2019年6月29日土曜日
ジャックの建てたお家(2)
もしかして...って予感は当たった。
マザーグースの寓歌集にありました。
積み上げ歌と言いますが、まるで連鎖の数珠で際限なく続きます。
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これはジャックのたてた家に
ころがってたモルト(麦芽)を
食べたネズミを
殺したネコを
驚かした犬を
角でつついた雌牛の
ミルクをしぼった娘さんに
キスした乞食男を
結婚させてあげたこぎれいなお坊さんを
夜明けに目覚めさせてあげた雄鶏を
飼っている働き者のお百姓さん......
まあこの程度で(^.^)
シリアルキラーの暗喩としてこれほどの適語はない。
もとより
Mother Goose
であるが.....
murder goose
かも知れない。
主人公のジャックの殺した数61人だとされます。
本当のところは判りません。
建築家が職業だとされますが...確かに最後の作品
或いは唯一の完成作は「傑作」かも
建築家を夢想する・芸術愛好家のシリアルキラーサイコパスな独裁者
この映像作家の言いたげな事は、
この三つのワードは等位対称性があり形容ではない!
かつてカンヌに傑作「メランコリア」を引っさげてきた際に
なんのはずみか記者会見でヒトラー礼讃の失言を吐き、
パルムドールを棒に振った(ベストアクトレスはゲット❣️)
今回はさまざまなイメージショットはさみこみながら
この等位対称性の証明を試みます。
失言の謝罪かな?
しかし...グールドが鼻歌まじりに演奏するバッハのパルティータの
映像の必然性が判らない。
演奏には陶然となりましたが...
隣の席ののお兄さんは居たたまれずか途中退席
最初はちょっと冗漫ですが、
最後のインシデントからエピローグまでが、
この映画の真髄。
最後まで我慢したカンヌの観客が、六分を超える
スタンディングオベーション...じつによくわかる。
残念ですが、レイティングが厳しくて興行はしんどいし
アマゾンプライムには絶対に提供されない。
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