2026年9月29日火曜日

橋姫伝説の和歌解説

 


後鳥羽院主催の歌会は、、、、無論捏造です。

掲示した和歌は全て本物でして、一首毎に批評はしませんが、当時の名歌人ばかりですから、出来映えはさすがさすが。


本歌のキーワード(宇治、橋姫、さむしろ、かたしく、ころも)のガラガラポンがコツだが、季節を変えたり、詠者の性を変えたりしなければならないとされる。

無論、キーワードだって全部を使ったりはしない


批評はしないと言いながらも、一言いってみたくなるような、、、


きりぎりす
鳴くや霜夜のさむしろに
衣かたしき ひとりかもねん(良経)

さむしろや
待つ夜の秋の風ふけて
月をかたしく 宇治の橋姫(定家)


橋姫のかたしき衣
さむしろに待つ夜むなしき
宇治のあけぼの(後鳥羽院)


良経のように「宇治の橋姫」を隠して仕舞えば本歌取とは気が付きにくいし、百人一首収録歌という事で目眩しにもなっています。この事は解説本には必ず触れているらしいが、アタシが読んだ本にはなかったから(ソリャ初心者向きだもの、大久保公園のTACHINBOの和歌のなんか引用する訳がない)初めて知りました。


定家、稀代の狂言綺語師の面目躍如。

奇抜すぎる表現がなんとも、。、ふけるのは風じゃなくて夜だし、かたしくのは月ではなくさむしろに決まっています。保守的な歌壇、とりわけ鴨長明の無名抄は非難轟々。あれは批評というよりオトコの嫉妬だ(^^)

歌人や歌学者という肩書の割に不遇だし、本職である神職は早々に馘首の憂き目


後鳥羽院はキーワードを全部使うという許しがたいマナー違反を平然と(^^)

主上は何をやっても許される時代でしたし、実に洗練された修辞と感心するしか無い。

和歌としての出来映えはさておき、言葉遊びの極致とはこういうもの。

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