2015年8月31日月曜日
書籍が売れない・・・・(?)
売れるものとは、その中核的価値以外の要素の影響なり効果が相当であることも承知のうえであるが
素材の「特異性」とか著作者の「話題性」だけ・・・かどうか知らないが、
売れる風潮は如何なものかと思い悩む。
凡そベストセラーと名が付けば、そっぽを向く天邪鬼な性格はさておき、
風雪に耐えうる良書を見抜く程度の知力はあるつもりなので、
結果として発刊部数の少ない書籍が本棚に並ぶことになる。
出版業界は厳寒の時代。
本が売れない・・・って悲鳴は聞き飽きた。
新刊書離れ現象があっても、読書離れが蔓延してるってことでもない。
図書館の貸出冊数や貸出回数は確実に増えている。
人気新刊書を大量に買い込み、閲覧に供することをもって「民業圧迫」というのは的を得ていない。
中古書市場も確実に拡大している。
以前は、新刊書は買えるときに買っておかないと、即座に絶版となり古書店巡りを繰り返し、
疲労と諦観の果てに、旅先でふと立ち寄った古本屋で遭遇するなんて・・・
いまや、アマゾンの中古品マーケットで大抵のものは手に入る。
中古書籍市場は1400億円程度らしいが、ネット売買比率は半分に相当する。
所有から貸借あるいは利用の時代に変化したのは、書籍に限ったことでなく
書籍もその潮流の中にあるというに過ぎない。
その潮流を是とせず、旧態然とした流通システムを墨守し、変革の一歩を踏み出さない業界がおかしい。
知に税金をかけるのか!って、消費税軽減を唱えることは、逆に更に自分の首を締めるってことに
気が付かないのでしょうか?
書籍の仮受消費税をゼロにしてもいいが、書籍の製造物流に伴う仮払消費税がゼロにはならず
結果、ネットの負担消費税が増加し、悲鳴を上げる医療業界の惨状を見ればわかりそうなものだ。
それに、真の知に相当するものをコンテンツとする書籍は限定的だ。
愚本、雑書のたぐいこそが書店の棚を埋める。
いったい今年は、すでに八ヶ月経過したが、どんな書籍を購入しあるいは読んだのだ(苦笑)
順不同だし、記憶に残っているのは・・・
茶色の朝
ベルリン終戦日記
失われた時を求めて(角田光代版)
徳川制度
太平記(岩波文庫版)
21世紀の資本
枯木灘
記憶に残っているということは、それなりに風雪にたえるんだろう。
読み散らしたようなノンフィクションやミステリーはまったくもって思い出せない。
どっちかといえば、最近は、過去本の読み返しが多い。
新たな「発見」が楽しい。
今は「ボヴァリー夫人」を、超久方ぶりに再読中。
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