2016年2月19日金曜日
馬鹿にするんじゃなくて同情しましょう
ヤンキー夫婦
子供虐待家族
と揶揄とも非難とも・・・
某社の例を上げれば、昨年度採用者で、いわゆる「キラネ」は一人だけだった。
きっと縁故採用に違いない(笑)
だって、通常人事担当者がエントリーシート段階で落としますから・・
しかし、社内誌で「祝生誕コーナー」をみれば、ほぼ「キラネ」あるいは「キラネもどき」・・
一応は一部上場会社のご両親のお子様である
ちょっとかんがえこみます。
なもんで「キラネの大研究」なんて新書をアマゾン中古本で探してきました。
この程度のテーマで「大研究」は大仰だし、所詮はサブカルチャーテーマ・・・でもなさなそうな深刻な事態だそうです。
思えば「難解ネーム」は、太古の昔からあった。
例えば「神日本磐余彦尊」をスラスラ読むには相当な教養がいる。
藤原高子なり藤原明子だって、まず正確には読めない(読めなくて当たり前ですがね)
思うに、古代の漢字の渡来、近代の西洋語の概念の導入とは、
ある意味で「キラネ」に似ていなくはないが、根っこの部分で相容れないものがある。
個人的な主観だと言ってしまえばそれまでであるが、
言葉に対する価値観に違背するような体系は到底容認が出来ない。
漢字とは、表音文字では有るが優れて表記的であり、
その意味合いなりは、長い時間をかけた文化的な成熟度を表わす。
それらを「唾棄」しかねないような「キラネ」はやっぱり、許せないって思うのですよ。
漢字の持つ背景なり、文化へのリスペクトが感じられないのは、ドンキーとしか言いようがない。
この「伊藤ひとみ」さんの著作によれば、
今頃の親御さんは子供の名前を考える際に重視することは
名前の音の響き
画数
苗字とのバランス が重視され、漢字のもつ意味も考慮はされるがセカンダリーである。
つまり、漢字は表音であって表意ではないとされているですよ。
ちょっと面白いっていうか「キラネの構造的体系化」って紹介がある。
・訓読みの一部切り取り
・音読みの一部切り取り
・難解読みの採用
・珍奇名乗りの採用
・置字の採用
・漢字イメージの採用(必ずしも表意ではない)
・熟字訓の分解
・熟字訓の新規創作
・外国語読み
・外国語の漢字当て
眼光紙背に徹して考えるに・・・(大袈裟な)
最初の五つは古来からの命名にもある手法であり「キラネ」と頭から否定するには忍びない。
が、最後の四つは漢字の文化破壊に等しい。
熟字訓とは「大和」のようにヤマトと読ますことをいう。
大がヤマで和がトではないことは明らかだが、秦和を「カナト」と無理当てする例がある。
あとは説明するのがバカバカしいのでやめ。
問題は「漢字イメージの採用」
これは、ちょっと微妙なのですが、一定の範囲で許容可能だと思います。
黒木華
ハルと読みます。
芸能界の知力の水準ははっきり言ってバカにしていますから・・・
案の定「芸名じゃなく本名」だった。
華は花であり、春のイメージ。
ご両親は本当に善き名をおつけになったと感心する次第である。
陰陽五行においても・・・
東南西北
春夏秋冬
青朱白玄(黒)
龍雀虎亀
対で連想させるって延長線で考えれば、古典的な法則に従っています。
ファンなので甘いと言われれば・・・まあいいじゃないですか(苦笑)
そういうご両親の知性に裏付けされた命名が、彼女の女優としての才能を開花させた。
思うに、漢字に対する教育なり理解の著しい欠如ってことが問題の根本なんだって!
頭ごなしに「キラネ」の子供に同情し、親を馬鹿にするだけでは豊穣な漢字文化は堅持できない。
そういうことを著者が言いたいのかどうかはさておき、漢字文化の懐の深さを改めておもんばかった次第である。
最後の四つのパターンに該当するような命名をする親は頭が悪いし、
鳶が鷹を産む確率が低いと思えば、採用もしませんってことの合理性を否定するのは・・・
やっぱり難しいでしょう。
子供の名前を見れば親のレベルが分かるって・・・
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