2017年8月30日水曜日
話題の「ファシズムの14の初期兆候」
最近おちこちで散見される「引用」ですが、まことに「不確かな」使われ方をしているようにしか思えない。
批判的に書けば、シオニストおよびその賛同者をはじめジンケンハからの非難で大炎上・・・
ヒット率が低いもので一回くらい炎上したいものだが・・・(笑)
まあそんこんなで、冷静に事実だけを書きます。
ワシントンDCに「ホロコーストミュージアム」がある。
93だか94年という微妙な時期に出来上がっています。
歴史や経緯は当該施設のウエッブサイトに掲載されていますが、
公式発言ですので裏に何か政治的な問題があったことは容易に想像できます。
ミュージアムの性格ですが「国立」という扱いです。
ただ直接税金を投入したわけではなく、極めて有利な「節税商品」として売り出されたようである。
なんと集めた資金(寄付金)は1800万ドル
DCのツアーでは必ず足を運ぶ場所という位置づけかどうかは知りませんが、
蝸牛庵は行ったことがありませんし、安倍晋三さんに先を越されました(苦笑)
2015年に訪問しているようですので・・・どういうつもりで足を運んだんでしょうねえ?
このミュージアムのどこかにこの「14の初期兆候」なるものが掲示されているそうです。
探し方が悪いのか、見つけられません・・・・が、さておき
そもそも話題にされる方々が「ファシズム」って用語をどういう意味で使っているのかあいまいです。
定義が多岐多様であり、そのような状態でファシズムの兆候が見られる!って、立論としてあまりに粗雑
あたかも「暗い時代」に都合の悪い国民に対して「アカ」ってレッテルを張ったことと変わりがないし、
アカの連中は連中で、トロツキストだとかスターリニストと内輪で相手を罵倒していました。
ナチズム=ファシズムという程度の理解ですと・・・これはもうお粗末としか言いようがない。
しょうがないので、その辺のサイトから「引用」します。
和訳がどの程度正確かは論じません。
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・強情なナショナリズム
・人権の軽視
・団結のための敵国づくり
・軍事の優先
・性差別の横行
・マスメディアのコントロール
・国家の治安に対する執着
・宗教と政治の癒着
・企業の保護
・労働者の抑圧
・学問と芸術の軽視
・犯罪の厳罰化へ執着
・身びいきの横行と腐敗
・不正な選挙
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中身の前に、この記述はローレンス・ブリットなる政治学者の「論文」の一節だそうです。
ところが、この博士の経歴が全く分からない。
ウイキペディアにもありません(英語版も含めて)
元論文らしきものの記述は有りますから全くの捏造ではなさそうです。
検索でよく出てくるのは・・・
ローレンス・フィシュバーン
ジェニファー・ローレンス
従い、彼の学説に信頼がおけるかどうかはいったん保留ですねえ。
ということでこの「14の初期兆候」の評価ですが・・・
一般的には「安部政治の特徴」だというのがネットの99%の見解。
よくいう「安部ヒットラー」って決めつけです。
しかし、実によくできていますねえ(苦笑)
ことごとくと言っていいくらいに当たっています。
が、これらは強権的で強引な政権運営ではどこだってある話で、ナチズムに限ったことではない。
これらをナチズムの「特徴」だと言い張れば、多くの国家はすべからくファシズム国家となる。
周辺環境の波が高まれば「軍事」が注目されるのは当り前だし、それを批判することを「平和ボケ」という。
いままで後手に回っていたことにあえて手を付ければそれを偏向だとか傾斜と呼ぶ。
性差別の横行・・・とはねえ(苦笑)
百年ぶりに刑法典の性犯罪の要件の大改正をやったのはいったい誰なんだ!?
メディアとか労働組合がその存在意義を果たさないから新聞やテレビは面白くないし、働けど我が暮らしは楽にならない・・・
・学問と芸術の軽視
・身びいきの横行と腐敗
・不正な選挙
これらは今に始まったことじゃなくて、倭国の慢性的内臓疾患です。
かなり悪化してきましたから、政権余命のカウントダウンが始まりますね・・・と根拠のない予想。
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おまけですが、これが「原文」だと思われます。
項目タイトルと若干の解説
1.Powerful and Continuing Nationalism
Fascist regimes tend to make constant use of patriotic mottos, slogans, symbols, songs, and other paraphernalia. Flags are seen everywhere, as are flag symbols on clothing and in public displays.
2.Disdain for the Recognition of Human Rights
Because of fear of enemies and the need for security, the people in fascist regimes are persuaded that human rights can be ignored in certain cases because of "need." The people tend to look the other way or even approve of torture, summary executions, assassinations, long incarcerations of prisoners, etc.
3.Identification of Enemies/Scapegoats as a Unifying Cause
The people are rallied into a unifying patriotic frenzy over the need to eliminate a perceived common threat or foe: racial , ethnic or religious minorities; liberals; communists; socialists, terrorists, etc.
4.Supremacy of the Military
Even when there are widespread domestic problems, the military is given a disproportionate amount of government funding, and the domestic agenda is neglected. Soldiers and military service are glamorized.
5.Rampant Sexism
The governments of fascist nations tend to be almost exclusively male-dominated. Under fascist regimes, traditional gender roles are made more rigid. Opposition to abortion is high, as is homophobia and anti-gay legislation and national policy.
6.Controlled Mass Media
Sometimes to media is directly controlled by the government, but in other cases, the media is indirectly controlled by government regulation, or sympathetic media spokespeople and executives. Censorship, especially in war time, is very common.
7.Obsession with National Security
Fear is used as a motivational tool by the government over the masses.
8.Religion and Government are Intertwined
Governments in fascist nations tend to use the most common religion in the nation as a tool to manipulate public opinion. Religious rhetoric and terminology is common from government leaders, even when the major tenets of the religion are diametrically opposed to the government's policies or actions.
9.Corporate Power is Protected
The industrial and business aristocracy of a fascist nation often are the ones who put the government leaders into power, creating a mutually beneficial business/government relationship and power elite.
10. Labor Power is Suppressed
Because the organizing power of labor is the only real threat to a fascist government, labor unions are either eliminated entirely, or are severely suppressed .
11. Disdain for Intellectuals and the Arts
Fascist nations tend to promote and tolerate open hostility to higher education, and academia. It is not uncommon for professors and other academics to be censored or even arrested. Free expression in the arts is openly attacked, and governments often refuse to fund the arts.
12. Obsession with Crime and Punishment
Under fascist regimes, the police are given almost limitless power to enforce laws. The people are often willing to overlook police abuses and even forego civil liberties in the name of patriotism. There is often a national police force with virtually unlimited power in fascist nations.
