2017年1月31日火曜日
無惨やな 鎧の下の螽斯(キリギリス)
白髪を染める
薄化粧でホウレイセンを隠す
分に合わないブランド品に身をやつす
どうしようもなく品性に欠けると言われそうだが、孤独な高齢者が
頭上高く 燃えたちぬ
今や最後の闘いに 🎵
とかなんとかのシチュエーションなら理解もしてもらえるだろうか。
平家とは、戦さ下手。
忠盛の時代は瀬戸内のパイレーツを殲滅したほどであったが、
公家の真似事で平和な都会暮らしなんかだとハングリー精神はなくなる。
戦記物を拾い読むに、コリャ皇軍と同じだ。
下士官兵は勇猛だが、将星(平家一門)が愚昧で軟弱
けだし、魚はアタマから腐るのですよ。
だからこそ、アホなアタマでも主君は主君。
忠義に殉じる老武者は、痛ましくも気高い・・・なんて気はさらさらない(笑)
違いますなあ。
畳の上で死んでは武士が廃る。
故郷の越前で華々しくも散華するのがオトコの羽根飾(心意気)
斎藤別当実盛
頼朝の反乱以降の防衛戦は、怯懦な平家一門の将軍の失態で連戦連敗
お陰で、不朽の戦歴も、晩節は汚点だらけ。
木曽義仲との倶利伽羅峠の戦さが今生の最終戦
落ちのびる一門に目もくれず、単騎敵陣に乗り込む。
故郷に錦を飾るってことで、大滝銀子さんの装いの花田秀次郎!
背中で吼える唐獅子牡丹かわりに、化粧とヘアダイ
世阿弥作の修羅物の名作「実盛」
戦場で殺生の限りを尽くしたために修羅道に堕ちた武士を主役にしたのが修羅物
勝ち修羅、負け修羅の区分があり、また源平にも別れる四象限マップ。
扇の図柄、烏帽子の形に約束事があり、通には分かるようになっています。
三大修羅の一つだけあって、なかなか見せますが、
マニアックな道楽の極みです。
ちなみに、舞台ではワキツレがしびれを切らして立てなくなりました。
プロとは言えヒトザル。
たまに失態もありますが・・・シテじゃないから影響は限定的。
でも不覚ですよ。
思い出しても、あの鉢木での蝸牛の失態。
末代までの恥辱!
蝸牛がプロならば、楽屋裏で、腹掻っ捌いて・・・・
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