2019年12月9日月曜日
「市民」閑居シテ不善ヲナス(3)
承前
公務員の悪口なんか書き出すと...かっぱえびせん状態になる。
駄弁がすぎたので、やっと本論の入り口
地理的に聖と俗の狭間に位置しますから、
山麓には
粉河寺(西国三十三番札所)
根来寺(古義真言宗総本山)
なんて名刹古刹が散在します。
粉河寺は、枕草子にも、寺づくしの段に登場しますが、
さておき。
根来寺は真言宗中興の祖覚鑁を開祖とする新義真言宗の総本山
最盛期は寺領七十万石といわれる武装教団
元はといえば、高野山の退廃堕落に始まる。
空海があまりに偉すぎて、一点の瑕瑾もない教義体系を構築してしまった為
学問的探究は閉塞状態。
マズローの段階欲求説さながらに...
下っ端は色と欲
上になれば地位と名誉
本来ならばその上の自己実現なり悟りを目指すべきだが...
悟りを開いたわけでもない凡愚の僧の振る舞いは
見苦しいの一言。
その中で覚鑁だけは学研に勤しみ..一目も二目もおかれる
存在...あたかも浪速大学医学部の大河内教授みたいな
..じゃなかった。
どうやら高野山金剛峯寺の権力構造には、
土着高野山派
東寺仁和寺派
の覇権争いがあったらしい。
本来ならば地元優位だと思うが、権門のコネクションの強い
京都派が力があり、覚鑁は京都派
派閥争いに巻き込まれて、暗殺未遂事件まで起きるに至り
一山分裂
根来の地に大伝法院建立に至り、今がある。
残念なことに高野山のように秀吉に無条件降伏しなかったもんだから
大伽藍は灰塵衰微し復興には至らず今の状態。
細かくわければ、真言宗は十八宗派となるが、
根来寺はその一つに過ぎず、知名度、財力とも貧しい部類。
なまじっかの最新兵器の武装力に自信があったのが
仇になったのでしょう。
夜郎自大って気質は危険だと言うことで、優れて教訓的な
根来寺の顛末!
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