13. Rampant Cronyism and Corruption
Fascist regimes almost always are governed by groups of friends and associates who appoint each other to government positions and use governmental power and authority to protect their friends from accountability. It is not uncommon in fascist regimes for national resources and even treasures to be appropriated or even outright stolen by government leaders.
14. Fraudulent Elections
Sometimes elections in fascist nations are a complete sham. Other times elections are manipulated by smear campaigns against or even assassination of opposition candidates, use of legislation to control voting numbers or political district boundaries, and manipulation of the media. Fascist nations also typically use their judiciaries to manipulate or control elections.
2017年8月28日月曜日
耽美 倒錯 頽廃 官能
http://mycinemakan.fc2web.com/movie2/best100a.htm
映画なる芸術形式を成り立たせる要素は繰り返しては書きませんが、
その芸術形式が描くべきものは繰り返し書きます。
しかし、これらの何れもが抑圧や禁制の反作用として出来するものであり
昨今の様になんでもありともなれば、今更スリリングに描きようもない。
散文的に「至上の美、反規範的言動、世紀末的廃墟美、上品な淫靡さ」を描いても
サマにならない。
従いそういう時代の産物に浸り切るしかない。
ルキノヴィスコンティ
赤い貴族ですから、オペラの演出や映画の監督はある種の趣味であったと
思われます。
己の美意識をカタチにしたいってだけ思ったのですよ。
もっとも、映画史的に素晴らしいのは「赤い時代」のネオリアリズムな作品群。
とりわけ「揺れる大地」は...まあ世の中メクラさんが多いのでしょう。
キネ旬歴代ベスト(上記リンクサイト)をみましても、、、(嘆息)
家族の肖像
彼の死後岩波ホールで公開され社会現象となった。
広からぬ会場が連日大盛況で、当時の支配人高野悦子さんによれば、休む暇なく、、、
遺作だと勘違いまでされ、初めて彼の全仕事が評価されるに至った。
その年の外国映画賞は総取り。
貧しくとも涙や笑い、流した汗に友情なんてクサイ芝居はもういい。
手が届かなくとも本当の贅沢を味わいたいっていう時代になったのです。
回顧上映ですから、足を運びました。
79年のロードショー以来です。
しかし、こんな映画だったのかね?って当時長い時間階段に並んだ
若者たちがいま観れば同じ感想を持つだろう。
観たときの年代により異なる印象を醸し出せる作品群こそ真の傑作!
改めて感じ入るに
老教授の自宅に土足で踏み込んでくる有閑マダムが、シルバーナマンガーノはいいとしても
母 ドミニクサンダ
妻 クラウディアカルディナーレ
の二人はノンクレジットだったのか!
カメオじゃありませんよ。
物語の重要なモチーフです。
これからしてもなんとも贅沢なって感じ入る。
2017年8月26日土曜日
Witch アメリカンの原風景
ノーマンロックウェル風に、筏ぶねでノンビリとミシシッピ川を下る
ハックルベリーフィン...
なんて思い浮かべるのも良い。
多分彼は進化論はおろか読み書きも覚束なかった筈。
まさしくアメリカンの原風景。
しかし、そんな風景よりも、北東部の寂れた州の陰鬱な風景
ポー(ボルチモアが終焉地)
ラブクラフト(生涯ニュンイングランド)
レイブラッドベリ(舞台が東部ではないが作風を承継)
スティーブンキング(多くがメイン州が舞台)
アメリカンゴシックロマン風な幻想或いはホラーの世界
これこそが時として理性も論理も忘れた狂気のアメリカンの原風景である。
世界文学史では脚注程度であるが、ハードボイルドとアメリカン幻想文学は
テイクノートされることには確信がある。
東部13州といっても、北部と南部では別世界であったことは
南北戦争が教えるところ。
自主独立の気風と近代資本主義の萌芽となる清教徒の世界が
どうして同時に魔物が跳梁跋扈する地なのか理解に苦しむ。
時代はセイレムの魔女狩りとミスカトニック大学創設の間の18世紀。
場所はニューイングランド(それ以上詳しく語られないが、マサチューセッツのアーカム付近だろう)
コミュニティを追放された移民一家の赤子の謎の失踪
犯人は狼か魔物か?
家族の誰かが魔女なのか?
疑惑は狂気を、狂気はドラマを生む。
最後に勝つのは神か悪魔か
たった三百万ドルの製作費で世界興収は十倍以上。
だっから映画ビジネスは面白くてやめられない。
かといってもその十倍かければ興収も十倍になる訳じゃない。
暑い夏の夜はクーラーよりホラー映画です。
単なるスクリーム映画は怖さの余韻がない。
世界観のあるホラー....実に素晴らしい。
過度に熱烈な宗教心は悪魔の温室。
サタンの別名はルシフェル。
大天使ミカエルの兄弟。つまり、神の側近だった。
2017年8月25日金曜日
ローサ一家とチクりの連鎖
投資の魅力満載だとは思います。
英語力
増加する若年労働者
相対的な未発展余力
確かに足元の諸数値は素晴らしいが、
兜町新聞同様に猫なで声な勧誘話では光の部分しか語られない。
財閥支配
後進的農業社会
潜在的モスリム社会
麻薬戦争
強みを最大限に発揮するには弱みを確実に克服する必要があるが、
どれをとってもハードルは高い。
最大の癌ともされる麻薬禍は、マトモな働き口さえあれば
自然と衰亡する筈だが、末端の売人を力任せに射殺しても効果は限定的。
公式的には、命の危険に怯えた売人達の自首が相次ぎ、、、
しかし、収監する場所さえなく更生のプログラムもあるのだかどうだか。
末端の販売システムが瓦解すれば、値段が暴騰するはずだが、
そんな雰囲気は微塵もないらしい。
他方グリーンゾーンに安住しながらの綺麗事のジンケン発言に
耳を傾けても事態が解決する訳はない。
不幸なのはレッドゾーンの善良な庶民派たち。
マニラの某所で家族で雑貨店を営むローサ一家。
雑貨のかたわら細やかに得意先相手に麻薬の小売。
八割が貧困層の社会。
多少の違法行為無くして三度のメシは食えない。
ハナキンには縁遠い魔の金曜日。
麻薬の手入れは金曜日と相場が決まっている。
腐敗堕落した警察組織は、裁判所送りの時間差の土日を狙い、
売人をしょっぴき保釈金(と言う賄賂)をたかる。
保釈金が工面できない時は仲間の売人を売り、その売人の保釈金で
自由の身を買う。
なんともやるせない世界で、捜査費を誤魔化して裏金を作るどっかの警察署が
善人に思えてきます。
ローサも仲間に売られやむなくまた仲間を売る。
しかし、売った仲間が貧乏で、警察組織の予定金額に足りない。
家族は、親類縁者からかり集め、家財を売り、身を売り、
やっとの思いで身代金を工面する。
したたかに生きていくと言えば多少のこころの安堵は感じるが、
麻薬戦争の局地戦に勝った訳ではない。
ローサ一家は、多分いや絶対にまた麻薬の小売に手を染める。
人生の半分はトラブル。後の半分は....
