2018年8月6日月曜日
日本以外皆んな沈没
せっかく京都のイタリア語学科まで出た文学士が、
売文の徒にまで身を落とし....
本来ならば、当時の世界の文学の最先端を行くイタリア文学を翻訳紹介するのが、
多額の国費を費やしお勉強させてもらったことへの恩返し!
私学の学生ですから、羨望と嫉妬もあり、罵詈雑言を浴びせつつも
むさぼり読んだ
日本沈没(小松左京)
73年刊行で、二百万部の大ベストセラー!
映画化も二度
しかし、映画化作品が論外なのは当然としても
文学としても、構想の雄大さに比較して成果物は貧相極まりない。
続編として「日本漂流」が刊行されたが、憐れみすら....
そもそもは、日本列島なる民族のアイデンティティを亡くした
倭人が国際社会でどういきてゆくのか?というテーマ
つまり、第二のユダヤ民族の流浪の旅を描くはずだった。
正編にはそのかけらもない。
内容はうろ覚えだが、
移民受け入れ交渉は難航(当たり前でしょう)
ダミーを使っての海外不動産の買い漁り
皇族はスイスに移住
国家の至宝の売却
なんかがさらりと書かれているだけ
続編は....よく覚えていませんが、記憶に止める迄の
事もなかったのです。
亡命政権風な自治政府は出来たようですが、まあイスラム国みたいなもの
イスラエルみたいな人口的とはいえ地に根を生やした国家ではない。
多くの倭人は、ゲットーのユダヤ人かロマ人になったみたいな...
自身の国家を持たないとされる民族は、
クルド
チベット
ウィグル
千万の単位ですら国家が持てない。
億の単位だからといって場所が提供されるわけではない。
国家の成立要件は
国民
統治システム
国土
統治システムがなくとも低開発国として一人前の顔して
国連加盟してますが、まずもって国土がないと....
この難民の時代
小松左京氏の意思をくんで、壮大な第二部を書こうという
文士はいないのか?!
誰もいなければ代わりに....でも余命も才能も幾ばくもないしなあ(^^)
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