映画監督に必要な資質は、映画がある種の総合芸術ですから、
あらゆる藝術に対するいっぱしの見識なり才能だと思われます。
だから、才能あるデザイナーが映画の世界で花開いても
驚く方がおかしい。
トムフォード
元々は、GUCCIのトップデザイナー。
独立してなんともエクスペンシブなお洋服、化粧品、眼鏡....なんかで財をなした。
有り余る財を浪費するには、映画製作(^^)...
かどうかはしりませんが、製作、脚本、監督と八面六臂の活躍の結果
ベネチアの映画祭でなんとか大賞の栄に輝きました。
個性的な役者に支えられたのでしょうが、キャスティングも製作者の腕
原作は邦訳されているようですが、未見
どう脚本家が料理したか興味が無いではないが、
読む暇がない。
さて「夜行性獣」とは、思わせぶり
一見して予想がつくタイトルですが、不眠症の別名でもあるらしいって
知った瞬間、多重構造なメタファーだと感じ入る。
美であるべきものが醜となったこと以上にジャンクなものはない。
冒頭の展覧会のシーン(ヒロインはセレブな藝術財団のトップ)は、
怖いもの見たさやグロファンでも目を背ける醜悪なまでの美しさ。
美は醜、醜を美と思わない感性なら、この映画は勧めない。
ある種難解な構造だし、不愉快にも不安にもします。
過去と現在、そして元夫から送られてきた小説のゲラの世界。
なにが実像でどれが虚構なのか不可解なまま
ヒロインが元夫をLAの日本料理店で何時迄も待ち続けるシーンでエンディング。
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