2018年4月29日日曜日
李氏朝鮮について
世界史的に長寿の国であったと思います。
室町時代の南北朝統合の頃から二十世紀始めまで(韓国併合まで)
しかし、健康寿命的には慢性的な重度内臓疾患に悩み続けたようなものだったらしい。
地政学的に不幸な地域であり、有史以来千回程度の侵略を受けてきた。
別にヤラレっぱなしというわけでもなく、中国のお先棒を担いで二度ばかり倭国侵略を
やっています。
神話の時代はさておき、統一国家は、
高麗
李氏朝鮮
の二つだけ。
李氏朝鮮は高麗の軍人によるクーデターにより成立していますが、
後ろ盾は、中国。
冊封体制に組み込まれることで体制の安全保障を図り、
本家以上の儒教国家たる事で長期的な秩序維持に成功した。
が、反作用も凄まじかったらしい。
広大な中国大陸向けの統治システムを教条的に狭隘な半島に持ち込んだのだから
社会の閉塞、停滞感は息苦しいレベルに留まらず
須らく時間の止まった五百年。
孔孟の時代と変わらない産業構造を維持しようとすれば、徹底鎖国と
新機軸の御法度
産業革命や商業資本主義なんか起こりようがないが、官僚の腐敗だけは、
国の貧富に関わらず....
重圧を背負わされた一般庶民こそ哀れ。
なかんずく、儒教でも一番ファンダメンタルな朱子学なんかを
担いでしまった。
江戸幕府の官学も朱子学であったが、幸いにも百家争鳴のように
様々な学派が妍を競ったし、仏教は堕落したが、神道がオピニオンリーダーとして
チカラを増して来る。
これが、列強の門戸開放圧力への対応判断の違いとして
歴史の明暗を分けてしまうことになった。
それでも天が回っている...と思い込む国家に明日はない。
遅ればせながらですが、地球が回っていると自覚した
我々の先祖は偉か....ったわけではない。
単に常識があって、思考回路が普通に柔軟だっただけであり、
健全な通念がマジョリティになったと言うこと。
李氏朝鮮は、世襲(と言っても抜け道はあったみたいな)の
徹底した身分社会。
支配者層は両班(文官と武官)の区分があり、文官優位。
武官は粗末にされ、技官は虐げられる。
防衛力たるや、無に等しかったと言われる。
文官内部でも様々派閥があり、エネルギーは外部発展に向かわず
日々オセロゲーム的な内部抗争。
国王交代とかで勝ち組から負け組に転じれば、根こそぎ粛清の嵐
代々の大統領が離職すれば、末路哀れの伝統はここに由来するのかな?
派閥は父系の血脈集団であり、排他的で結束が固く、国益より族益。
あの財閥の行動原理のある部分も同様かもしれない。
(長くなるので次に続きます)
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