造園、築庭ほどの贅沢はない。
家屋は多少お手入れの手抜きがあってもあとから取り返しがきくが、
自然物たる御庭はそうはいかない。
家の中がゴミ屋敷でも他人には見えないが、
荒れた庭園はサルでもわかる。
ベルサイユに豪壮な造園を命じたのはルイ14世。
お抱えの庭師は、手にあまるという事で、
無名の、それも未亡人庭師を抜擢した。
ケイトウィンスレット演じる未亡人庭師は、架空のようですが、
あとは全て実在な登場人物。
平面幾何学的造形の庭園なんか何が魅力なんでしょうか?
自然を模した英国式庭園のほうが心休まる。
理性と論理しか信じない天才民族には、幾何学的な秩序に
安心すると言う解釈は、理解の射程距離ではあるが、
それを良しとはしない。
ここからは個人的印象です。
英国人にとっても、フランス式庭園とは揶揄の対象ではなかろうか?
この映画の監督は、アランリックマン。
英国人です。
ヒロインは、周囲の無理解と戦いながらも、斬新な造築をやってのける。
国王もご満悦と言う予定調和でエンドマーク。
因みに、本当にあのような造築があるのか、ネット画像をさがしましたが、
未確認です。
多分空想かな。
なんにしても、芸術家の理想への格闘技を期待したのが間違いだった。
アブラハムの神を信仰するものにとっては、エデンの庭園再現こそが
至高の様式であろうが・・・・
ちなみに、和庭園の最高峰が、足立美術館庭園。
なにをもって評価するのかは難しいが、専門誌のランキングではそうなっています。
あちこちの名園のごった煮が五万坪の敷地に散乱すると揶揄されますが、
それはそれで間違いでもないが、見た目映像の通り、、、素晴らしい。
和庭園とは、四季折々時の流れに委ねながら生きている存在ですので、
造築物として完成する事は永遠にない。
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