度々の映画化
原作はあちこちの版元が刊行してますが、リアル書店の棚で見かけることはなく、まず読まれていないのだろう。
レアセドゥの主演作やジャンコクトーの定番と優れた映像版がありますし、あとはディズニーアニメやら、、、(カバー写真はコクトー版ですが、映像はレアセドゥ主演作品)
つらつら思うに、美女野獣の組み合わせは数限りなくても、醜女美男の例は見当たらないのはどうしてだろう
所詮オンナの人格は顔だけ、ってジェンダー論者だと怒り心頭だろうが、この作品に対してそう言う論は聞き及ばない。
組み合わせが被虐的でそそる、という解釈もあるが、これはオトコ目線。
ブスに美男を組み合わせれば、これはこれでマゾヒズム(笑)
原作はありげな異類婚姻譚で民間説話だと思ったが、啓蒙主義時代に女性の手になる小説。
オリジナルは冗漫なまでに大部であり、一般に読まれるのは、ボーモン夫人が簡略化したバージョン。
フランス文学史を飾るようなものでもなく、この理性の時代で重要なのは、マルキドサドだけ。
その意味で、ジャンコクトーの功績は大きい。
稀代の悲恋がハッピーエンドで終わるのは慶賀の至りであるが、実はこの小説の結末は二種類ある。
この手のお話しは娘三人で、邪悪な姉二人に優女な末娘の組み合わせがこれまた定番
シンデレラもそうですし、リア王も似ています。
末娘が幸せになるだけではカタルシスを感じないのか、意地悪な姉二人を迫害してやっとエンドマークなのです。
サドの時代にふさわしいサディズムの極致
しかし、映画版はそこまで死者に鞭打つようなまねはしません。
だって興収に響きますから
四象限マップなんだから、残りにも多少言及
美女美男は、月並みすぎて食指がすすまない
醜女野獣は、、、言い換えれば割れ鍋に綴じ蓋(これはこれで微笑ましい)
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