2015年10月26日月曜日
命と暮らしと情報を守る
西洋とりわけアメリカンのリーガルミステリーが面白い所以は「裁判所の権威」に求められる。
倭製ミステリーでは「裁判官」の位置づけはあまりに軽い。
司法制度の違いでもあるが、アメリカンでは、裁判官とは「テミス神の代理人そのもの」であり、
連邦最高裁判所の判事はローマ法王同様に終身官である。
検事と弁護士が丁々発止の一騎打ち
それをあたかも傍観するがごときが倭の裁判官(・・・まれに自己主張をされる場合もあるが)
いくら激闘を繰り広げても、それはお釈迦様ならぬ裁判長の手のひらの争いってのがアメリカンリーガルミステリー。
それはまた「法廷侮辱罪」なる武器の存立の根拠でもある。
日本の裁判所でも、審理秩序を阻害するような行為に対する裁判官の訴訟指揮権は認められているが
名刀正宗とは言いがたく、なまくらの肥後守程度(笑)
ありていに言えば、裁判官の声(指示)は神の声であり・・・つまり最終的な判断である。
11歳のボクは上院議員の死体遺棄事件の真相を聞いてしまった。
犯人訴追のための決め手となる情報(証言)に垂涎とするFBI
証言前に口封じを目論むマフィア
一ドルでボクの代理人となった弁護士
どうも波瀾万丈のストリー展開の都合上あちこちに綻びが目立つんですが、それなりに面白い。
自分に不利な証言(情報開示)は強いられない(修正第五条)以上、それを盾に取れば済む話ですし、
弁護士という職業は「守秘義務・・あるいは権利}を認められている。
しかしながら、マフィアにとっては、それだけではリスクの排除にはならない。
証人保護プログラムでプロテクトしようにも、証言をしない以上保護もできない。
ここからが、難渋な法律論になるんですが、守秘義務(権利)自体最強でもなく「正当事由条項のしばり」が
ついている。
何が正当事由かは状況によりけりであるが、いかなる状況でも頑張れるってことでないことは確かである。
とりわけアメリカンでは神の代理人が、ボクに対して証言を求め拒否すれば、
その行為を裁判官だけの判断で「侮辱」って断罪することは可能なのである。
多分証言するまで拘置するんでしょう。
情報漏洩にここまで神経質になる時代が来るとは・・・
たかが雇われIT会社社長とはいえ、様々な両指に余る守秘義務を私法上負わされています。
機密漏洩を行えば、民事上の賠償責任とか、不正競争防止法とか特定個人情報保護法で
しょっぴかれる恐れもあります。
一応どれもが「正当事由」付きですので、公益のためって抗弁すればいいのですが、
曖昧な概念ですので、確実に逃れられる保証はない。
腕の良い代理人を確保してからでないと怖くて危ない橋は渡れない・・・
我が家にはまだマイナンバーの「通知カード」は来ませんが、すでに漏洩・・・というほど大袈裟なもんじゃないが
様々なインシデントが起きている。
不安を煽り過ぎな大マスコミ・・・まるでイエロージャーナリズム(苦笑)
国家に収集された個人情報はそれに触れる者が多くなるほど漏洩するものってある種自明であって、
それを前提に「自分と家族の命と暮らしと情報を守る」が世帯主の責務でしょう。
そうそう・・・ JACK REACHER
アメリカンではベストセラーシリーズらしいが、
主人公は、携帯もPCもカードもおよそデジタルデータ化される危険のあるものを
一切遠ざけるって生活習慣の持ち主
ある意味羨ましいが・・・・
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