2018年9月6日木曜日
深夜食堂・・・・再訪
グルメTV番組は好きではない。
コメンテイターが失語貧語表現すぎて耳の穢れ
でも食事ネタの映画は見ているだけでも幸せ気分になれるから、
よっぽどの食材でない限り足を運んでしまう。
何が最高だといって「バベットの晩餐会」でしょうねえ・・・ことは、
この程度にとどめ、日常食を上手くあしらった作品は好きです。
お手軽に「深夜食堂」をプライムで見てますが、
あるときの素材が・・・「ねこまんま」
見はじめて、あれれって思ったのですが、
あれが「ねこまんま」なの?(番組でもそれに触れていますが・・・)
アタシの知っている「ねこまんま」は、白飯に味噌汁をぶっかけたもの。
にゃんこが喰らうような下品な食べ方ということで、
我が家では食べさせてくれなかった。
それに、飼い猫にもそのような食べさせ方はさせなかった。
これは気位でなく、塩分の取りすぎになるからである。
番組では、ふとやってきた田畑智子の希望で店主の小林薫が、
鰹節を削りだし、白飯のうえにふりかけると、
彼女は御醤油をかけておいしそうに食べるのです。
きっとソウルフードだったのでしょう?
真偽は知らないが、倭国の東では鰹節ご飯で、西は汁かけご飯だという。
鰹節は、かつおの産地の加工食品だから、
江戸以東では手に入りにくかったと思うのですが・・・・
ものの本的には、江戸時代困窮した下級武士も食したというが、
それはたぶん違うだろう。
貧相な一碗一汁一菜のお献立とはいえ、お武家はそんな食い方はしない。
ご飯を少量残し、白湯(お茶なんて贅沢でした)をかけ、
自家製の沢庵かなんかで碗を洗うようにきれいに食べるのが士の作法だったはず。
もっとも、御家人株を買って成り上がった武士だとお里が知れるが・・・・
要するに下品というよりも精神的貧困の象徴というほうが正鵠を得ている。
我が家の地方だと、一碗一汁自体が贅沢ってモンで、かゆを食べてました。
南禅寺前の朝かゆは高級ダイエット食ってことで門前に市ができるが、
人跡まれな寒村では、一合の米に十倍の水をいれ、茶袋と一つまみの塩で炊く。
お水の分量は、おうちの経済状態に左右され、貧困の度合いに比例して水の量が多くなる。
子供は残酷なもので、碗に箸を立てて倒れるとか、
顔が写るようなかゆをくってるって囃したてられるのですが・・・・
水腹だと体が持たないモンですから、サツマイモを入れる・・・・芋かゆ。
甘みがなんともいえない美味って今だからいえること。
個人的には、多めの水がお好みでした。
サツマイモのかわりに朝獲れの香魚なんかをいれるとこれはもう・・・・香ばしくって
元来鮎は香を楽しむ川魚であって、身や皮を食うもんじゃない。
冷めたところでにゃんこのご飯に払い下げるのですが、
香の抜けた鮎なんてそれこそ猫またぎ(苦笑)
いたしかたなく、鰹節(鯖節のようなまがい物だとそっぽをむきます)をふりかけてあげるのが、
これぞ我が家のねこまんまである。
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