トラブルのリカバー
2017年8月22日火曜日
知らなかった振り(笑)
悪趣味の極みみたいですがっていうか「極悪趣味」そのものです(^^)
知ったか振りを咎められ冷笑されるような真似はしないが、
知らなかった振りを咎められ(相手を)冷笑するような真似は大好きです。
先般の銀座観世能楽堂のこと。
お供のピアノ師匠に「カキオトシ」には来れなかったもので、
実は今日が初めてでムニャムニャ
当然ながら正しくは「コケラオトシ」
毎度の偽悪振りと知っている師匠は適当に話を合わす。
そこに出しゃばりなアズマ女(まあババアに近い)登場
予想通り「咎めて教育的指導を」
キモは次の一手
そうでした!
コケラとカキはよく似た漢字ですよね
たしか「コケラ」は、木偏に旁は「なべぶた(亠)の下にはば(巾)と」
でしたよねえ(笑)
よくご存知じゃありませんか、、、
アズマ女は不愉快そうに立ち去りましたが、蝸牛庵は愉快です。
師匠は、毎度の意地悪所業ですから嘆息気味に
耳順の歳を過ぎたんだから、
「人の言葉を偏見無く聴く事が出来る」んじゃないの?って(^^)
パソコンの一般的な文字フォントの出来が悪いもので
区別が難しいが、柿と杮は明らかに違います。
iPhone7の辞書変換も正確ではなく錯乱の境地。
実は、柿がカキ、杮がコケラ
アズマ女は意図的に間違った説明を見抜く力すらなかったというのがオチ。
いろんな説がありますが、やはり、漢字としては別物だと思います。
訓読みだと分かりにくいですが、音読みだと
シ(熟柿とか)
ハイ(沛なる地名)
しかし「肺臓」は、ハイゾウと発音する以上、月偏にハイが正しいと思うのですが、
一般的にはシを書く!
専門書を見比べてはいませんが、ネットは全て肺(シ)
最初の医道の大家が間違え、それを代々踏襲しているに違いないと思ったりも・・・
この辺の見解はお医者様に聞いてみたい。
知ったか振りをしない素直な蝸牛庵ですから、知らない事は知らないと正直に言えますし、
明日に道を聴き夕べに死すとも可也ですから。
それに、医業とは文科系科目ですから、医者の看板背負う以上この程度の知見は
当然あるだろう。
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白川静先生の「字統」だと・・・「肺」は九画です。
2017年8月19日土曜日
セールスマンなる喪黒福造じゃなくてウァリーローマン。
なんでも商材にします。
こころの闇やわだかまりのソリューションだって。
しかし、怪しげな商材に手をだすのはやめたほうがいい。
安酒場で客引するような怪しげセールスマンは避け、
相手にするなら愚直に重いトランクを抱えた外回りが安全だ。
ウァリーローマンは、かつてはやり手のセールスマンだった。
得意先の代替わりや、六十の坂を越え気力体力も衰えた。
多少認知症かも....
ささやかなマイホームのローンもまだ残っている。
妻は献身的だが何故かうだたいし、二人の息子はいい歳をしてぐうたら役立たず。
父親の期待を裏切り...,しかし、子供達も裏切られたと思っています。
喪黒福造をもってしても「ローマンの心の隙間」は如何ともし難い。
アーサーミラーの「セールスマンの死」は、アメリカンの輝かしい50年代の
ダークサイドを描いたというのが定説的理解。
イランは思想統制や検閲があるはずですが、反アメリカンがテーマだから
上演が若干のものいいでも許されたみたいです。
しかし「セールスマン」なる映画は、イランの都会の現実と舞台劇を
入れ子的に二重写しにしており、制作中止にならなかったのがいささか不思議。
検閲官の目こぼしかも(^^)
意識高い系観客で定評あるテアトルリーブル系の映画館ですが、
予想外に閑古鳥。
実際に見れば、実力のオスカー作品でないことは明らか。
しかし、見ずして、、、とはクチコミによる敗退。
娯楽作品としての受け狙いの要素が全体の構成をおかしくし、
バックステージ風味である基本を踏み外している。
2017年8月18日金曜日
戯曲こそ最高の素材
古典劇は一旦横に置きます。
文藝なるものの王位にいつまで小説が居座るのかね?(^^)と言えば
毎度の辛辣な物言い。
ベル薔薇が宝塚の舞台に登場した際の非難轟々。
いまやコミック原作に異論を唱える向きは皆無だし、映画の原作はコミックがセンター
しかし、近代戯曲こそ名作映画創造の近道。
映画のコアコンピタンスは、
スジ
ヌケ
ドウサ
つまり「シナリオ、カメラ、役者の演技」で決まる。
さすれば、舞台劇の映画化が如何に手っ取り早いがが解る。
小説のような膨らませたり刈り込んだりする手間も要らない。
演技派(舞台俳優は演技派に決まっている)集めて、巧みな焦点深度でカメラを回せば
緊張感溢れる空間のなか、蝸牛庵が監督でもサマになる。
多少ヒネリを入れたければ、バックステージ風にあしらう。
舞台劇の映画版を抜きにすれば、ハリウッドの風景は貧相だ。
どっちかと言えば、NY派がブロードウェイなんかの人気作品を
素材にする。
いちいち事例を上げればキリがない(^^)
アメリカンはロクな文藝がないから、戯曲のステータスが相対的に高いように
思えます。
高いステータスを勲章にハリウッドでシナリオを手がければ、
豪邸が買えるし、ムービースターをトロフィーワイフに出来る。
有名劇作家と言えば、ナンチャッテ、テネシーウィリアムズにアーサーミラー
然し乍ら、後者はどういう訳か文庫版が無いもので
あの「セールスマンの死」は名前しか知らない。
セールスマン
イラン映画です。
今年のオスカー作品(外国語作品賞)
ノミネート作全体を比較検証してませんが、印象からして
入国禁止の憂き目で同情されたのかも?
素人劇団が「セールスマンの死」を上演すると言うお話と
主演夫婦に突然襲いかかった災厄がクロスオーバーするある種のバックステージもの。
近隣開発でアパートが倒壊の危機に瀕した為、止む無く引越し
前の住人の荷物が放置されたまま。
ある夜、前の住人をたずねて来たらしい男に妻が襲われる。
不審な前の住人?
