陰暦の季節感でなくとも、理解に苦しむ昨今の七月。
秋だなんて、、、とんでもない!
まだ五月雨も明けやらずに、猛暑の日々だし、さみだれるどころか豪雨に洪水
こんな時こそ「秋の気配」を想像し、涼しさに浸る気分を味わう。
日本橋小舟町の老舗の伊場仙さんによれば、、、
扇、扇子、団扇の定義に変遷はあるものの、今では「折り畳み」の有無で区別される。
折り畳み型の扇は扇子だが倭國発祥らしいし、団扇は東西を問わず太古の昔からあったようだ。
なんにせよ、昨今は、、、ハンディファン
今年あたりからは単に送風だけでなく、極冷風タイプまで登場した。使っている本人は涼しいのだろうが、見た目はうだたく、こっちは余計に暑さが増す。
バックからハラリと洒落た図柄の扇子を取り出す女性はそれだけでルッキング評価は高くなり、花火見物ならば、浴衣に団扇で女っぷりは上がります。
秋の気配は「風」に限る、、、だから扇が付き物
八月中旬から鳴き出す蜩でもいいが、、、蝉の音はやっぱりなあ....美學に叶わない。
手にならす夏の扇
と思へども
ただ 秋風の栖なりけり(六百番歌合 夏 扇 良経)
夏と秋とゆきかう
空の通い時は
かたへ涼しき 風の吹くらむ(古今集 夏 躬恒)
ハンディファンじゃ逆立ちしても、この気分としての涼やかさは味わいようがない(^^)
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