映画人としての半世紀で(多分ですが)唯一の主演作
脇役として生きていたが、やたらと
彼女の出演作品が小屋にかかります。
限られたスクリーンですので、押しのけられた作品もあるわけで
追悼の気持ちは人一倍ありますが、多少気持ちは複雑。
モリのいる時間
画家熊谷守一のある日の出来事
よく見れば、さしたることのないたった一日
舞台は、彼の池袋は椎名町の陋屋だけ
唯一....
どこかの展覧会場
お上が眺めるのは、モリの作品
お上の質問...何歳の子どもが描いたのかね?
あまりに爛漫な質問に狼狽する関係者
文化庁の一室
モリへ文化勲章授与の電話連絡
モリの妻(樹木希林さん)がモリの意向を伝える
いらないそうです
憮然とする担当官
映画全体はフィクションですが、これらのエピソードは
事実のようです。
なんとも、実に面白い。
干物がメインの朝ご飯。
モリと妻とお手伝いさんの三人が卓を囲む
そのうち三々五々と正体不詳な顔見知りが
図々しくも上がり込んでくる。
モリの毎日は、猫の額ほどの雑然とした庭で過ごすこと
客たちも含めての昼ご飯
お手伝いさんが饂飩を茹でている(蕎麦でないのが嬉しい)
近所のおばちゃんがカレーの差し入れ
急遽カレーうどんに献立がかわる。
憮然とするモリ
饂飩にカレーを入れるな!
お手伝いさんが材料を買い込みすぎた。
止む無く、昼間マンション工事の釈明とも恫喝とも...
やってきた現場監督に声を掛ける
職人一統を引き連れてのスキヤキ大パーティ
黙念と食べるモリ
皆んなが帰り、老夫婦がザル碁を打つ。
モリ..そろそろ「学校」ですよ
重い腰をあげて画室に入るモリ
彼の抽象藝術はかくて生まれた。
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