訪ねて来たのはだれ?
芝居どころではなくなった夫は真相究明に奔走。
サスペンスの要素も持ち込んで、受け狙いな作り方。
(一旦ここまで)
2017年8月17日木曜日
何故か客足が伸びないイタリアン
お近くのイタリアンは、パン屋さんの道楽経営。
週休三日は他に例を見ない。
だからかどうかは知らないが、客足は疎ら。
流石にパンは美味い!
野菜はお知り合いらしい飛騨の契約農家の直送品。
流石に野菜も美味い!
パスタは頑固なまでにショートパスタだけ!
ワインは、、、まあ安物ですが、店相応。
要するに、パンと野菜で売りにしようとするコンセプト。
いささか苦戦中ですが、予約に苦労しないから、安全牌。
過日の献立は以下の通り
まず、ワインは柑橘系のボルドーブラン。
サラダは、水茄子に生ハム。
カチョカヴァロチーズのあしらいがたまらない。
お魚は、鮎のコンフィ。
前回よりも味が良くなったが、素材が旬だと。
パスタはフジッリ。
タコに木の子、、あとは忘れた。
お肉は普通に沖縄産豚肉ですが、繰り返せばあしらいの野菜が絶品。
今日も客は、ケメコ様に蝸牛庵
帰る頃にやっとひと組。
誰も来ないと帰りにくいですからねえ。
2017年8月16日水曜日
またぞろな三文字熟語「詐欺」
またぞろな「三文字熟語詐欺」とまでは言わないが、
今までの業務革新の祝詞が正しいのであれば、とんでもないくらいビジネスが刷新されているはずだが、
実際は無駄に便利になっただけ。
実際に、このエバンジェリスト達のバックオフィスを見てみればわかること
劇的に革新している事例は寡聞ながら知らない。
三文字熟語を担いで開発予算をもぎ取ってきた立場からすれば、
多少忸怩たるものがないとはいわないが、所詮はクライアントさんの問題。
Grant to us the serenity of mind to accept that which cannot be changed;
courage to change that which can be changed,
and wisdom to know the one from the other,
変革すべき事、そうでない事を見極め断行する叡智、冷徹さ、持続する意志のない
ヒトザルには、いかなる改革ツールも真珠や小判の類である。
BPR導入コンサルタントの守備範囲には、斯様な洗脳行為は含まれない。
RPAなる業務革新ツールが大人気らしい。
ロボットのR
プロセスのP
自動化のA(オートメーションかな?)
あまり、巧みなキャッチコピーとは思えない。
むしろ「仮想知的労働者」のほうがいい。
digital labor
バックオフィス業務が二倍の生産性になるらしいが....
まあ、マユツバだ(^.^)
バックオフィスの作業の半分は無駄ないし不要(長年の経験則!)
高いコンサルタント費用とかハードウェアをかけなくとも実現できます。
但しその前提条件は前述の通り。
しかし、この条件克服にかける意識変革コストは一般的には天文学的(^.^)
無駄は無駄なりの効用があると諦観するのもある種の
経営判断です。
一見無意味なアイドルタイムにも意味がある。
いまや企業経営の最大リスクはコンプライアンスを含めた法務リスク
この最大ニーズに応えられない革新ツールなんてその程度でしかない。
段々に非定型的な判断業務に近い世界にも進出するのだろうが、
君臨だけやって統治をしない事にヒトザルは耐えられるかな?って疑念には
セールストークは応えない。
2017年8月15日火曜日
それぞれの盂蘭盆会
敗戦詔勅のラジオ放送の日がたまたま祖霊信仰のその日に
合致したもので、印象的な日となってしまった。
正確には九月二日の降伏文書調印日のはずだが、
別にどっちでも負けた事にはかわりない。
次は、コンピエーヌの森じゃなくてあの戦艦ミズーリの艦上で
やりたいものだ。
わざわざ老朽艦を動かすのは大変だろうからハワイまで出向いても構わない(^^)
ムラの古刹の住職が横着というか寺の掛け持ちの都合で
お盆の行事が世間より少し早い。
一介の坊主の都合で地獄の釜の開閉時間や、送迎の牛や馬さんが
予定変更をしてくれるとは思えないが、その程度の行事なのですなあ。
というか、融通無碍は大乗仏教の得意技。
日取りは兎も角も、地獄ならいざ知らず密厳国土から
穢土にご先祖さまがお出ましになる訳がない。
因みに、我が家は大日如来さま信仰ですから、おわしますのは
極楽浄土でなく、密厳国土!
なんでもかんでもゴクラクといっているのはあまりに浄土教関連鎌倉宗教の
席巻のなせる技。
阿弥陀如来は西方極楽浄土ですが、全ての仏がそうではない。
信仰は屁理屈でないから、所作万端慣習に則り、
お布施もはずみ...
仏教以外って先祖供養をどうやってるんですかなあ?
神に押し付けて其れで終わりなら楽!って気もしますが、無意味に散華した英霊に
想いをはせれば、最大の供養は、
戦わずして勝つ事 だし、
戦うのであれば、やはり勝つ事だ。
間違いを繰り返さないと誓うのが、まずもっての供養
合掌
2017年8月14日月曜日
ラストショー
毎度「今回が最後の舞台」と言っているが、まるでカタツムリと狼だ。
何分にも芸域の幅がなくやるべく演目がなくなりつつある。
或いはあっても気乗りがしない。
貫目の高い長編(素謡)は「鉢の木」で十分だし、なんせ膝に不安がある。
独吟(ソロのアカペラ)は、勧進帳で打ち止め。
しかし、出ないという選択肢はない。
年に一回くらいは、仙台平五つ紋をまとい檜舞台に立つが男の本懐
例えば ↓ (あまり公開したくないが、、、)
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=1001724089903585&id=100001980094868
しからば短いの(素謡)を無本(暗記)でやるか。
女弟子はともかく、男弟子は服装だけはプロ仕様。
無知な観客がホンモノと間違えるって趣向で行こう!(^^)
注)
プロはすべからく無本ですが、素人さんは独吟以外
謡本を見台に置くのが習わしと言うか不文律。
だから、無本とは矩を超えるという暴挙(^^)
確か孔子様によれば
心のおもむくまま矩を踰えずとは、たしか70歳だ!
