リヒャルト・シュトラウスのオペラ「ばらの騎士」
古典的な意味では最後のオペラ。
こまっしゃくれた物言いをすれば、芸術は
創造芸術
解釈芸術
に二分される。
残念なことに、所謂クラシックは解釈芸術となってしまった。
彗星のように登場し、世界を震撼させる...
例えば、グレングールドのゴルトベルクヴァリエーション
残念ながら演奏家にいても作曲家にはいない。
MET版のライブビューイング
シュトラウスの初演からして大好評で...しかし、なにが受けたのかねえ
初演は、二十世紀のはじめ
しかし舞台設定は、18世紀のウィーン
ワグナーの壮大な楽劇にウィンナワルツの軽薄さを
トッピングしてアマデウステイストとは恐れ入ります。
美味く融合したと観客は思ったのだろうが、今時はなあ...
新演出という事で、第一次世界大戦前夜の舞台設定。
古き良き貴族の時代が最終的に廃墟化する暗喩が物語を
盛り上げます。
おはなし自体はたわいない当時の世相の風景そのまま
貴婦人と若い貴族の不倫
新興成金との縁結びで再起したい零落れ貴族
貴種との縁で成り上がりたい成金
父親の意向はさておき、愛に生きたい若い娘
熟女への肉欲と若い処女への愛の間に揺れる貴公子
なんとも昼メロ、ソープオペラの定番です。
しかし、四時間弱の不協和音混じりの楽曲には疲れた。
メトロポリタンでは熱狂的なカーテンコール
多分ですが、最低でも三十分くらい
天井桟敷から紙吹雪が舞う...ってあんまりありません。
皆さん、プログラムを切り刻んで投げるんでしょうねえ。
ライブビューイングの映画館では...やってもいいが、
観客はみなさんお行儀が良すぎる(^^)
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