2016年8月22日月曜日
抜かずの宝刀
伝家の宝刀はめったやたらと抜くものではないが、「絶対に抜きません」と誓約するってどこに軍事的合理性があるのでしょうか?
開けてはならないパンドラの箱(正しくは壷らしいが・・・)を愚かにも開けてしまったヒトザルが、
泡を食って思慮なくふたを閉めてしまったようなものだ
実は、箱の奥には「希望」が残っていたとは、神話の伝えるところである。
倭国はNPTの加盟国だが、この条約自体実効性を担保された立派な条約とも思えない。
核保有国は5カ国(結果としてUN常任理事国)に限られ、その以外の国は核兵器の製造、取得が禁止されている。
しかしながら、インド、パキスタン、イスラエル(加えて何故か南スーダン)さらに北朝鮮が未加盟国あるいは脱退国であり、
核兵器保有を暗黙あるいは公然と認めている。
核保有国が理性的である保証はなく、未加盟国の一部が核兵器保有国であり、それらのうち「三カ国」が極東に集中している地政学的状況って
深刻に受け止めたほうがいい。
別にこの条約は不使用を担保する条約ではないし、UNの核兵器不使用共同声明では全世界で150カ国以上が賛成しているというが、
核兵器を保有も製造能力もない大多数がなにを言おうとも、キャラバンは砂漠を進むのだ。
さて、核兵器先制不使用宣言。
具体的に言えば、核兵器で攻撃されない限り核兵器は使いません!という「宣言」のことです。
実効的担保があるのかどうかは知りませんが、かなり重いもののようです。
一体、実質的な意味も含めて核保有国のうち、どこが正式に宣言しているのかどうか・・・・これがよくわからない。
北鮮が宣言しているらしいが、よく読めばかなりな前提条件がついているようです。
中国も過去宣言したが、最近の国防白書ではその文意が消えてしまったと一部の報道にあります(メディアの一部しか報道しない情報ですから・・)
英国の二代目鉄の女は、あっけらかんと「必要があれば発射ボタンを押す」と明言したようです(一部のメディアは思慮に欠けると非難していますが・・)
フランスはよくわかりませんが、ロシアは「不宣言国」だと知恵蔵には書いているようです。
要するに・・・・倭の核保有隣国の全てが「明確に宣言していない」状況だと判断されるってこです。
そのような中で、アメリカンのオバマが提唱する「先制不使用宣言」に対して「倭国として反対を表明」することが
被爆国にあるまじき妄言だと罵声を浴びせることって・・・・・冷静な論理思考の結果なんでしょうか?
非武装であれば、戦争や侵略の脅威から逃れられるとかいう平和幻想に近いとか思えないし、
いままでのアメリカンの外交あるいは軍事戦略において、一歩下がれば相手も下がってくれるって「期待感」が間違いの元で
より緊張と紛争を激化させてきた歴史もある。
少なくとも、これら三人の指導者はマイトイズライトの信奉者で、相手が下がれば自分も下がるようなタイプではない。
自衛のための核兵器の保有は憲法上許されるというのが、従来からの倭国の立場であり、昨日今日言い出したことではない。
しかし、法理上そうだというだけで、実際上はNPTを脱退しない限り実現はしない(条約改正なんか加盟国のそれぞれの立場からできっこない)
製造能力は十分にあると国際社会から思われていますが、国民世論的に可能とはまったく思えない。
つまるところ、なんだかんだ言っても「アメリカンの核の傘」が最大最強最善の倭国の国民の安全と国家の安寧を担保する抑止力であり、
それを毀損することをよしとする事は「第五列の所業」だと思わざるを得ないのですが・・・・。
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