2019年6月28日金曜日
江戸歌舞伎の定式
常識は一般社会通念のことですが、定式という場合は
それは「ルール」だという事。
仮に非常識であってもそれがルールならば致し方ない。
能狂言には幕は有りませんが、歌舞伎にはあります。
歌舞伎は能狂言のエピゴーネンですが、
長い歴史の中で洗練されてきた。
引き幕のトリコロールは現代では、茶・黒・緑
チャクミ...と覚えましょう。
何故にこの組み合わせかは知りませんが、定式です。
歌舞伎役者は、霜月起算の一年の有期雇用契約です。
新春歌舞伎のスタートラインはここから!
年の内に春が来るのは、王朝以来の倭の伝統
いまでもお年玉付き新春特別号なんて年の内に店頭に並びます。
昔から曽我兄弟の仇討ちって興味ないのです。
三大仇討ちといっても、江戸前だもん
だから江戸歌舞伎は新春歌舞伎は曽我シリーズがこれまた定式
この伝統は盆と正月は寅さん...につながります。
春から半年も曽我狂言ばかりじゃやってやれないから、
手を替え品を替え...
そういえば、助六も曽我五郎の世をしのぶ仮の姿
身を隠しているくせに、意休さんに因縁つけて
人目に着くなんてあり得ないが、勧善懲悪は歌舞伎の定式
能では過去物語もあれば、現代劇もある。
それを時代物、世話物と呼びます。
映画の時代劇って言う名称はここから来ました。
実際のところ、足利時代の鎌倉の出来事なんて触れ込みてすが、
どうみても江戸の隅田川の風景
ええ加減なんですが、批難する事でもない。
例えば....ダヴィンチの岩窟のマドンナ
どうみてもマリア様は当節の貴婦人にしか見えない。
アタシのささやかな記憶だと
マリアは紀元前後の住人
貧しいだろう大工のヨメ
広義のアラブ人で白人ではない....はず
虚実皮膜って便利です
本間三間の舞台の上では何をやっても許される。
そういう世界をささやかながら持ち得た...実に素晴らしい
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