まだ、何をやっても許される程度に若いのだ(^^)
場所は当然GINZA6
ところが、11月15日が予定日だが、これって平日じゃないか。
人気の能舞台だから、土日はとれないのか。
宗家筋への忖度もあるのかなあ(^^)
無理に公演を入れたって感じだ。
見所(客席)は五百余。
人が入らないと声の響きに影響するんだから嫌だなあ。
知り合いが来ないとなれば、ノンビリやるかな。
本当に今回が「ラストショー」だろう。
2017年8月13日日曜日
モーツァルトはお好き?
魔笛(◎)
フィガロの結婚(◎)
カルメン(⚫️ ◎)
椿姫(⚫️ ◎)
ドン・ジョバンニ
こうもり
マダムバタフライ(⚫️)
メリーウィドー
コシファントゥッテ
ヘンデルとグレーテル(◎)
オペラ文化のレベルがどの程度なのかよく知りませんが、
倭国の上演ランキング。
そのうち、METのランキングテンが、⚫️
ドイツが、◎
イタリアの統計か探せなかったのでパス(探さずとも答えは解る)
カルメンや椿姫の人気が世界的に高い。
しかし、本当は、倭国のランク外の
トスカ
ボエーム
アイーダ
リゴレット
なんかのイタリアものが上位なのです。
それにしても「お母さんと一緒学派」と揶揄される割りに
天才くんのオペラ人気はどうしてこんなに凄いのか?
オペラはカネのかかる演題ですから、リスクはとれない。
だから、安全策で定番ものの上演傾向になり、名作や傑作と言うだけでは
お呼びじゃない。
別にオペラなんて歌舞伎と同じで高尚藝術じゃない。
通俗的で扇情的なイエロージャーナリズム御用達のドロドロ悲劇が定番。
ハッピーエンドや喜劇は必ずしも保守本流とは言えない。
そうは言いつつも、トスカやリゴレットを鑑賞するために
NYに行くほどのオペラファンでもないから、
定番ものを毎年シコシコと見てます。
大抵がダブルキャストですが、洋鬘モノには平べっちゃいお面は
似つかわしくない!って経験則は頑固に守ってます(^.^)
今回は「フィガロの結婚」
佐渡さんプロデュースのオペラは、大抵見ますが、
やはり「トスカ」が一番!だった。
フィガロはねえ(๑˃̵ᴗ˂̵)
まず長すぎる(四幕でネット三時間)
第三幕で終了するように台本を変えればいいのです。
この程度の改変は許される範囲だし、構成としてもスッキリするが、
モーツァルト様の傑作を加筆訂正するだけの度胸ある音楽家が....まあ居ないわなあ。
つまり「ベニスの商人」ですよ。
喜劇たる所以は、勝訴した後の痴話喧嘩とかなんとかですが、
敗残したシャイロックの悲劇(ユダヤ人サイドの視座)でカーテンコールと言う
構成もありうるのです。
2017年8月12日土曜日
八月
12ある月の一つ。
特にこれってわけでもないが、
皇帝のいない八月
八月の家族たち
八月の鯨
八月の砲声
なんか創作意欲なり興味をそそるものがあるのかなあ?
八月の夜なる楽曲はあまりそそらない(^^)
まず最初は、小林久三のポリティカルミステリーですが、
映画の出来映えがひどくて原作までのリーチが(^^)
あのどうして愚作を意図的に選んで出演するのか、不思議な大女優さまの
ライブラリーの一つ。
次は毒棘の多すぎる舞台劇。
ピューリツァー賞に輝くのも当然と思いますが、いささか大衆の
こころを傷つけそう。
なもんで、名作だと思いますが興行的には不遇。
オファーがあった名優たちは嬉々としてカメラの前に立ったのだろう。
棺桶に両足突っ込んだ老女優の競演なんかが客を呼ぶとはなあ。
時代的にはまだ映画がシルバー産業化する前の事。
なんともいえないノスタルジックな、、、
ホエールウォッチングに最適な時期が、舞台のメイン州では
たまたま八月だからか?
いづれもが、八月である必然性があるのかないのか
何故に「八月」なのか?
よく分かりませんから、よく分かる最後へ(^^)
第一次世界大戦の宣戦布告が7月28日
騎士道精神華やかなりし時代ですから騙し討ちめいた真似はしない。
実際に火蓋を切ったのは八月であった。
落ち葉の頃あるいはクリスマスの頃にはお家に帰れるとは
とんでもない誤解。
四年間も世界中のあちこちで戦闘行為が行われた。
その後二十年余の休戦の期間を経て、改めて第2ラウンドとなったのは歴史の教える通り。
歴史学上の時代区分に於いて「近代」は、フランス革命に始まり、
第一次世界大戦の終結で終焉したとされるが、昨今はその定義の見直しがなされている。
諸説紛々であり、時代区分自体が西洋史的であり、グローバル史観には相応しくない。
いま時点で議論してもしょうがない。
後世に委ねる難問だとしておこう。
第一次世界大戦の有為な著作はあまりない。
このバーバラタックマンの労作は、西洋の知識人の必読書らしいです。
火事場泥棒めいたアブク銭を掴んだだけで
歴史的にも軍事的にも何も学ばなかった国民にはあまり興味が持てるものではない。
教科書的にはサラエボ事件が発端とされるが、あれはオーストリアハンガリー帝国の皇太子殺害事件であり、
宣戦布告の一ヶ月前。
下手人はセルビア人。
大戦の主役である、ドイツやフランス、英国、ロシアには関係ない話。
外交上の約束から参戦したとされるが、斯様な「約束」は信義により守るものではなく、
利害により破棄される事は歴史が教えている。
つまり、誰もが戦争をしたくてたまらなかったし、なんとしてでも回避する気もなかった。
そして、四年に及ぶ総力戦になることの想像力にも欠けていた。
現代史における様々な不幸の大半はこの大戦に起因する。
ちくま学芸文庫に2分冊で刊行されていますが、実に面白いのです。
2017年8月11日金曜日
Loving という名の二人
ヒトザルの反知性的あるいは後進性について、浅学非才ながらここ迄とは
ついど知らなかった。
あんなオスザルを国家元首に選択した国だから特段驚きはしないとはいうものの....
