2018年7月29日日曜日
絵をかく奴が一番のワル
中華の人文科学の精華は、詩文に如くはなく
小説や戯曲のたぐい、つまり怪力乱神を語るような作り物は
マトモな文学者があつかうものではない。
倭国でも、文士になると孫子がいいだそうものなら、
勘当するとか...大変な騒ぎになったものです。
しかしながら、堅苦しい詩文の傍らでアイドリングタイムも
必要だし、マトモな中国文学者は手掛けないから、
認知度はひくいものの、
三国志演義
水滸伝
紅楼夢
孫悟空
以外にも抱腹絶倒なフィクション・ノンフィクションは、
あまたある。
醜聞愚行腐敗堕落乱脈紊乱淫靡強欲奇癖無頼愚昧....
もう疲れた(^^)
孔孟が理想とする人間像なんて有り得ないってよく解ります。
世の中には奇特な先生がおられますから、
緑陰の拾い読みには最適。
例えば....
ご落胤騒動
地位や名誉、更には財的魅力満載。
世間を騒がす事にかけてはこれに如かず。
しかしながら、倭国は天一坊事件以外にさしたるものはない。
戦後の熊沢天皇戯話なんかは占領政策における天皇処遇策の混乱により
生じた戯画であり、話題にもならない
だいたいにおいて、体制変革期の歪みから生じるのが常
ならば、中国史上最大の混乱は北宋の瓦解
徽宗皇帝以下宮中がまるごと北方異民族の手に落ちるという惨状
かろうじて残党は南下逃避の果てに南宋を建てるが....
北方から着の身着のまま逃げてきた皇子や皇女と
称する連中たち。
どういうわけか、偽者とはとんでもない!本人に相違なく...
とまことしやかに証言する宮中関係者もでてくる。
どうせ真贋は藪の中
うまく取り入れば栄耀栄華は思うがまま
実際に相当期間甘い汁をしゃぶる尽くした例もあります。
流石に皇帝に化ける奴はいないが、皇族なんかは次から次へと....
血統がカネになった時代の詐欺話です。
いまでも、有栖川家ご落胤詐欺のウワサを聞きますから
それなりに効能はすたれてはいない。
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