2016年6月27日月曜日
犯罪の動機はなんですか?
舞台は、ロードアイランドの大学。
彼の作品はどうしてもNYかその周辺になる。
ロードアイランドの大学といえば、名門ブラウン大学ですが、もうちょっと小ぶりな感じですねえ。
小さな州ですので、多くの著名人を排したわけでもないが、なんちゃってラブクラフトの出身地です。
幻想・怪奇・恐怖なオカルト世界は、一部の熱狂的なファン(三流の文学愛好家と馬鹿にもされてますが)からは
ラブクラフトワールドとかクトウルス神話って崇められています
主人公は、転任してきた哲学教師とかれの授業を受講する女子学生
監督が神経過敏症てきなもんで、主人公も実存主義的苦悩のなかで、飲んだくれるわインポテンツになるわ・・・(笑)
しかし、現代人の「苦悩」なんかそこの浅いもので、同僚の女教師との不倫やかの女子学生との恋愛ごっこの結果
ただのエロ親父になっちゃのですが・・・それはそれ。一応インテリな哲学教師。
か弱い母親に不利な訴訟指揮をとる判事に「鉄槌」なんて思い立ち、完全犯罪を仕掛けることとなった。
コリンウイルソンの「殺人の哲学」によればですが、19世紀は貧困からくる犯罪。20世紀は退屈から来る犯罪
21世紀はゆがんだ正義からくる犯罪・・・・っていうのがウディアレンの見立てである。
倭題のように「妄想」では、あまりにも非哲学的だ。
彼特有のアイロニーなつくりですが、軽いタッチのコメディ殺人。
思いのほかうまくいっちゃいますし、そのまま迷宮入りとおもわれたのですが、女子学生に気取られてしまう。
進退窮まった哲学教師は、口封じのためにさらに犯罪を重ねることとなり・・・・
こういうのが「現代の不条理」なんですなあ(苦笑)
一般大衆的に面白いっておもうような映画じゃない。
ウディアレンワールドがお好みな一部マニアは、ウンウンって思う程度。
エキセントリックが売り物のホアキンフェニックスらしい演技と、最近彼がお気に入りのエマストーンが可憐に出てるってだけの映画です。
救いは、哲学的警句まみれのせりふの妙だけかな。
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