2016年10月24日月曜日

見識を疑うべきか?


http://cinefil.tokyo/_ct/17001783



NYの高校生(短編映画賞を受賞したらしいが)に質問され、
マーチンスコセッシ監督が答えた「映画史・映画を学ぶためにみるべき映画」のリストだそうです。

1.『メトロポリス』(1926/独) 監督:フリッツ・ラング
2.『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922/独) 監督:F・W・ムルナウ
3.『ドクトル・マブゼ』(1922/独) 監督:フリッツ・ラング
4.『ナポレオン』(1934/仏) 監督:アベル・ガンス
5.『大いなる幻影』(1937/仏) 監督:ジャン・ルノワール
6.『ゲームの規則』(1939/仏) 監督:ジャン・ルノワール
7.『天井桟敷の人々』(1945/仏) 監督:マルセル・カルネ
8.『無防備都市』(1945/伊) 監督:ロベール・ロッセリーニ
9.『戦火のかなた』(1946/伊) 監督:ロベール・ロッセリーニ
10.『揺れる大地』(1948/伊) 監督:ルキノ・ヴィスコンティ
11.『自転車泥棒』(1948/伊) 監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
12.『ウンベルトD』(1951/伊) 監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
13.『美女と野獣』(1946/仏) 監督:ジャン・コクトー
14.『東京物語』(1953/日) 監督:小津安二郎
15.『生きる』1952/日) 監督:黒澤明
16.『七人の侍』(1954/日) 監督:黒澤明
17.『雨月物語』(1953/日) 監督:溝口健二
18.『山椒大夫』(1954/日) 監督:溝口健二
19.『天国と地獄』(1963/日) 監督:黒澤明
20.『いつもの見知らぬ男たち』(1958/伊) 監督:マリオ・モニチェリ
21.『若者のすべて』(1960/伊) 監督:ルキノ・ヴィスコンティ
22.『大人は判ってくれない』(1959/仏) 監督:フランソワ・トリュフォー
23.『ピアニストを撃て』(1960/仏) 監督:フランソワ・トリュフォー
24.『勝手にしやがれ』(1959/仏) 監督:ジャン=リュック・ゴダール
25.『はなればなれに』(1964/仏) 監督:ジャン=リュック・ゴダール
26.『追い越し野郎』(1963/伊) 監督:ディノ・リージ
27.『情事』(1960/伊) 監督:ミケランジェロ・アントニオーニ
28.『欲望』(1966/英・伊) 監督:ミケランジェロ・アントニオーニ
29.『革命前夜』(1964/伊) 監督:ベルナルド・ベルトルッチ
30.『肉屋』(1969/仏) 監督:クロード・シャブロル
31.『ウイークエンド』(1967/仏・伊) 監督:ジャン=リュック・ゴダール
32.『絞死刑』(1968/日) 監督:大島渚
33.『四季を売る男』(1971/西独) 監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
34.『不安と魂』(1974/西独) 監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
35.『マリア・ブラウンの結婚』(1979/西独) 監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
36.『さすらい』(1976/西独) 監督:ヴィム・ヴェンダース
37.『アメリカの友人』(1977/西独・仏) 監督:ヴィム・ヴェンダース
38.『カスパー・ハウザーの謎』(1974/西独) 監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
39.『アギーレ/神の怒り』(1972/西独) 監督:ヴェルナー・ヘルツォーク

普遍的なリストでないことは明らかであるが意図不明だし、なんとも言い難い。
子供に読むべき小説を紹介する際には、教養と知性・分別ある大人に対するように

失われた時を求めて
ユリシーズ
ブリキの太鼓

なんかは絶対に勧めない。
だとしても、子供向きの便法でもなさそうです。


百年強の映画史をエポック的に言えば

創世記の映画技法の濫觴(0)
ドイツ表現主義の時代(3)
ソ連のモンダージュ理論(0)
数うちゃ当たる的なアメリカン無声映画軍群(0)
芸術は御仏蘭西の時代(5)
ハリウッドスタジオシステムの絶頂(スペクタクルからフィルムノワールまで)(0)
イタリアネオリスモス(5)
ヌーベルバーグ(6)
アメリカンニューシネマ(0)
ジャーマンニューシネマ(7)

辺境としての・・・・

日本映画(7)
ポーランド派(0)
ブリティッシュフィルム(0)
ノルディックフィルム(0)
第三世界(0)         ・・・・等々

カッコ内はリスからの本数です(どれにも該当しがたいものもあり合計は一致しない)

アメリカ映画をすべてはずしたのはそれなりの理由があるのでしょうが
ヒッチコック
オーソンウェルズ
ジョンフォード    がいないなんて信じられない。

そして・・・・フェリーニ、ルイスブニュエルがどこを見てもいない!



結論・・・

映画史におけるエポックはそれなりに抑えてはいますが、かなり偏見なり独善です。
でも、だれが選んでも文句は必ず出ますし、チョイスの視座次第でどんなリストでも作れます。










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