賢者曰く
我々は美を愛する。ただし節度をもって
我々は知を尊ぶ。しかし溺れる事はない
我々は富を追求するが、これは自慢する事ではなく
可能性を追求するためである。
貧しいことは恥ではない。
しかし、貧しさから脱却することに努めないことは恥である
我々は私的な利益を尊重するが、これは公的利益への関心を
高めるためである。
私利追求で発揮された能力は、公的事業でも応用可能だと信じている
政治に無関心な市民は静けさを愛する人間というよりも
市民としての義務を果たさない....とされる。
耳が痛くなりますが、平明、簡潔、品位のある演説とは
斯様なものをいう。
これを聞かされれば数多い愚昧な民草であっても粛然とする。
劣化した政治家の言葉しか知らない者はさらなり。
もっとも、サイレントマイノリティたる蝸牛庵は、
静けさを愛する人間ですから、パスです(^-^)
当時の先進国であったアテネに政治のお勉強に来た
クラシックローマの田舎者たちが、このペリクレスの演説を
きいたかどうかは知らない。
その後のローマ政体史を見るに、大いに参考になった筈だ。
なにを参考にしたのかは、色々議論はありますが、
少なくとも、盲目的に迎合しなかったのは確かである。
他にも今学ぶべきは沢山あります。
卓絶したリーダーと、良識派の市民が手を携え統治する社会なんて
世界史の奇跡であり、あり得ても長持ちしない....とか
凡庸とは必ずしも悪いことではないとか。
独裁型統治を良しとしなかった歴史を知っているだけに
このようなリーダーを持ち得たことが羨ましくも思いつつも
危惧もするのです。
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