2017年12月31日日曜日

振り返れば....





晴れて天下の素浪人になりました。
だからどうなの?と言われても(^^)

沢山本を再読し、映画も結構観ました。
ネットエセーに登場するのはごく一部で、愚作の山の中からキラリと光る....
まあ個人の傾向的趣味の世界。

銀座の舞台に出ました。
毎年今年が最後と言いつつ....

通年で毎日平均一万四千歩弱歩きました。
経験則上防災対策の基本は脚力!だと

銀座や新地には脚が向きませんが、
アットホームなフレンチ、イタリアン、小料理屋、焼き鳥屋と
レパートリーが増えました。

自生同様の琵琶、柿、蜜柑が豊作でした。
野菜もそれなり。
売り物じゃないが、品質は公差内。

生まれた初めて型枠大工紛いのお仕事をやった(^^)
最近のコンクリートは水でこねるだけなんですねえ。

十年ぶりに法人の変更登記を司法書士さんに頼まずに。
頼まれて会社法制定の際に機関設計をやり直したのだが、
取締役任期十年は考えものだ。
過去の手順を思い出せない。

頼まれると気弱なもんで、また「肩書」をもってしまった。
しかし俸禄は受け取らない!って一線だけは(キリリ)

ケメコ様も神童くずれのバカ娘、恍惚老母、ヤンチャな孫
みんなそれなり元気です。
そうそう、まだ名前のない駄猫も(^^)

終活始めました!
まだはもうなり..と言いますから

今年も駄日記は不倒連載記録更新中。
自己満足の極み(^^)



....とかなんとか今年も暮れて行きます。
皆さん良いお年を!!


2017年12月30日土曜日

今年の想い出



あの懐かしくも苦々しい時代を彷彿とさせ...
しかし、時間もたち古傷も癒え、
気分としては「再来」かねえ。


ちなみにセンターを張った三年生は芸能界デビュー!
やっぱりバブルだなあ(^^)

2017年12月29日金曜日

七度生まれ変わっても...じゃないのか





最初の邂逅は誰か(なんと思わせぶりな....)の下宿の机の上

ルネッサンスの女たち

あまり唆るものではなかったが、書店で見かけた

神の代理人

これは唆る。


この「男流作家」さんって理知的で冷徹で好みだわあ
次に優雅なる冷酷(チェザーレボルジアの伝記)を読み.....

なんだ?この行間の恋文めいた作者の感情は....
いまなら、Wikiがあるから人となりはすぐに分かるが、
あの当時だ。
本名らしいが、七生がオンナ名前と知った驚天動地!
改めてというかやっと初めての「ルネッサンスの女たち」の扉を開ける。

その後

イタリア共産党賛歌
君知るや南の国
イタリア便り

と歴史著作を離れ、時事評論的なエセーを読む。
視座がユニークで快刀乱麻。身震いしましたなあ!
そして、都市物語(フィレンツェ、ベネチア、ローマ)へ


女史もはや傘寿
思えば長い...アラサー時代からの付き合い
危険な著述家と畏怖も揶揄も、、多少距離を置きながらも、
やっとギリシアまで来たか。


キリスト教の毒ガスに汚染されないあるいは高い免疫力を持った
西洋史の精華を味わい尽くした半世紀だった。
いつか新潮社が全集をだすだろうが、買うか買わないか??

最近の火葬っていろんなものいれるのダメなんだよなあ。
亡父の際も、座右の書をいれてあげられず....😢
まあ、ゆっくり考えよう


2017年12月28日木曜日

臨死体験(Flat Liners)



興味本位で身体に悪い事はなんでもしたがるが、
こげな事には興味がない。
いつか必ず体験できるものは殊更に経験して何が得られる?

