2025年11月22日土曜日

Rise and rise again until lambs become lions.

 



愚昧で不実な権力に立ち向かう、、、、勝ち抜く迄何時迄も、幾度でも

リチャード獅子心王の跡を継いだのが、凡愚なキングジョン。

貴族たちの圧力に屈し、マグナカルタにサインさせられたって山川世界史では、、、確かにその通りですが、そんな面白くもないエピソードよりも、虐げられた民衆を鼓舞し、悪辣な領主や侵略者に立ち向かったのが、ロビンフッド。


来歴なんかは映画版それぞれで違いますが、ラッセルクロウ版がある意味で面白い。

大抵は十字軍参戦中に没落した田舎領主という設定ですが、今回はその領主の従者に過ぎないが、主人の遺品の剣を持ち帰り、なりすますって。

領主の未亡人が名女優のケイトブランシェットでマリアンの役


戦いにおけるリーダーシップとは、先頭きって真っ先に突撃する事ではなく、ひとりひとりの気持ちを鼓舞する事です。


名題は、なんか出典がありそうだがよくわかりません。ロビンフッドの言葉ではなく、かの剣に刻まれた銘文

易しい英語ですからあえてオリジナルのままで


おはなしとしては、民衆の基本的人権を保障する事を条件に、ジョン王の元で侵略するフランス軍と戦うのですが、、、いつの時代も、権力者は嘘をつく。

しかし、王に裏切られたロビンをはじめ「子羊たち」は、めげる事なくシャーウッドの森に潜み「獅子」となり反体制コミューンを堅持し続けるって、、、すぐれて全共闘的です。



この素材は、ハリウッド創成期からの定番であり、何度も映画化されており、、、かなり陳腐化しています。なもんで、キーラナイトレイを担いで「ロビンフッドの娘」なんてゲテモノまで(^^)

さすがに、ロビンフッドはオンナだったとは言わないが、男装の弓の名人として登場。

無論、アタシは観てません(^^)

2025年11月21日金曜日

トランプ大統領ノーベル賞受賞!

 



富を手にする
高い地位も手にした、、、
あとは、文化度の高い名誉だけだ

って、トーマスマンのブッテンブローグ家の人々のモチーフなんですが、辛辣な江戸っ子は

売り家と 唐様で書く ナントヤラ


しかしね、藝術とか文化って財を蕩尽した果ての名残りみたいなものですから、馬鹿にするのは精神性の貧しさみたいな(^^)


かの大統領殿は「ノーベル平和賞」が欲しくてたまらないらしい。財も地位も手を入れたあとは、、加えてトロフィーワイフもかな?

まあそうなんだろうし、、、阿るガキッチョみたいな国家指導者は推薦状をノーベル財団に提出しているらしい。

不忠の晋も過去に名を連ねたってウワサありますが、、、定かではない。

さなえちゃんもたかが紙切れ一枚の推薦状なんだから出してあげたらいいのに、、、、(^^)



ノーベル賞受賞の経緯等は50年間情報公開が出来ませんから、推薦者等まわりが何を口走ろうと公式なエビデンスにはならないし、仮に受賞しても、半世紀も経てば、当時の経緯なんか誰も興味を示さない。

ノーベル財団の見識において、平和賞の栄誉を与えることは考え難いものの、、、万一にもそんな事態がおき、それが「万人が得心する」ことともなれば、それは実に喜ばしいことだが、そんな「改心」が期待できるかどうかは、、、アタシには分からない。

それに、悪口を言えば、自然科学系の業績ですらロボトミーに与えた栄誉のように後年批判に晒されていますし、文学賞はいうに及ばず。

なかんずく「平和賞」って、歴史の風雪に耐えうるものがどんだけあるんだろう。


忘れていたが、金大中、カーター、オバマなんかも受賞者なんだが、、、今の現実を直視すれば慚愧に耐えないだろうし、あの程度でも貰えるならばって、思いますよね。




2025年11月20日木曜日

いじらしい恋の歌

 



恋情奔放とか怨情多感、、、、はやい話が情熱的に恋に生きたとされる和泉式部ですが、そんな密度や濃度の高い恋ばかりだと肩が凝る。

さて、、、
あかつき(暁)
しののめ(東雲)
あけぼの(曙)、、、、と、夜から明け方にかけての時間経過はざっとこんな感じです。

あかつきは、限りなく「夜」だし、あけぼのだと東の空が微かに白みだす。



東雲に 起きて別れし
人よりは 
久しくとまる 竹の葉の露(玉葉集 恋ニ)


和泉式部の恋の代表作としては選外の扱いが一般的ですが、アタシは、素直でいじらしく味わい深いって思うのよ。今時のように「午前四時に、、、」なんて言われたら、かなり白けます。
詞書がないと理解に時間がかかるから以下「ケイタイ小説」風に解説すれば......

