2017年4月23日日曜日
河内弁小説の醍醐味
およそ倭国には文学賞なるものが二百余あるらしい。
事の性格上重複受賞は有り難いはずだから、
毎年結構な数のメダリストが生み出されている。
しかしながら、多くは版元とか出版利害関係者の手の内で差配されているようだ。
選考委員なる存在もいささかいかがわしくってことは、
筒井康隆氏の「大いなる助走」を読めば分かるが、真偽は知らない。
これだけ文学賞があれば、ランキングなりレイティングがあって然るべきだが
よく分からない。
言える事は、純文学の新人の登竜門なる高名な文学賞はまやかし。
中上健次以来龍に化けた新人作家は、、、いましたっけ(笑)
純文学と大衆文学に大別する意味もよく分からない。
まあ、直木賞作品くらいが安心して読める小説の水準をあらわす。
お高くとまった高踏的文学賞もあるが、あれは大家への名誉賞みたいなものだ。
過去に間違ったことを書いてしまったようだが、高橋和巳は無冠ではなかった。
処女作の「悲の器」で河出のなんとか文学賞を受賞していた。
その後の問題作はあちこちの賞に輝いても不思議ではないが、ある理由で賞レースから干されたに違いない。
黒川博行・・・・今や大阪人みたいなものだ。
高校の美術教師から作家に転身したが、河内あたりに住んで映画とギャンブル大好き。
その彼の小説で、趣味嗜好てんこ盛りが「破門」で、選者はよく見てますねえ・・・
満を辞してではあるが、やっとこさ直木賞に輝く。
後妻業も映画化されたが、これ(破門)も映画になったらしいたが出来は知りません(邦画はまず見ない)
てんこ盛りの河内弁(文体からして品がないし、著者の棲家は羽曳野。主人公の二人はどうも悪名のイメージ)
スッと頭に入る大阪の土地勘の記述(結構細部にこだわる)
映画製作をネタにした詐欺話(正確には未払映画製作出資金支払の強要が加算される)
マカオでのカジノの勝負(小説的には余計だが取材費を沢山突っ込んだ以上って感じ)
お好み素材をうまくあしらい、それなりのエンタメに仕上がっています。
普通なら読みはしないが、悪性の風邪でダウン中なもんで・・・・アマゾンからお取り寄せ。
映画化の際は誰が演じたのかはあまり興味がない。
昔なら、勝新と田宮二郎
ちょっと前なら、たじかんさんと西川きよし・・・・なら見に行くわ(笑)
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