反異人種間混交規定
白人と「白人以外」の法律婚が禁止されるということ。
白人の定義とは、単純であり、先祖に遡り白人以外の血のコンタミネーションがないこと。
なんとも非道な法律ですが、奴隷制度が公然とあった国だから不思議でもないが、
州法レベルで根絶されたのは、なんと世紀末(19世紀末じゃない!)というのがこの国の後進性。
事件は58年の事
ラヴィング夫妻がヴァージニア州法違反で訴追。
その後なんだかんだのすえ、67年連邦最高裁で勝訴
結婚の自由(するしないを含め)について歴史的にも画期的とされ、
同性婚の合理性の根拠にも援用されます。
有る意味で恐ろしい援用です。
白人以外はヒトの言葉を喋るサルだと言われていました。
南米侵略の尖兵であったイエズス会の宣教師のレポートには
そう書いてます。
ヒトザルとケダモノの婚姻を認めた!っていうことです。
渋いプロ好みの素材です。
従って興行的には惨敗。
まあ、世の中メクラもいれば目あきもいる。
少数とは言え静かな感度を与えたのであれば良しとすべき、、、なんですが
2017年8月10日木曜日
されど「銘柄」
坂口謹一郎先生の「日本の酒」
アップデートされた酒情報を提供するものではないが、
日本酒の古典的知識を知るには最適だし、知らずにポン酒の薀蓄を
訳知り顔に言うべきではない。
先生によれば、日本酒の銘柄は文明年間に遡るらしい。
数えればわかる事だろうが、結構な数。
然し乍ら大半はブランディング戦略に失敗し、あるいは無頓着で
地方に埋もれたまま。
月島通りと勝鬨橋の中程の居酒屋さん。
特段おすすめはしないが、店内狭しに掲示された純米酒。
よくぞここまで蝸牛の知らない銘柄ばかりを(笑)とかなんとか、昔の出来事。
銘柄一覧なんぞを眺めています。
多くは漢字二文字あるいは三文字
縁起良さげな良き漢字が使われますが、それは当たり前。
それなりに由来やエピソードが有り気だか、感じは掴めるが委細までは解らない。
選挙に勝てば「當選」を贈り
右翼に詫び入れる際には「尊皇」(最近廃業したかな)
お孫さんが産まれたオーナー社長への手土産は「初孫」
結婚まじかな部下に「華燭」
長寿の果てのポックリ死には「大往生」..流石にこの銘柄はない。
なかには、
片仮名表記(モーツァルトなんてどんな味かねえ?)
仏蘭西語(ワインとの親和性?)
もあります。
意味合いたるや、ハッキリ言えば意味不明。
これ見よがしになあやかり銘柄(大河ドラマや朝ドラ)は、
個人的に好きにはなれない。
地方の著名人銘柄も、あやかり系。
呑む前からご遠慮したくなり。
風俗や著名地名なんかは月並みですが、地酒らしい。
天文気象名辞は、蓋し和風であり、風韻を感じる事もある。
個人的には酒の味を前提に四文字熟語的がいい(^^)
雨過天青
天壌無窮
白虹貫日
秋霜烈日
疾風勁草
2017年8月9日水曜日
2017年8月8日火曜日
イェール大学?あそこは滑り止めだった。
アメリカンドラマの「クリミナルマインド」の話題をもう少し(^.^)
登場する組織は「行動分析課」と言うようですが、日本的に言えば「班」です。
チームのメンバーは、失踪、離脱、殉職、異動(製作サイドと喧嘩してクビもあります)
なんかで結構入れ替わりますが、七名内外。
話の組み立てや人的絡み合いですわりの良いかずみたいですねえ。
なんとかの「七人」とか(笑)
面白いことに真っ先に消えてしましそうな若手捜査官が一番の長寿。
結構危険な目にも合うのですが・・・
役名は、スペンサーリード(俳優さんの名前は失念しましたが、元モデルだし演出もしてる才人)
ジーズンスタート時は24歳
三つのドクター号と更に(いまだと多分ですが)三つの学位の持ち主
IQ187
フィジカル面は全くのおちこぼれ(ですが、才能に免じてお目こぼし)
公務員なんかやらずにWSだとぼろもうけできるんですがねえ・・・
確かにこのキャラは替わりがいない。いないから何時迄も登場する。
日記タイトルは、劇中の彼のセリフですが、
一度でいいから、こんな台詞を言ってみたかった。
実際にいわれたことがあるからムカッきたし、だから余計にそう思う。
最初にこの役者見た際に、誰かさんに似てるっって・・・錯覚だったかな(苦笑)
問題は本命なんですが、MITかと思いきや、カルテック。
アイビーリーグと比べて西海岸校は知名度が低いが、
世界理系ランキングだと長らくトップだとは知らなかった。
どこが凄いのか文科系にはわかりません。
製作が東か西海岸かどうかまではわからないが、今一人情報分析官(早い話がホワイトハッカー)の
お姉さんもカルテック中退
どうも製作陣に西海岸の大学に思い入れがあるみたいです。
ちなみにこのお姉さんですが、環境保護に消極的な企業にサイバーアタックをし、捕まった前歴があり、
FBIに協力するなら罪一等減じ・・・ってことで採用されたって設定です。
知る限り出身校が語られるのはこの二人だけ。
そうそう、あの天才君はベガス出身で、お姉さんの異名は「ブラッククイーン」だそうです。
2017年8月7日月曜日
最低の刑事キャラ(^.^)
今時は何と言っても破滅型が主流です。
品行方正なんかは倭国のTV警察ドラマくらい。
警察庁や公安委員会の協力を得るための自主規制かな?
あの「十津川警部」シリーズのなにが面白いのでしょうか(^.^)
多分ですが、欧米の警察ドラマも時としてしばしば無軌道なハードボイルドな
私立探偵に翻弄され地位を確立できないものだがら
バッジをつけたアウトロータイプしか生き残れない。
かつては「太陽に吠える西部警察」だって毎度のように取調室で容疑者に
暴力を振るってました。
893のリンチと変わるところがない。
特別公務員暴行陵虐罪!だとジンケンハは騒がなかったのかなあ。
と言う事でさまざまですが
フロスト警部シリーズ
が一番お気に入り。
ルンペンまがいの服装
呑んだくれ
下品にして猥雑
命令不服従に事務処理能力皆無
その他悪口数多なのですが、よくぞ警部になれましたなあ。
たまたま犯人逮捕時に重傷を負い、勲章なんか貰った特進みたい。
妻と死別するまではまともな警察官だったのかな?
残念ながら原作者が死去し、作品が少ないもので多くは語られないまま
終わっちゃいました。
最近刊行されたのが遺作ということ。
英国ではTVドラマとして人気があったみたいだが、未見。
映像を見る限り原作のイメージに合わない。
もっと下品なのだし、原作者も理由は知りませんがご不満だって
舞台はロンドン郊外と思しき万年人手不足な田舎警察署
毎回事件が事件を呼ぶという展開で、盆暮れ正月がいっぺんにくるような(^.^)
屍体の一部が立て続けに発見され
少女強姦事件が発生し
スーパーマーケットに毒物混入テロに身代金要求
連続少女失踪
幼児ポルノ(我々のイメージとは桁外れに淫猥らしい)にスナッフフィルム
誘拐立てこもり事件
まあ上手くしたもので事件の解決もドミノ倒し。
名物シリーズですから、誰かが著作権継承者の許諾を得て
書き足すのだろうが、この手のやり方でオリジナルを凌駕した事がないことは
モーツァルト様のレクイエムで証明済みである。
スカーレットなる風と共に去りぬの公式続編もつまらない。
シャーロックホームズの外典なんか出版社の気が知れない。
後書によれば進行中らしいが、絶対に読まない!
