2016年5月26日木曜日
夢の王国
真面目に各国史を学ぼうと思えば、
中国史なら「土地制度」。仏蘭西史なら「暴動内乱革命史」っていう感じで「暗号鍵」がある。
あんまり気付かないんですがね(笑)
その文脈からすれば、アメリカ史は「映画史」に尽きる。
独立以前の合衆国先史なんかは、コロンブス前と後くらいで多少景色は異なるが、
先住民族迫害史と言って悪ければ闘争による開拓史程度の話。
独立以降19世紀末の映画誕生前では、映画史を彩る佳作群が様々なエピソードを紡いでくれているので
適当につまみ食いをすればいい。
しかし、歴史修正主義的な作品は皆無に近く、大義名分的に判断しないことにすれば
間違った歴史観をもつことにはならない。
西洋人が、南北アメリカ大陸で先住民族に対して行ったことは、今風に言えば「ホロコースト」である。
なんてなことを思い浮かべながら、50年台ハリウッド舞台のゴージャスな映画を
うつらうつらしながら見てました。
どっちかといえば、予告編で見た
帰ってきたヒトラー(死んだはずのヒトラーが現代に蘇り、政治権力者を目指すって笑えない喜劇)
ダルトン(赤狩りでハリウッドを追放された高名脚本家の苦闘編)
のほうが面白そう(笑)
スタジオ(映画製作会社)とは、映画という夢の製造工場であると同時に醜聞のもみけし装置。
あの当時の聖林に比べれば、現代のスキャンダルなんておとなしいものです。
実話とは思えないのですが、ハリウッドの巣食う共産党員(及びシンパ)が、大スターを誘拐し
その身代金をコミンテルンに上納しようなんて・・・・当時の世相を描きます。
誘拐される大スターは、ローマ時代を舞台とする史劇の主人公ようでして、イエスがモチーフになっています。
神の啓示を受けるって雰囲気(なんかベンハーに似てます)
これも今風なんですが・・・
何度かの「ベン・ハー」リメイク版(ヘストン版を凌駕できるどうか?)
イエスの復活を目撃したケントゥリオ(百人隊長)の映画
こっちもなかなかそそります。
そういうような時代なんですかねえって、すこし考えこむのですよ。
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