理屈の上では可能のように思いますが、
アトラクションビジネスとして、、、流石に無いわなあ。
一時的に心臓停止をし、電気ショックで再生。
その数分足らずの体験が、サスペンスあるいはホラー。


リメイクであるが、オリジナルはよく覚えていない。
ジュリアロバーツが出ているのは記憶にある。


科学とやらの力で臨死体験が出来なかった時代は、
イメージとしての「文献的あの世」が散見される。
森羅万象あらゆる宗教や哲学にあるのか知らないが、
仏教やキリスト教はあの世描写の宝庫(^^)

実に面白いのですが、極楽(天国)の描写の希薄さ
他方地獄についての克明な記述。
ヒトザルの想像力の限界?
つまり、ありもしないもののイメージは限定的だが、
あるものについてはイメージは等比級数的に膨張する。

お花畑や蓮の咲き乱れる様なんかワザワザ観たくはない。
地獄の様は観てもいいが、そんなものはこの世でも見れます。


映画のほうはオリジナルを探したが、アマゾンプライムにはない。
リメイクを観てもいいが、まずは.....

往生要集
神曲地獄編

またまた、実に面白い(^^)

酷暑が地獄と思うか極寒が地獄か?
文化の差より風土の違いかな。
印度では熱波で人が死ぬし
神学の体系が出来た頃の西洋は小氷河期だったらしい。


肝心の映画ですが....
臨死体験とは、忘れていたトラウマを思い出させる
ものなんですかねえ?

2017年12月27日水曜日

神明恵和合取組




まあ、この外題は読めません(^^)
なんちゃって通称の「め組のけんか」が有名ですから。
通俗芸能らしくケレン味タップリ。

血の気の多い消防団員と相撲協会の力士のいざこざ。
化政期の史実らしいが、仲間内だけでの揉め事は結構だが、
司法の手まで煩わすなよなあ。
最終的には相撲協会有利に断が下りました。
が、歌舞伎の世界ではめ組の棟梁が主役ですからそうはいかない。
あずかりって事で、事は治る。

故勘三郎のイナセな演技がなかなかのもの
河原の小屋掛けの演目に相応しいドタバタ
大衆のエネルギーを感じますが、小屋内でカタルシスを感じて発散してしまうと困るわなあ。
寺山修司さんなら言いますよ


小屋を捨てて街に出よう


江戸時代の治世の要諦は、適当なガス抜きにお目こぼし。
河原者に苗字なんてとんでもないはずが、何故か黙認。
瑣末なことの揚げ足取りなんか愚の骨頂ってもんです。


しかし....歌舞伎の名跡って興行目的にコロコロつぐなよなあ。
誰が誰だか訳が分からん。
先代のイメージが伝説になるまで待てないのか。
早めに襲名するって不吉なんだよ


2017年12月26日火曜日

相似形な時代



昨今はあの時代に似ているらしい。
まあ、陽の下に新しきものなしなんだから、なしかしら似ている。
したり顔で言い散らかす評論家はあまり信用しない方がいい。


シンスイエスタディ


かの名作「オンリーイエスタディ」が1920年代を活写し、
その続編として次のデケイト(十年史)を描く意欲作。
三十年代とは、大恐慌から2回目の世界戦争勃発迄の時代。

まるでリーマンショックから某半島エリアでの軍事衝突を
予期せんがためみたいな...(ざっと十年ではあります)
コミニュストだって「歴史は繰り返す」と言ってます。
但し、最初は悲劇でも二度目は喜劇だそうな。

あの時代って何があったのだ?

政権交代(恒例行事と初体験の差は大きい)
禁酒法オペレッタ(今なら禁煙分煙論争か?)
ニューディール(アベノミクス同様に結局は成功はしなかった)
リンドバーグの悲劇(悲惨な事件は数多。ただ市井の民が被害者なだけ)
最高裁紛争(政権のポチ化が始まる)

いろんなスケッチも戦争が押し流してしまった。
訳者は上手くまとめているとおもいますが、

20年代は、繁栄と風俗の季節
30年代は、不況と政治の季節

しからば、最近の十年ってなんなんでしょう?
時代の潮流を鋭く切り取っているのであれば「今年の漢字」でも
いいが、見たところ勘の良さを感じない。

つらつら眺めるに「金」が何度も選ばれている。
とかくこの世....何だから実にわかりやすい。
しかし即物的だ。

2017年12月25日月曜日

ハッピーウィンター!