2017年8月6日日曜日
西洋珍説人肉抵當裁判
多分ですが、本邦初訳の際の邦題。
貸金返済不能時には人肉一ポンドで代物弁済を行うと言う契約の適否の裁判が
あまりに衝撃的だったのでしょう。
裁判所嫌いな倭人とて、大岡政談や遠山の金さんに喝采を挙げるところを見るに
結構リーガルミステリーが好きなのです。
聞き及ぶに、江戸は馬喰町あたりは、民事訴訟のためにやって来た連中の
滞在地だったらしいし、訴訟件数たるや、、にわかに信じ難い。
この翻訳は、井上勤氏らしいが、来歴があまり詳らかではない。
ネットの情報も限定的。
歌舞伎の外題めいているのは、当時の風潮みたいです。
どんな雰囲気なのか多少は興味あり、ですが、それは本論ではない。
このシェイクスピアの傑作は、傑作らしく多様な読み方が出来て、
法学演習や資本論の講義にも使われます。
経済学的視座はさておき、法律的には(今の日本法だと)アナだらけで
討議素材にもならないがなあ。
ジャンルとしては喜劇とされますが、ユダヤ人の「悲劇」と見ることも出来る。
言ってみれば、シャイロックは嵌められたのです。
白人の共同体社会から途絶された金融業者にとって信じられるものは「契約」だけ。
ころおりしも「身分から契約へ」の転換期。
近代社会はすぐそこなのですが、証文があればなんでも通るとは限らない。
不当な訴訟指揮と過度な文理解釈の犠牲者に涙しないわけにはいかない。
実際に見た舞台は大昔
浅利慶太演出、滝沢修さんのシャイロックで、悲劇的に描かれてまして、アリャアリャって。
戦後以降、邪悪貪欲なユダヤ人金貸なる人物造形はチョットリスク。
しかし、裁判が山場とは言え、本来はバサーニオとポーシャの結婚譚。
箱選びや指輪の痴話喧嘩があまりテーマにならない。
まあ、イヌも食わない夫婦の諍いと言うこと(笑)
2017年8月5日土曜日
孟子を読む(4)屁理屈編
紀元前4世紀から3世紀にかけての中国は戦国時代の政治哲学者。
孔子の孫世代くらいの頃。
様々な富国強兵策を喧伝する国家経営コンサルタントが百家争鳴した時代。
理想主義的な仁義政治哲学なんかまどろこしくて、
諸侯の受け入れるところではなく、孔子同様に失意の末、
故郷で学習塾を経営して生を終えた。
長い目で見れば、勝ったのは孔孟の道。
実際に実践され、仁義の政治がなされたとは思わないが、
理念的に(建前的にと言う事)東アジア社会を支配したのはこの教えである。
困った事に、あまりに正し過ぎるし、ロジックも巧妙過ぎる。
己れの主義主張の正当性を巧みな比喩を交え説明するが、
そのレトリックたるや、詭弁の寸止め(別に孔孟の道だけじゃないが)
あまりの巧みさに「座布団一枚!」(^.^)
不遜に言えば、孔孟の徒とはそう言う連中の類いに思えて仕方ない。
実際に、孟子を読むに、かくあるべし!と言う一方的な思い込みを前提に
古代の聖王の存在や事跡を事実のように述べ、都合の悪い伝承は
虚構だと根拠なく否定。
これじゃあまりに.....
以前にもネタにしたかも知れませんが、
無法者退治の支援を求める、夫を殺された妻にガンマンが問いかけます。
何が望みなんだ、復讐か?
違います。
正義の実現を!復讐はそのための手段です。
ハリウッドらしい台詞屋の才能がほとばしりますなあ(^.^)
しかし、先日ウツラウツラしながり観ていた映画にも、
このやり取りが登場し、目が覚めた!
思うに、定番のレトリックみたいだ。
復讐と言えばいささか不穏当だが、正義の実現と言われれば、
一旦は神妙になる。
あの「懲罰的」損害賠償のよりどころもここにあるのだ。
タバコ訴訟の原告代理人も同じ様な台詞をカメラの前で言っているに違いない。
しかし、詭弁と雄弁とは違います。
その実例がこれ!
2017年8月4日金曜日
シネエスパニョーラ2017
ブニュエル
エリセ
サウラ
アルモドバル
著名監督がこれだけとはなんとも貧相な風景です。
カトリックとライト的圧政はスペインで豊穣な映画文化を生むに至らなかった。
才能ある映画人は活躍の場を国外に求める。
そんな中でも、頑張るマルドメは居るのです。
典型的な大衆娯楽風味ですが、これは実に面白い。例えば、、、
インビジブルゲスト
ある種のミステリーですが、過去パターンとしてイメージが湧かない斬新さ
ハリウッドが早々にリメイク権確保...とは聞いていないが、
それは素材を巧妙に換骨奪胎する自信がないのだ(^.^)
赤丸急上昇中のオーナー企業家。
幸せな家庭があるのに、性格悪そうな人妻と不倫中
密会の帰路、事故で若者を死なせてしまう。
隠蔽の画策
通りがかりの空港職員や近くの隠居夫婦の眼をかすめ...
上手く隠したつもりでも、脅迫の影
不倫相手が密室で殺され、企業家に容疑者の疑惑
辣腕の無罪でっち上げ工作屋との駆け引き
若者は本当に事故で死んだのか?
若者の両親とは?
二転三転七転八倒の末に明らかになる真実(本当に真実かな?)
言葉で説明するには無理があるし、ネタバレは出来ない。
場末の二番館ではスクリーンにかかるだろうがまあ限定的。
アマゾンプライムに期待しましょう。
http://www.albatros-film.com/movie/cineespanola2017/
2017年8月3日木曜日
杉村春子と太地喜和子
形容詞としていささか僭越だし身の程知らずですが「仏蘭西の」とつけてみたい。
異論様々、御批判覚悟で書けば
ジャンヌモロー
イザベルアジャーニ
倭国は逆縁にして、喜和子様が先に亡くなりましたが、
お仏蘭西では、モロー様御逝去のよし....合掌
芸人に学歴は邪魔になるだけだが、学力あるいは知力はやはり
学歴で担保される。
倭国は演劇を体系的にトレーニングする国家的機関がない。
別に良いとも悪いとも言わない。
仏蘭西では、どっちがどうだかはともかく
コメディフランセィズ
コンセルバトワール
前者は劇団、後者は学校という違いはあるが、ちゃんと学校を出て、
劇団に入り、頭角を現した有名女優さんってジャンヌモロー様だけかも。
いかに凄いか!
