2018年8月25日土曜日
夏のお子様ランチがオスカー作品のインスパイア版になった訳
夏のシネコンはお子様ランチシネマのフルラインナップ。
今やシルバー産業なんだから、余命幾ばくもない老人の楽しみを奪うのは
あまりよろしくない。
しかしガキ向きレベルの作品もプロ映画鑑賞家目線だと
全く景色を異にする鑑賞の仕方が有る。
オスカー作品賞に輝くコレ!
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
他の追随を許さない批評(難解なタイトルの考察)を
ご紹介しよう。
単純なコンテンツ批評は素人評論家にまかせます。
この「バードマン」とは、かつて大人気だったアメコミヒーロー映画のタイトル。
NY演劇人なんかだと歯牙にもかけない駄映画に違いない。
次に「あるいは」
副詞なのか?接続詞として使っているのか・・・
接続詞であれば、そのうちのどちらかという関係にある二つのものをつなぐ語として使われますし、
同類の事側を列挙しその多様性の表現に使われます。
まさしく、英語の「OR」そのものである。
次に「括弧」
日本語の語法には、元々は「括弧」なんかなかったと思われます。
明治以降の輸入産品。
使い方によってはなかなか便利で、通常は、説明文自体または読み飛ばせる追記事項
などを書く場合に使われる。
しかし、バードマンの説明あるいは追記なのか、あるいはのそれなのか・・・?
判然としません。
最後に括弧の中の文章・・・
かなりな意訳が行われています。
この単語で「奇蹟」を意味させるのは相当に無理です。
通常は、善とか美
修飾する形容詞が「予期しない」はまあいいとして、
予期せぬ美徳
無知
・・・を接続する「OF」の意味合いはなんなんだ?
この接続詞の属格は非常に難解で、
無知という性質の一部に予期せぬ美徳が含まれるって理解が普通だが、
もたらすという解釈も間違いではない。
そもそもこの括弧内の言葉は、NYの辛辣な演劇評論家の書いた舞台批評記事の一節である。
ブロードウェイ演劇の守護神を自負するこの評論家にとって、
ハリウッドの落ち目のムービーアクターなんかはおよびではなく、
批判的記事で鎧袖一触に葬り去ろうと考えていたが、さにあらず・・・
しかし、手放しで褒めれば自尊心が傷つく(苦笑)
才能がないがゆえにビギナーズラックで大穴万馬券をとっちゃったって舞台ですよ
多分ブロックバスター映画だって、そういうたぐいだったのよ
所詮イモ役者!
評論すらしたくない・・・
って、悔しそうに褒めている・・・というニュアンス
つまるところ、この映画は、NYの舞台でカムバックしようともがく役者を描くつもりが
なんだか支離滅裂な妄想劇になっちゃて、
バードマン映画のシリーズ第四作でさっそうと銀幕に登場するヒーロー映画に変化したった
解釈です。
そう思えば、バードマンのさっそうと活躍するシーンは、なかなか見応えがある。
だから、この映画のタイトルは「バードマン」それだけ。
あるいはってことで、舞台の劇中劇を対等に扱おうっておもったが、
所詮は、読み飛ばす程度もものでしかないということを括弧で表現する。
実のところ、嘗てのバットマン役者で人気絶頂だったマイケルキートンの
アメコミ映画を観てみたい!っていう批評文だったが、
まさか実現するとは^_^
スパイダーマン ホームカミング
スパイダーマンシリーズのリブート版と言う触れ込みです。
アベンジャーズに参加すると言う含みがあるので
アイアンマン
キャプテンアメリカ も登場します。
しかし、キモは悪役の「バードマン」です。
特殊素材からなるハイテク武器の密売やその武器を使って財をなしたのが
マイケルキートン。
鳥人間装置を駆使し、悪の限り....
映画全体はともかく、この部分だけはなかなかの見応え。
ガキに喰わすのはいささか勿体無い。
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