2017年3月25日土曜日
哭声
ハングル表現である「コクソン」の漢字読み・・・だと勘違いするていたらくだと「映像解釈」も頓珍漢になる(苦笑)
なんせ、宗教的免疫性のない不信心者ですから、冒頭にルカ伝の一節が表記されても意味不明。
そもそも「コクソン」とは「谷城」
全羅南道の田舎の地名である。
長閑な田舎の村(蝸牛の寓居あたりに似ていますねえ)で突如起こった惨劇
そういえば、我が家あたりでも、数年前に某宗教大学の教授にして高僧のご子息がご近所の小学生を刺殺した。
殺人事件に大小も軽重もないが、猟奇的な連続殺人ともなれば、憶測が妄想、妄想が戦慄、戦慄が恐怖を生む
普通なら、野次馬的にメディアが押し寄せるところだし、長引くようだと中央から敏腕刑事がやってくるはずだが
相応お約束事には今回の製作人は無関心。
土俗的因習の果ては、悪霊の祟り。
悪霊は「よそ者」と相場は決まっている。
そして「そよ者」は倭人(国村準の熱演というか怪演)
登場するのは祈祷師・・・・
とり憑かれたのは、幼い少女・・・・・早い話がキムチテイストな「エクスシスト」です。
神の代理人たる宗教者の悪魔祓い映画、つまり神と悪魔のアルマゲドン・・・とは縁遠く
誰が神だか、神の皮をかぶった悪魔だか、真相は不可解なまま(ある種の結末はありますが)お話が終わる。
観客は、宙ぶらりんで不完全燃焼状態。
そういえば「殺人の追憶」も、お宮入り連続殺人事件テーマだった。
見ようによっては芥川の「藪の中」のオカルト仕立て
韓国の宗教事情は、キリスト教と仏教の信者が半分程度らしいが、いまだにシャーマニズムの影響が強いといわれる。
しかし、キムチテイストのキリスト教とか仏教って、蝸牛の知識の範囲ですかねえ
なんせ一国の大統領が祈祷師の言葉を信じて国政の判断を行う国だ。
宗教全体がオカルトチックかもしれません。
よって、田舎の民草にいたっては言うに及ばず。
子供の悪魔祓いのお値段が一千万元だそうです。
いずれの宗教に関しても無関心な無理解な観客が映像の裏側を理解するのは所詮無理ってことですよ・・・と諦観の境地を
味わった156分(ちょっと長すぎる)
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