!っていうくらい沢山。
その掉尾の一振でしょうか「ドラキュラZERO」が登場。
まあ、ドラキュラ誕生秘話ってところである。
知っている方にはうざたいのですが、ドラキュラ伯爵にはモデルが有る。
15世紀頃トランシルバニア地方の武勇に優れた残忍な領主
オスマントルコ帝国の侵攻を食い止めた英雄とされる。
イスラム教徒の血が好物だったという史実は聞き及んでいないが
捕虜なんかを片っ端から串刺しにして晒し者にするような残酷癖があったようです。
異教徒は、人間の仲間じゃない・口を聞く動物程度だとに思えば
当人は特段の感傷はなかったはず。
数にまさるイスラム教徒をゲリラ戦と焦土戦術・残忍さのアッピールなんかで
撃退した基督教社会の英雄・・・
これがどういうわけで吸血鬼として忌み嫌われる存在・・・でもたいていは
エレガントに描かれる存在になったのは、血をすするという悪癖があるものの
実在のモデルに対する畏敬ないし畏怖の念があるのでしょう。
あるブログのこの映画への考察ですが・・・ちょっと皮相だなあって思うのですが
的外れでもない。
ハリウッド映画に登場する悪役は「アメリカンの敵を具現」するというのは
げだし真実である。
JBの初期の敵はソ連の情報部であった。
冷戦終結以降は・・・武器商人とか麻薬組織
その文脈からすれば、イスラム教徒を「敵役」にするのは、まあそういうことなのですよ。
ドラキュラ伯爵は、国土と領民・家族を守るために悪魔との黙約により
超能力を手に入れるのですが・・・
時は流れ、吸血鬼はヒトザルに仇なす存在となってしまった。
美しい処女の生き血のみを狙うヴァンパイヤ程度なら「妬み」程度であるが、
ゾンビの跳梁跋扈は、人類存亡の危機。
そういえば、敵の敵は味方とはいうものの、アフガン侵攻のソ連の敵は
アフガニスタンのイスラムゲリラであり、アメリカは味方として支援したが、
いつの間にか、手を焼く存在となり、ナンダカンダといううちに
そのタリバンとも対立する(んだかどうかよくわかりませんが)イスラム国は
全く新しい組織モデルとして強大化しつつある。
つまりは、この映画はアメリカンの中東政策批判映画かも・・・
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