彼ってあけぼの頃までいてくれるといいのに、早々に帰っちゃうんだから。
始発電車はまだまだ先なんだけどなあ
次はいつ来てくれるかしらって、、、
でも、なんか忘れ物
竹の葉の上にひとしづくの残り朝露を描いた扇
単に忘れただけ、、、それとも、俺の代わりに留め置くからって、思わせぶりに?
なんにしても、所詮薄情な男よりは「忘れ扇」の方がリアリティがあるんだわさあ。
でも、この扇ねえ、、どうしたもかしらねえ?
しばらく焦らし気味にご無沙汰したあとで、こんな事をかくかくしかしかLINEでもして、ゆうパックで送り返すかな(^^)

とかなんとかの長い詞書が玉葉集にも載っているそうです。
この和歌集は勅撰集最大規模ですから、恋部も五巻編成
この和歌は二巻に収録されていますから、この恋の破綻はまだまだ先のようですなあ

2025年11月19日水曜日

音楽の映画

 


定義が難しいが、音楽家(ミュージシャン)をセンター(主題)とする映画カテゴリーまたはミュージカル系映画だと仮置きします。日本映画の水準は、さほど高いものでもないが、およそ「音楽映画」に限れば、ミゼラブルとしかいいようがない。


オールタイムベストを真面目に選んでも音楽分野は不毛地帯。他方ハリウッドだと、ミュージカルというジャンルもあるし、そこには豊穣な世界がある。

仮置きされた定義に従えば、、、素材の多様性はいうに及ばず、ミュージシャンをセンターとする映画は、邦画ならば「瀧廉太郎」くらいなもの。瀧廉太郎が映画素材として食指が動くってことすら、理解に苦しむ、、、、って言うかむしろ痛々しい


音楽(家)なるものの素材の厚みが、歴史的な蓄積を含めて格段に違うのだ。

能楽はオペラあるいはミュージカルのようなものであり、その歴史は世阿弥師以来数百年に及ぶが、、、素材にするには難易度が高すぎる。

ならば、お手軽にポップスの分野なら、、、でもRS誌の選ぶ偉大なるシンガー(ロック限定)は、当たり前ですが、米英系ばかりで、、、


こんだけスターが集まれば、映画素材としても目移りがするくらいで、作品が多ければ、質も高くなる。





ボブディランは、オスカーノミネート、ブルーススプリングティーンも、その可能性は高い。

どっちも、彼らの音楽の世界が素晴らしいこともあるが、人間性としても興味ある世界だということだし、、、なによりも彼らを演じられる役者に事欠かない。


2025年11月18日火曜日

奇奇怪怪な世界

 


外交官用語は難しい、、というかユニークだ。

微妙な言い回しに込められた意思表示
某紙に掲載されていた「分類表」・・・・これは実に面白い。


抗議の表明の際のランキング(意味合いの大きさ順)である。

1)断固非難
2)非難
3)極めて遺憾
4)遺憾
5)深く憂慮
6)憂慮
7)強く懸念
8)懸念


まず「非難」が最上位クラスなのは語感としても妥当であり、
懸念は「気にかかるなあ」って感触だから最下位まではいいとしても「憂慮」より「遺憾」のほうが上位なのか?

遺憾とは「思い通りに事が運ばなくて残念だ」という意味で、期待したようにならずに、心残りに思うこと。残念に思うことというのが国語辞書的解釈。
しかし、外交現場では「・・は為されるべきではなかった」という見解の表明であり、期待を裏切ったという非難の意味を込めるが、拳を振り上げるまでには至らないって感覚らしい。

一方憂慮は「憂い慮る」ってことであり、心配だ、不安だという意味合いである。
外交的には「実際に問題が顕在化し、十分な危機感を有している」という印象表明的な感覚が期待を裏切った「遺憾」よりは下位ということなんでしょう。


もっともこのランキングは外務省用語体系であり、英語やチャイ語だとそれどれの語彙体系があるに違いないが、素人にもわかるような用語体系表が見つからない。
正しく対比させないと国益を損ないかねない

何が正しい・・・・のかわからないのが、奇々怪々な和語の世界なのである。


(注記)

例の「汚い首斬り落とし」なる暴言ですが、その反応はどのレベルかしら?

中共は、子供じみた嫌がらせで「渡航自粛や留学再検討」なんて口走りますが、逆に喝采を浴びていますし、ワタリニフネってこのこと(^^)

PNG発動の声も高いが、そんなことよりアタシは陰湿な嫌がらせの方を選びます。どうしてもやりたければ、大使館に外交官資格を持つスパイがウヨウヨいますから、叩き出せばいいのです。


総領事館の行事や総領事との公式折衝や招待は全て無視。

いわゆる「村八分」って、、、あれですよ(^^)

あと、中共の外交官車番は「81」ですが、駐禁の違反金踏み倒しの常習犯ですから、取り上げるのも一策、、、ほかにも色々ありますが、根を上げて国外退去するまで続けるかな

2025年11月17日月曜日

盤上の向日葵と爆弾

 



いずれも最近公開の話題作。映画の原作にコミックが跋扈するもんだから、、、小説がオリジナルならばって

柚月裕子さんと呉勝弘氏のそれなりのミステリー系なんですが、、、映像化されるときに多少のメイキングはママあることだが、なかには原作者の了解がどうかしらないが、まったく違うエンディングになったりとか、、、、


前者はさすがに犯人までは改変していないが、物語の構造はかなり変わってしまった。改悪とまでは言わないが、多様なストーリー展開の余地を残した柔構造な作品ということかな?

