秋山治なる漫画家がいる。
昔のペンネームは、山止たつひこ。
本家の山上たつひこへのオマージュとおもうのですが、何故か不興を買い改名と相成った。
本家は「ガキデカ」で有名だが、これは不本意に違いない。
そもそもは、社会派である。
70年代始め「光る風」が、鮮烈な抵抗の風となり、不吉な時代の陰を払拭しようとしたが、唐突に連載停止。
言論の自由が保障されているはずの先進国に有るまじきこと。
あまつさえ、彼はロボトミー手術を強制され「政治からエロへ」作風の大転換となった。
本当に陰謀があったかどうかは分からないが、当時の愛読者は、かような戯言を好む(笑)
喜劇・新「思想体系」
同じ時期に刊行された、岩波版の日本思想体系をもじったにちがいないが、
内容たるや、エログロナンセンスの乱発。
連載時の原形を留めた状態での単行本化は不可能。
よくぞ連載停止にならなかったとおもうが、これこそ権力の狡猾な配慮・・・と疑り深い愛読者は(笑)
内容説明ははばかりますが、ガキデカの大人版と思えばいい。
いま読み返しても、あの有名な最高裁判決の猥褻の定義に該当しそうです。
しかしつらつら思うに、日本思想なんて、貧弱な三教の世界であり、
自然な心情に飲み込まれてしまったに過ぎず、性の世界もおおらかな自然の姿だと
思えば、やまがみはアカデミアに対して大胆な反証を試みたと考えることも可能である。
ロボトミーで、新たな知性を獲得できるかどうかは知らないが、
愛読者の妄想は、とどまるところを知らない(笑)
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