2020年6月13日土曜日
夏越の祓い
六月は水無月
陰暦だと一年の半分が過ぎ、月が変われば秋
半年の汚れの禊をするのが、夏越の祓。
水無月祓とも言う。
能にも「水無月祓」なる演目がある。
行方知れずのオンナとこの日賀茂の神社で巡り合うお話ですが、
待ち人再会のいわれを背景とする祭事でもなく、単なる舞台装置だと思います。
この祭事には「茅の輪」くぐりが付き物だが、
神社の由来縁起に関係なく客寄せ的に行われているのは
如何なものか。
祭神にスサノオがいないのならばおかしいでしょう
あまり馴染みがないのですが「蘇民将来子孫」なる護符がある。
なんのことだか、サッパリなんだが、
蘇民将来とは貧しいが心優しいオトコであり、その末裔だということ
ある日旅人が一夜の宿を乞うが、富める兄者は邪険に追い払い
貧しい弟が細やかながら心温まるもてなしをした。
この旅人こそ荒ぶる悪神(悪はワルイなる意味ではない)
スサノオの化身
相手の対応次第で災厄をもたらしたり、幸いを与えたり...
茅の輪を纏うように蘇民将来の一家に告げ、旅の途についた。
しばらくして災厄が辺りを襲い...茅の輪をまとった
蘇民将来の家族だけが難を免れた。
説話のバリエーションは様々あるのですが、
スサノオ(須佐男)伝説の一環です。
コロナ(李文亮肺炎)退散に霊験ありとされるアマビエですが、
江戸時代中期のころ、鳥山石燕の描く妖怪ブームで登場した新参者
護符にさしたる霊験があるとも思えない。
商魂たくましく経済をまわすことに反対はしないが
毎晩東京アラートが鳴るにはやはり理由があるのだ。
そんなものより、茅の輪を玄関にリースとして飾る方が
悪霊退散の効果がある...と信じるものを救うのが神仏の加護
晩秋以降に懸念される第二波対策には、
茅の輪に如かず。
加えて、粽の串刺しを飾れば、鬼に金棒!
無論科学的な物理的対処にくわえての人知の及ばない部分への
所作である。
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