2018年2月2日金曜日

玉三郎さま(安珍清姫伝説)



末永くうそ偽りなく....って、姦淫が罪なら虚言も罪悪。
十悪には、邪婬、妄語とあります。
恨み辛みから蛇身に変じた清姫は哀れとしかいいようがない。
道成寺の鐘に隠れても焼き殺された旅の僧安珍は自業自得だ。

歌舞伎の京鹿の子娘道成寺は歌舞伎舞踊では畢生の大作らしいが...
見た事ないのでコメントなし。
しかし、能楽の道成寺は文句なしの大作。
能楽師の登竜門ですが、宗家のお許しを得た上でのヒラキ。
三間四方の広からぬ舞台上にいったい何人が登板するのかな(^^)


歌舞伎も同じしつらえみたいですが、かの伝説の後日談。
演じるにはいささか大変で、素人さんには過酷。
途中でお色直しがあるのですが、鐘の中で一人で装束を変える。
暗闇のなか、首尾よく着替えが出来ても、鐘を釣り上げた際に
ちゃんと正面を向いているか危うい(^^)
舞台の檜板の向きが参考になるが、
いざって、見所(客席)に背中を向いた例もある。

檜板の向きだけじゃなく、バックオーケストラの音にも
気を配らないとダメ!というが、師匠の教え。
お囃子の音楽が後ろから聞こえてれば大丈夫!


歌舞伎版は見た事なくて...
という事で、玉三郎以下の娘道成寺のライブビューイングの鑑賞....


予告編だと艶やかですなあ(ひとこと!)
演題は、京鹿の子娘五人道成寺
これはずるい(^^)
白鳥の湖のオデットとオディールをダブルキャストでやるようなもの

がしかし...玉三郎曰く

芸の継承のため

彼が言うなら納得しますし、それが歌舞伎の人気の秘密かも。
同じ舞台で同じ空気を吸う事でしか継承出来ない事もある。
勘九郎以下の若手が学んだかどうかは後々わかること
しかし...一人で演ずべき白拍子を五人で分担するのですが、
歌舞伎鑑賞素人が見てもこの役者毎の違いはなんなんだ‼️
勘九郎以下が玉三郎の域に達するには....
これから血反吐吐く程に修練してください。


そうそうに興味は薄れ....本当に傾向的鑑賞ですなあ(^^)
バックのコーラスとオーケストラに目がいく。
オーケストラの編成は、能の編成に三絃が加わっただけ。
所作もきれい。
文句なし!

しかし、バックコーラスはなんだ!
プロは暗譜に決まってます(キッパリ)
扇の扱いが粗雑。
あと様々な文句あり!
浄瑠璃のレベルはこの程度でもいいのか?
素謡とは言え厳しく所作を叩き込まれた素人能楽師からすれば
所詮は、大衆演劇にしか見えない...


研ぎ澄まされた玉三郎の気品のある舞が泣けてきます。


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