2016年3月15日火曜日
囲碁で「人工知能」に負けたからって・・・
ゲーム理論の解説本的には「二人零和有限確定完全情報ゲーム」っていうそうです。
なんだかものすごそうですが・・・(苦笑)
ふたりきりで戦うゲームです
相手が有利なら敵側は不利(ルーレットとは違う)
引き分けも含め必ず勝負がつく(本当は囲碁はルール上無限なんですが、まあありえないってこと)
盤上だけが戦場であり、見えない部分で勝敗を決めたりしない
要するに、今レベルの人工知能の得意分野です。
同様の他のゲームと違って、囲碁は手数が多い(将棋の倍くらいかな)
従って、理論上の打ち手が「10の360乗」もあり(実際は禁じ手があるのでそこまではいかない)
高品質のCPUと広大なメモリーさえあれば、瞬時に最善の次手が見つかり、いつかは人工知能が勝つ。
まあ、おそかれはやかれ「来るべきことが来た」って程度のことで、
騒ぐものではないというのが文化系システム技術者の見立てです。
もう少し言えば、棋譜をちゃんと見てませんので(ボク程度の棋力では見てもしょうがないが・・・苦笑)
大胆なことを言いますが、将棋の電脳戦予選(ヒトザルとの対局ソフト決定戦)を見るに
終局までの手数が多すぎる。つまり、まだまだ「アタマが悪い」!
羽生さん的にいえば、最善の手を打っていけば、勝負はもっと早く決まる。
中華の「矛盾の説話」ではないが、最強最高のソフトウエア同士が戦えば、無勝負になるはず(理論的には・・ですがね)
ちょっと誤解されそうな話に振りますが「レインマン」という映画があった。
ダスティン・ホフマン演じる主人公は「サヴァン症候群」である。
日常生活を送るには困難を極めるが、あるギャンブルに対しては異常なまでの才能を発揮する。
これ以上は深入りしませんが、そういうもんだろうと思ってます。
しかし、総当り的に読み筋を読んでいくやり方は、あまり賢いやり方ではなく、
いかに読み筋を少なくするかが「才能と知性」
ディープラーニングなる学習方法では、それを解決したとされる。
単純なエキスパートシステムではなく、自分自身で学習を重ねるってところはやはり凄い。
言ってみれば、過去の定石を覚えるのでなく、新しい定石を自分で
作り出そうとしているってことになります。
ただし、ゲームの世界では・・・・
人工知能の発達は「シンギュラリティ」の到来を告げるらしいが、まだまだ先遠いのではないかと
思っています。
それは「素晴らしいレベルに到達した」という評価を「解のない世界」ではどうやるんだろうってことです。
自動運転で疾走する自動車がカルネアデスの舟板に遭遇した場合、
人工知能が、サンデル教授の白熱授業を受講する学生さんを納得させうる行動ができた時には
初めて、人工知能が単なる知能でなく「知性」として凄いって評価されるのです。
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