コンセルバトワールの入試の合格率は3パーセントくらい
三次試験まであり、、なんだかショパンコンクールの演劇版みたい(^^)
と言えば、凄さはわかる人にはわかる。
マクロン大統領は「映画を体現した」なる言葉で弔意を現したが、
口語表現だと「貴女は映画そのものだった!」
ナポレオン以来の年若のリーダーの才能はわかりませんが、
映画はよく理解されてます。
これからが心配
アジャーニは、若くして才能は燃え尽き、いまは残念ながらポッチャリおばさん
しばらくは、イザベルユペールに頑張ってもらいたい。
あとは、大好きな彼女に!(^^)
リンク画像は上です。
2017年8月2日水曜日
最高のナンチャラ映画
毒にも薬にもならないし、たわいのない話題。
しかし、どんなジャンルでも話題に出来るわけでもない。
ある程度要件定義がキッチリとできて、なによりも映画素材として一般的
つまり、そこそこ本数がなければならない。
あのクリミナルマインドでは、毎回専用ジェットで現場に急行するのですが、
機内ではたいてい事件の検討ミーティングに費やされます。
ある時はどういう訳か、長閑にも最高のギャング映画は!?と
メンバーが薀蓄を傾ける。
スカーフェイス
ゴッドファーザー
アンタッチャブル....とかなんとか
今回は最高の「ボクシング」映画
この素材は無声映画時代からの歴史的定番であり、
名作や傑作に事欠かない。
愚作も多いのですが、生身のヒトザルが一対一で殴り合うと言うだけで
ドラマになりますから得します(^.^)
実は「言うだけでドラマになるの」と言うのが今日のお題。
この話題になればファン投票の第1位は決まっています。
天邪鬼のプロ映画鑑賞家として因縁をつけてもいいが、
実はシリーズの1と2は未だ見ていない(^.^)
フィラデルフィアのイタリアの種馬とかなんとかあまり興味ないしねえ。
今更って感じで、みたい映画は山とあるし、時間が惜しい。
それに大衆人気を度外視した名作群
レイジンブル
ハリケーン
ファイター
ビニー
奇しくも全て「実話に基づく」なのです。
つくりものでは描ききれない実像と言うことかな?
そう言えばカシアスクレイも「アリ」と言うタイトルで映画化されてますが、
実像に及びもつかなかった為大コケ。
実像が余りに公知であればこれまた映像化がやりにくい。
中途半端な人気が一番かな。
最後の「ビニー」がこの手の最新作。
交通事故で頸部骨折。
そこからのカムバックなんてつくりものじゃあり得ない。
最初はありがちな性格破綻者と思いきや
真面目な性格らしく、あまり面白くは描きようがない。
映画としての出来は、上記の順番。
ちなみに主役は「セッション」で被虐なドラムセッションのトレーニングに
耐えた彼ですよ。
彼なら地獄の再起トレーニングに相応しいと製作者は踏んだのですよ。
2017年8月1日火曜日
天ぷら屋のカウンターが教室だった
相当先日のこと
何時もは白木の付け台なんですが、、、
ぐだぐだと茅葺音楽堂(迦陵頻窟)でのピアノディオコンクールでの愚痴なんかを聞きながら。
要するに、師匠姉妹がグランプリじゃなかったと言う鬱憤ばらし
確かに不思議なんですがね。
3位じゃご不満でしょうが、歴代入賞者によるグランプリ大会ですよ。
鼻差と思えば(^^)
師匠が口走るに「バッハはバロックだ」
蝸牛の音楽史の知識は限定的であり、中学校の酷い音楽教師から教わった事
そして、石井宏さんの反音楽史(これは名著!)の記述の記憶
思い起こせば、バッハは音楽の父であり、古典派の泰斗。
バロックの最後の巨人だなんて聞いた事もない。
もっとも、バロックは美術史では登場したが、音楽史としては全くの無視
ヴィバルディなんかが大人気になってからだ。
それまでは、グレゴリオ聖歌から一気にバッハやヘンデル。
時代的には十八世紀半ばまでがバロック
以降の十八世紀後半が古典派
技法的には(ここからが講義なんですがね)....
通奏低音とか、まあどこにでも書いていますから略(^.^)
確かにバッハのバリエーションなんかは優れてバロック風ですが、
古典派のような堅牢さもある。
ここからが仮説ですが、と言うか石井宏さんのご高説も
参考にすれば、
近代以降は作曲家がやたらと細かい記譜号を指定しますが、
古典派まではおおらかなもの
演奏家の自由解釈の余地が沢山あった。
かのゴルトベルクをモダン楽器でグールド解釈で演奏すれば
あれをバロックとは言わない。
どうも音楽界の宮中席次には疑問がある。
演奏家が作曲家の風下なのが当然なのか?
考えれば考える程釈然としない。
演奏のされない名曲なんかありはしない。
腕の良い演奏家によって初めて楽曲は真価を発揮する。
あの「涙の連絡船」は、歌い手は知っていますが、作曲家はだれだっけ
作曲家が君臨している以上クラシック音楽の明日はない。
と言うか、過去の遺産をこね繰り返しているだけとしか
思えませんがね。
そして末期的な事にエキセントリックな演奏が毀誉褒貶ながらに注目される。
もっとも、才能があるから斬新なのですが、
クラウス女史が言うように、才能があるんだから素直に弾けばいいのに(卓見!)
つまり「斬新」にも、まことの花と時分のはながあるのです。
講義という酔っぱらいの戯言は脈絡もなく、浜松音楽コンクールに飛ぶ。
紘子さんの尽力で一流コンクールと言われるようになったが、
なんと、今やショパンコンクールの登竜門だとか!
あの「芳ヶ江音楽コンクール」のモデルですが、課題曲のラインナップの考察とかなんとか(^.^)
難解ですなあ
通史的出題であることくらいは分かるが、課題の課題たる所以まではなあ。
とかなんとか、、、しかし、レッスン料は高かった。
銀座じゃなくて新橋の居酒屋にすれば良かった(笑)
あの「蜜蜂と遠雷」を読もうとアマゾンサーフィン中に
小説に登場する課題曲だらけのアルバムを見つけました!
しかし、なんとも酷いとしかいいようがなく(まさか買う人はいないとおもいますが)