最初は、雑誌や週刊誌・新聞に連載
やおら、ハードカバー(単行本)刊行
二年くらいしたら、、、文庫落ち
高村薫さんのように都度大改稿される方もいますが、基本は使い回し(誤植修正くらいはやります)
つまり、一冊上梓すれば、数年の食い扶持は稼げるのかな?
一方で「書き下ろし」ともなれば、、、前金は貰えるのだろうし、印税の掛目も高くなるのだが、ある種のリスクも伴うのだろうなあ
檜垣澤家の炎上(新潮文庫書き下ろし版)
作者の予備知識は皆無
文庫版の帯を見て興味を持ち、、、公設貸本屋さんに予約を入れたが、待ち行列が長すぎる
シビレを切らし、リアル書店で買い求めた。
舞台は横浜の山手
財を成した絹商人の華麗なる女系一族で繰り広げられる大正期の細雪的ミステリーロマン
香具師の惹句ならこうなりますが、山崎豊子氏の船場モノよりも多少重厚感を払拭。ミステリーですから一族内での殺人やら不審死が起きますが、犬神家の一族みたいにおどろおどろしくはない。細雪と同じように妾の子を含めて「四姉妹」の閨閥つくりの婚活に駆け落ち出奔と、、、締めはかの横浜大震災で一族崩壊と思いきや、妾の子だけはしぶとく生き残る。
重圧と絶望にうちひしがれるが、スカーレットオハラのように「明日よ、明日考えましょう」と歩き出す。
大正期のリサーチを相当入念にやったようです。
か、プロットやモチーフはあちこちからの寄せ集め感が多少鼻につく。
よく言えばオマージュということ。
数年がかりの労作の文庫本二冊分量の力作でもあります。
2024ベストとして、もう少し高い評価が得られてもって気もしますが、既視感めいたところが嫌われたのかな。
映画化の話はまだ聞いてませんが、、監督の技量次第たなあ
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