化粧の始まりは、呪術性に求めるのがわかりやすい
目とか口とか・・・魔物が侵入しそうな入り口を「形作ること」が化粧の始まり。
時代は下り、特権性の表象として化粧(白塗り)がはびこる。
白い → 日に焼けていない → 不労階級
キリスト教は化粧を禁じたらしいのですが、あの手この手と肌を白く見せる工夫に尽きることはなかった。 かのエリザベート・バートリーは、処女の生き血のお風呂に入ると白い肌が維持できると信じて疑わなかったらしい。 これを思えば、クレオパトラの牛乳風呂なんか可愛いもんだ。
19世紀では化粧はまっとうな女性の嗜みではなかった。 だから、オデットと結婚したスワン君は社交界から追放されたって、スワンの恋の章で、プルーストは書きます。
つまり、その世代では
・皮膚保護程度の化粧派(上流階級)
・紅、白粉、香水派(高級娼婦等)
・なにもしない派(庶民)
に分別されたってことのようです。
原始、女性は純粋無垢で、汚れとは無縁だという宗教的信念が化粧を忌避した。 だから、化粧をすると逆に肌が汚れそうな少女を偏愛する傾向がある。
つまり「無垢な少女」
これをプルーストは19世紀末にふさわしく「花咲く乙女」って命名した。 アールヌーボーとは、花=女 女=花 のモチーフ
要は「化け技法」のたぐいですので、 どってことないのですが、やっぱり、ここ一番は・・・カレーじゃなくて・・・
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化粧なんて どうでもいいと 思っていたけれど
今夜 死んでもいいから きれいになりたい
こんなことなら あいつをすてなきゃよかった
と最後の最後に あんたに思われたい
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・・・「歌姫」はやはり凄いなあ、
勝負服って聞いたことありますが、勝負化粧もあるんだ!
そうそう、勝負化粧はさておき「化粧詐欺」ってあるんですってねえ。
どうも、オトコはすっぴんで勝負してるに、オンナは化けて卑怯だってことみたいです。 騙された方にも半分は責任があるでしょう・・・
詐欺ってそういうもんです。 男女間のハンデイキャップと思うが、不公平なゲームの規則だと思うかは人それぞれ。
まあ、誰のために、何のために・・・化粧をするのかってことだ思えば・・・
女は己を説ぶ者の為に容づくる・・・
とは史記の一節
この文章の前には・・・ 士は己を知る者の為に死し・・・とありますから、まあ答えは明白
昭和流儀に言い換えると・・・
男の顔は経歴書
女の顔は請求書
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