2016年11月4日金曜日
アトムエゴヤン
何でしょうか?意味不明なカタカナ熟語。
アルメニア系エジプト人と分かれば相当なものです。
カナダ籍の映画監督である事を知っていれば脱帽。
多分ですが、彼は預金通帳の残高ではなく才能で国籍取得したと思われます。
アルメニア人に芸術的才能があるかどうかはつまびらかにしませんが、
商才に関してはユダヤ人以上といわれています。
オスマントルコ帝国の繁栄を財政面で支えたのがアルメニア人ですが、
同時に彼らも財を成した訳で、一般のトルコ人からは
羨望
嫉妬
の対象でもあったようです。
つまり「緑色の眼をした邪悪な怪物」がうごめきだしたのです。
彼の監督作品は「サスペンシフルな卓袱台返し」が得意技。
嫌う識者も多くて、毀誉褒貶半ば。
最近の作品は酷評ばかりですが、蝸牛は、嫌いじゃない・・・
今ひとつは、あの「アルメニア虐殺」テーマ
事件だか事故だか判然としません。
犠牲者も、20から180万人
トルコ政府は当然ながら、ジェノサイドはなかったと主張し、
アルメニア政府は、ナチスがお手本にした組織犯罪とまで言っているらしい。
西洋諸国の一部では、虐殺否定発言禁止法まで制定されるにいたっている。
普遍的な正義と良心というよりアルメニア系住民の支持欲しさっとかんぐっていましすし、
中韓系有権者の投票圧力しだいで「反日言動」を繰り返しどうにでも動く政治家まがいの同類はどこにでもいるってことです。
あるいは「歴史戦への思惑」で動く向きもあるようです。
なんちゃら大虐殺とやらがあったことになりそうな話題には理屈なしで飛びつく国ってあります。
日本政府の立場はより知りませんが、トルコと友好国だし・・・まあ想像はつきます。
蝸牛はどうなんだ?って聞かれても・・・勉強不足ですから「よくわかりません」としかいいようがない。
しかし、歴史検証すら法律で規制するって「学問や思想の自由」に反するということだけは確か。
まあ、そんなこんなことを背景にエゴヤン監督の新作登場
手紙は覚えている(現題に比べて・・・センスないわねえ)
あまりにも否定しにくい(・・・陰謀論を唱える人々もいますが)アウシュヴィツテーマに加えてお得意の「技法」
さらに、一部がそうであるようにシルバー産業化した観客への迎合と・・・てんこ盛り。
彼もこれ以上酷評が続くようだと、二度と映画が撮れなくなります。
あれから70年ですから、このような映画がつくれるのもそろそろ最後です。
主な出演者ですが・・・括弧はキリスト暦での生年。皆さんのラスト作品になるかもしれません。
クリスティプラマー(29年)
マーティンランドー(28年)
ブルーノガンツ(41年)
ユルゲンプロホノフ(41年)
お話が上手すぎてリアリズムには欠けますが、実に面白い。
映画評論家は・・・多分に冷ややかでしょうねえ。
ベネチア映画祭では・・・かすりもしなかった。
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