2018年1月31日水曜日
平成ストーリー
元号の数は二百数十あまり。
かつては頻繁に改元されましたから、有り難みも印象深さにもかける元号が多い。
長命であった明治と昭和のはざまの大正は「たった15年」ですが、
平均値からすれは、長いのです。
影が薄いと思われますが「大正デモクラシー」なる言葉で語り継がれるかも。
普通選挙、政党内閣、天皇機関説のような政治概念に集約されるが、
時代の自由な風潮の総体を表すこともあり、意味合いは多岐に及ぶ。
この辺は昭和後期の「戦後民主主義」と平仄があう。
しかし前者はノスタルジックだが、
後者には、なんとも裏切られた苛立たしさ....(個人的な感想ですが)
ソロソロ幕を下ろす「平成」はなんと呼ばれるのでしょう?
平成デモクラシー
政治記者の手になるアカデミック的な平成政史
そこいらの政治ドキュメントとは一線を画す。
三国志演義と三国志くらいの差があるが、実に面白い。
もっとも、あちこちに講談もどきの文節があり、
所詮は兜町新聞のブンヤか(文化欄の品位は高いのにねえ)
思えばこんな面白い波瀾万丈な時代はそうあるものではない。
しかし...時代に翻弄されれば、
茫然自失
右顧左眄
行きつ戻りつ立ち往生
何かにつけて失われた時代だったのです。
指導者に必要な五つの資質の全てを持ち得たリーダーが
誰もいなかったって贅沢は言わないが、
知力はあれど説得力なし
持続する意思はあっても肉体的耐久性なし
自己制御ができないなら論外....なんて有様の宰相が17人(18代)も
三十年余りの間に取っ替え引っ替え(^^)
新しい統治のシステムがないと国が滅ぶとあれやこれやが
平成デモクラシーなるスタイル。
新書なる書籍のサイズは好きではないが、
これは、珍しく大部で、蝸牛の書棚に違和感がない。
じっくりと読み込めます。
to be continued
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