菟原乙女あるいは真間の手古奈

今時のモテオンナならば、言いよる男の数が女の勲章...なの？
言いよる側も下心なきとは言わないし、
ピュアな気持ちだけのはずがない。

ともあれ誰か一人に絞りなさいって言われると困るわなあ
古今東西事例は数多あるはずだが...
浅学菲才は悲しいねえ
知識の大伽藍からのアウトプットは少ない。
まだまだ死ぬ訳には...空の引き出しが多すぎる。


千葉県の市川に真間なる場所があるという..がよく知らない。
しかし、万葉の時代に手古奈なるオンナがいた事は
知っている。
二人の求愛者の狭間で苦悶し、入水自殺したんだっけ？
あずま夷は思い遣って身を引くって優しい真似が出来ないのだ。

しかし、摂津オノコも似たようなものだが、
多少は雅びである。
二人の間で死を選んだ乙女に哀しみ
二人は刺し違えて死を悼んだ...とされる。
三角関係のもつれをあの世までもっていっただけで
もつれた糸はさらにもつれるだけだと思うがなあ。

阪神電車の新在家駅ちかくの海側に菟原乙女の墓があります。
考古学的には四世紀頃の前方後円墳。
村娘程度の墓であるはずがない。
菟原乙女を争った若者の墓はそれぞれの求女塚に
埋葬されているそうな。

ウケ狙いの伝説にするならば、
ひとつの塚に三人仲良く埋葬されましたというか...
でも村人たちは哀悼の意は感じるものの、そこまでお人好しではない。
実は一人は地元の若者なのですが、
今一人は和泉あたりの若者。

多少格下にみられる地域であり、ガサツ、ヤンチャで
玉葱臭いと思われている。
和泉ナンバーというと粗暴運転の代名詞。
清原や鶴瓶なんかを思い浮かべる。
紳助でもいいけど、彼奴は京都の南部...
今でもそうだと思うが、阪神間の山手付近の
邸宅レストラン（或いはティールームとか）の駐車場に
カネのかかった和泉ナンバーを見かけると
スルーして別のお店を探す...のが阪神間セレブの振る舞い。


一緒に埋葬する気にならなかったって、実によくわかる。
わざわざ、大和川や武庫川越えてまであそびにこないほうが...