今時は絶滅したであろう真剣師(賭け将棋師)が登場しているから読みもし観もしただけ。


他方で、後者はオリジナルの建て付けのまま揺るぎもしていない。いじりようがないということだろうが、連続爆破魔との白熱の尋問の格闘技。

言葉の残片に潜む事件の真相のさまざまなピースを探し当てる、、、しかし、そこいらだけにチカラを入れ過ぎて、真犯人に肉薄する部分が言葉たらず。

犯罪にもトライアングル理論が成り立つと思えば、

動機

機会

正当化、、、についての論述があって然るべきだが、そのあたりのバランスが良くない。


どっちも、今年のベストテン候補にはならないなあ

しかし、佐藤二朗さんのベスト(サポーティング)アクトレスに一票!!

2025年11月16日日曜日

ニーブレイスの日々

 


なんとも不自由だ。

身から錆が出たとは思わないが、万事塞翁が馬。禍福はめぐる因果の水車。

悪いことの先には良いこともあるだれう


膝蓋骨骨折とやらで、固定具を装着しての日々。

ブレイスが登場するまでは、石膏ギブスだったのかなあ?それに比べればはるかに楽だ。


ガキッチョ時代は一丁前にわんぱくだったから、石膏ギブスや松葉杖のお世話に何度もなった。

経験則から言えば、松葉杖歩行も慣れれば健常者以上の歩行パフォーマンスが発揮できる。

スティーブンスンの「宝島」には、隻脚のシルバー船長なる海賊が登場しますが、なかなか俊敏なんですよ。


しかし、膝が曲がらないのはなんとも不自由だ。

毎日少しずつは歩行トレーニングは繰り返している。正座には足の筋力。だんだん立ち居振る舞いが様になって来たが、見た目明らかに膝障碍者ってさまは嫌だねえ。人一倍エエカッコシイなんだから、、、席譲られるのもお好みではない。カッコつけていると言うよりも、上下移動の動きがしんどいからなんですがね。

年内には復帰出来るだろうが、、、もう「正座」は無理かも

座ったり立ったりは出来るかもしれないが、その所作が美しく見えることはないだろうなあ






2025年11月15日土曜日

岩窟王、、、最新版

 



巌窟王は、ディマの「モンテクリスト伯」の黒岩涙香さんの名意訳。

主人公のエドモン・ダンテスが、絶海の孤島の石牢に幽閉されていたからだろう。



いつの世にも悪が絶えないが同時に冤罪も絶えない。

正かるべき正義だって時には盲いる。

鬼平が無実の罪人をつくったかは記憶にはないが、今の世は(今でなくてもだが)普通は私的救済は許されないから「復讐」って事になる。

誤審はさておき、犯罪事実をでっち上げて、死ぬ迄幽閉って法治国家のやる事ではないが、当たり前のように行われていることは、実に恐ろしい。


誤審があるから「死刑廃止」って論理の短絡だ。

誤審がありうるから再審制度の見直し、、、これまたどうかしている。

そんなことよりも「ディスカバー....証拠開示制度」の導入による誤審の可能性の排除でしょう

双方の情報の非対称性が極端なんだから、検察は知り得た情報を全て、、、不都合な事実を含めて全部曝け出せ!ってこと。

隠せば、、、ことは簡単。

適正手続き違反で原告無罪です。


当然ながら、冤罪であれは国賠対象ですから、ダンテスを島送りにした三悪人も処罰されて当然だし、倭國の国家賠償でも、そういう仕組みはあるにはあるが、、、国費から賠償はされても、当該公務員の処罰例は聞いたことがない。


おフランスでのモンテクリスト伯の文藝的評価はよく知らないが、フランスの「忠臣蔵」みたいなものかしら?

三時間に及ぶランニングタイムにも関わらず、興行は大成功。確かに爆睡はしなかったが、中堅実力派の役者揃いだからか、、、地味にオープニング

アタシだって、知っている俳優は、ダンテスを演じたピエールニネだけ。後の方々はフランスでは知名度があるんだろう

2025年11月14日金曜日

やっと「国宝を観」ました

 


早々に原作読んだし

手放しな映画評は山と見たし、、、、
でも極私的プロ映画鑑賞家としては、観ないわけにもいかないし、なんだか「国宝を観」が流行語大賞ノミネートって聞いたから背中を押されたようなもの。

まず、爆睡はしませんでした

主役のお二人の相貌の識別が多少困難だった

田中泯さんはさすがにうまい

梨園の女優陣は、寺島しのぶさん以外はいてもいなくてもって粗末な扱いでした。やはり梨園はそんなところ。

ただ主要キャストからは外れていますが、喜久雄と愛人の芸妓の間に生まれたカメラマン役の瀧内公美がほんのちょいの出番

でも、、、実に素晴らしい。

もう少し出番があれば、サポーティングアクトレスに一押し