2017年10月19日木曜日
十六世紀
いつの時代も波瀾万丈だが、この時ばかりはとりわけ歴史の分水嶺。
エウロッパの近代はここから始まる。
ルネサンスと宗教改革の時代。
倭国だって戦乱の時代から近世にさしかかり、
万暦帝やスレーマン一世やイワシ雷帝が君臨する。
新世界は「征服」され、地球規模の金銀交易により、はじめて世界史が誕生した。
こんな時代を一人の人物に代表させるには無理があるが、
ルネサンスと宗教改革の時代というなら、
ダヴィンチ
ルター(あるいはカルヴァン)
だが、いささか偏している。
美人で淫乱な王妃マルゴでもいいが、倭国では知名度がねえ。
そのお母さんであるイタリアのメディチ家からのお嫁さんだと日和見な鵺
やはり孤独にも普遍的に人間性探求に勤しんだ一介の田舎領主が一番相応しい。
モラリストの先駆けのように言われるが、語感が良くない。
モラリストと道徳家はまったく別物だそうです。
誤解されるため「敬して遠ざけ」られますが、
書き手はある意味で魅力的。
ミシェル モンテーニュ
フランス王家に仕えたそれなりの法官貴族でしたが、
早くに退官し、ボルドーあたりの領地の古城で晴耕雨読の日々。
随想録なるエッセイを書き綴りながら、王の非常勤秘書みたいな真似事。
実際になにをやったのかよく分からない。
カトリックとプロテスタントの凄惨な争いに明け暮れたフランスですから、
大体の想像はつきます。
成果があったかどうかは知りません。
しかし、古典的な教養と現実の社会的な困惑を背景としたのであろう
彼の著作はフランス文藝の源流のひとつとされます。
残念ながら、不倫、姦通、強姦、猥褻行為、異常性愛等々は
まず登場しま...これがまあ、、するんだなあ(^^)
が、寛容を説き、声高に正義をふりかざす事への懐疑さへの
たびたびの言及は示唆に富む。
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