2015年11月6日金曜日
六枚の盾
いわゆる「成長」のための三本の矢に加えて、さらに新三本の矢。
それを阻む「六枚の盾」・・・普通は日本経済の六重苦と言うそうですが、
誰が言い出したのでしょうか?
無能な経営者の「いい訳」かな
いささか信じ難く、ある種のプロパガンダではないかと思っているし、かような経済レポートをかくような投資顧問屋は、信頼のかけらもない(笑)
1 為替・・円高
2 高い法人税
3 FTA対応
4 岩盤な労働規制
5 電力不足
6 二酸化炭素排出規制
為替は、輸入と輸出の合わせ鏡。外貨バランスがニュートラルなら影響はない。
そもそも、貿易の全てが外貨建ではないし、円貨決済規模は財務省統計で分かること。
思いの外円貨決済が多い。
もっとも、取引の際に為替リスクをミニマイズする手続きは面倒だし、管理システムの維持管理にもコストがかかる。
法人税が重いというのは全くの幻想、若しくは根拠不明。法人税率が高いことは比較の上では確かだが、本質は納税額。
課税所得の規模あるいは水準を論じずに、率だけにかしましいのはマトモな議論ではない。研究開発費とか繰越損失とか様々な控除制度があることをあえて忘れている。
GATTが機能不全している以上、FTAにたよるしか、貿易の自由化の道はない。
ある種のブロック経済化の危険はあるが、これはトレードオフだ。
政治に振り回されるが、そもそも政経分離はありえない。
労働規制の意味が不明であるが、労働の需給を自由に弾力化できない不自由さというのであれば、それはその通り。だから派遣制度に頼り、結果として雇用機会を縮小させているのは、よけいに不幸な現象を生んでいる。
派遣社員だからって同一職種同一賃金を顧みないのは如何なものか?
結果的に、消費と未来を毀損している。
金銭解雇制度は悪いことではないが、前提条件がある。
そんな事より、真っ当に働く正社員を確保できなくなるリスクの方が大きい。
働く能力と意欲はあるが、その環境にない規制の緩和こそが求められる。
電力問題と環境問題はまさしく矛盾の世界。
地球自体の環境容量が限界にちかずきつつあるらしい。
この不都合な事実の真偽は分からないが、貧困に喘ぐ新新興国の民草が、先進国並みの生活をしようと思えば、
信じられないくらいの大量のエネルギーが必要だという事は容易に理解できる事。
綺麗事な再生可能エネルギーだけで供給できそうもなく、化石燃料だけでは持続性にも問題があり・・・核エネルギーしかいまんところ考えられない。
しかし、アレルギーもリスクも・・・・
今、考えるべきことは、経済哲学者セルジュ・ラトゥーシュが唱える「経済成長」という信仰の呪縛から逃れ「脱成長(デクロワサンス)」への価値転換。
消費を常に増大させることを前提とするようなこの狂気じみたシナリオを放棄しなければならないというテーゼである。
・・・でも「具体論」はといえば、説得力にかけるのですよ。
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