2016年12月11日日曜日
地産地消
ことさらに「緑色の行灯」を店先に掲げ、ウリにするとはねえ・・・って、思いつつも、
それ以上に「ほんまかいな?」って疑念が先にたつ(苦笑)
いきつけの若い大将が一人で切り盛りする(やとなおくほど客が来ないっていううれしいお店)小料理屋さんもその類い。
店先の風景がすっきりしないからはずせ!とは言っていますが、その気はないみたい。
正真正銘の「地産地消」なんだから、わざわざ看板出さなくとも知る客は来る(最近は閑古鳥が鳴かなくなったようだ)
岡山の農家の息子らしい。
農産物、川魚、肉類(特にジビエ)は、まぎれもない自家製(あるいはご近所の猟師・漁師の手になる)
美味い!旨い!
そう思うからか・・・・海産系はどうもいただけない(・・・というのは偏見かも)
流通システムの革新により、どこでもどこのものでも食することが出来るようになったが、
それがありがたいことかどうかは視座しだいである。
地元でしか食せないって価値ってやっぱりあると思うのですよ。
日本式のラーメンの起源は「醤油ラーメン」らしいが、
その地によっては、なじみの食材である塩や豚骨を起源とする例も多い。
地産地消を絵に描いたようなものである。
蝸牛の故郷もラーメンを街おこしのツールとしたが、これは成功したみたいだ。
そもそもは、ナンチャラカレー事件でお江戸から大挙して押し寄せたマスコミの夜食だった。
あのどぎつい味が野暮と化け物しかすまない地の住民の舌にフィットしたらしい(苦笑)
なもんで、なんとか選手権に推薦され優勝したモンで、一挙に知名度があがった・・・というのは、
ちょっと時系列的におかしい。
正確には、優勝したラーメンがあったよね?ってことで取材陣が喰らってみると舌にあって人気が高まったと言うほうが正しい。
京都のラーメンの味が京味らしからぬ「ごてごて味」なのは地方出身の学生の舌にあわしているということと同じで「幸せな出会い」だったということに
しておこう。
そもそも的には、醤油はかの地を発祥とする。
その延長線の食文化ってことですので、全国的にも「醤油の名産地には旨いラーメンあり」という定理が成り立つ。
阪神間のラーメン屋で勢いがあるのは、播州系ラーメンである。
たしかに竜野は「薄口醤油発祥」の地である。
醤油と味噌は原料を同じくすることより同根の食材である。
味噌それ自体を食するってお江戸で口走り、野蛮人呼ばわりされたことがあるが、
野暮や化け物は「金山時味噌」を知らないのだ(千葉県も産地だと思うのですがねえ・・・)
なめ味噌って食材の一例。
ワインには多分合わないが、あまり高価でない倭酒(当然ヒヤ)の肴にはこれが一番
名執権であった北条泰時は、よき時代の鎌倉御家人らしく遠来の客と一献酌み交わすときには、味噌をなめながら・・・って
吾妻鏡だかなんかで読んだ記憶がある。
金山時味噌かどうかは定かではないが・・・・蝸牛にはよくわかる風景だ。
桃と柿は自家製でしか食べたことがない。
もぎたてを頂いてきて食する。
世間では、完熟してスプーンですくうように桃密(柿蜜)を味わうのが至福だとか(苦笑)
それって、乳児の離乳食ですよ。
おでこをぶつけるとこぶができるくらいの硬さが一番。
カキーンって歯が折れそうな硬さを味わう・・・・甘みもへったくれもないのですが・・・・ぐちゃぐちゃとかみしめていくと、
ほんのりと微かな甘味が口内に広がる
これがほんとうの至福。
倭人の知る「甘味」の元祖とは砂糖ではなく、かような甘味であった(・・・らしい)
ご幼少のみぎりは花見はじべたに緋毛氈を敷いての(桜ではなく)梅、蓮華、桃でした。
もっとも、桃は、花が咲き出すと即座に摘花しないと美味しい桃にならないもんで、花をめでている閑がない。
最近は、桃源郷と称して桃の花見を売物にするもんだから、どうもお味がよろしくないようで・・・
困った事だ。
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