まずもって、ジャン・ジャック・ルソーが頭に浮かぶ。
アンリ・ルソーは...かなりあとから。
ジョルジュ・ルオーと混ぜご飯になる。
世紀末の巴里は、油絵よりも詩歌なもんで不案内。
本屋大賞なんて、作品の目利きに関してまったく信用していない。
商人が取り扱い商品にあれほど愛情も評価能力にも乏しいことは信じがたい。
無論例外もあるだろうが、多くの店員さんはそんなものだ。
そもそも、カルチャーをトッピングにしたエンターテイメントばかりが
ランクインする。
楽園のカンヴァス
原田マハさんの作品
出来が良すぎて、つまらない駄作が上に来て、銅メダルしかならなかった。
まあ、ルソーなんてマイナー画家ですから...
キューレーターの知見を最大限に活かした快作
しかし、斯様な傾向ばかりだと作家としての明日はない。
世紀末絵画は、洋画の閉塞感をブレイクスルーしたとされる。
ルソーは、税関の小役人の傍ら日曜画家的に絵を描き散らかした。
まともに画業の基礎トレーニングを積んでいない絵画は稚拙の塊で、
展覧会のゴミとまで嘲笑されたらしい。
一番有名な作品がこの「夢」
最晩年の作品。
実は同じ作品がもう一枚存在する。
その真贋を巡る知的バトルがこの小説のキモ
結構面白いが、肝心の真贋は....
ピカソの青の時代の知られざる作品のカンヴァス上に描かれたルソーの
絵が「夢」という衝撃の仮説も真相は明らかではない。
唯一確からしいのは美術の世界は魑魅魍魎が巣食う
伏魔殿だということ。
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