散り散らず
木の葉夢訪う 槙の葉に
時雨をかたる軒の玉水 (擧白集 長嘯子)
強弱や季節、時間帯、場所柄毎に多岐多様な雨の表現という豊穣な語彙こそが、倭の文化。
時雨は、晩秋から初冬の頃の通り雨のこと。特に時間帯に規定されない。
現代俳句では冬の季語であり、ことさらに秋を吟じたければ「秋時雨」と詠む。なんでもありの俳諧の世界だから、春時雨も夏時雨も用例としてはありますが、、、
そこまでとなれば、逆に季節感の喪失を感じます。
本名は木下勝俊。秀吉に仕えた大名であったが、家康支配下では不遇でありながらも歌人としてそれなりの地位を占めていた。
安土桃山期ともなれば月並み和歌ばかりの中で特異な光芒を放ち、、、かの鬼籍に入られた銀座はずれの猫フェチ内科医もいたくお気に入りだった。
煌めくような詞華の折り重なりがなんとも言えない。
写生派歌人は眉を顰めるだろうが、アタシは狂言綺語師ですから(^^)
0 件のコメント:
コメントを投稿