寛容でなくなった時代では、メリーナンチャラ と言わないらしい。
まあ、シーズンに相応しい曲目をマージしたお歌でも。

youtubeでのアクセスも予想外に少ないのは?
不味い曲目じゃないと....ロバさんの耳には(^^)

2017年12月24日日曜日

生産性が低い!と批判する奴が一番低い。



このエンディングに煙草が無ければ只の愚作ですよ。
そうでなくとも、フィルムノワールとしてできが悪い。
タイトルだけは「さらば友よ」って背筋が痒くなります(^^)


しかし、ストレートに煙草を描いた名作もある。



めしや、料理屋、レストラン
煙草を吸う場所じゃない。
全面禁煙が当たり前。

バー、パブ....酒に煙草はつきもの
これは選択の問題。


古巣の大阪オフィスがエクスペンシブなビルに移転しました。
いろんな判断がありげな事だから論評はしない。
まあ金のかかる事だから、喫煙室なんか止めればいいのに。
蝸牛が総務担当役員なら絶対に作らない...なんてヤボは言わない。
専用入室カードを支給して使用料を天引してやる(^^)


オリンピックを前に禁煙、分煙論が姦しい。
ある意味で長閑な風景です。
体に悪い事は自明かどうかは議論があるが、体に良い理屈は聞いたことがない。
精神安定上うんたらなんて...幼児性未熟児みたいなことは聞く耳を持たない。

JTがありますから、政府も歯切れが悪い。
持ち株なんか早めに外資に売ればいいのよ。
煙草会社はどこも煙草被害無関心国への輸出で儲けようとしてますから
大株主が日本国ってまずいわなあ。
後進国人民の生き血を啜るビジネスと非難されます。


あんまり趣味嗜好の世界に法律が乗り込む事は好ましくはない。
店主とお客の選択の問題。


喫煙可能なお店は特別営業課税と従業員の健康対策付加賃銀支給(当り前ですが価格に反映)
違反店にはサディスティックな罰則
違反通報者には報奨金


簡単な話なのに立法府は何を議論しているのだ。
生産性が一番低い連中には何かと言われたくないねえ

2017年12月23日土曜日

ある街の機能




スポンジ化現象なる言葉があるらしい。
あまりセンスを感じないから現代用語としての市民権は
得られないだろう。
そんな言葉遊びはともかく事態はいささか由々しい。


成長期にベッドタウンとして開発されたエリアが人口構造変化の中で
限界集落化しつつあるって話

ベッドタウンとは上手いネーミングだと今更ながらに感じ入ります。
ヒトザルの住むエリアって単機能だと衰退するって事なのです。
その意味で人跡稀な寒村は、確かに限界集落化しているが、
人間の「暮らしだか営み」が生きている。
蝸牛のような帰り新参だってポツポツと巣食って居ます。
しかし都会の限界集落はそれこそホラーの世界。



ちなみに蝸牛の阪神間にある寓居(築深うん年の老朽集合住宅)ですが、
売り出し時は人気絶頂。
モデルルームもなく図面だけで応募し、抽選に当たればその部屋を見せる。
気に入らなければ次点の方に...なんて頭の高い商法。
最初は比較的若い世代が多く、小さな子供が段々と大きくなり独立、、
いささか老人ホーム化の傾向があったが、最近は世代交代で
新しい若夫婦なんかが移り住んできて賑やかで...
上手く新陳代謝が進んでいる。
子供の声がうるさい!なんて偏屈老人の声も聞き及ばない。

つまるところ

駅と幹線道路に近い
スーパーの上の下駄履きスタイル
公共施設近接

エリアとして住専でなく商業地域である事が幸いした。


さて駅前再開発の一環で作られたビルですが、
いささか老朽化対策が待ったなし。


建て替えか大規模改修か


小田原評定が続いています。
答えは見えていますが、かの碩学宮本常一先生が活写した
「忘れられた日本人」の世界(ムラの寄り合い)がこの都会に生きています。
こんな世界が生きている内はまだ大丈夫なんでしょうねえ(^^)


2017年12月22日金曜日

有事のコリアン映画



朝鮮動乱(当時は戦争とは言わなかったみたい)の起死回生の作戦が、
仁川上陸という冒険的な作戦であったこと程度の知識はある。
なんせ不意打ち的な侵攻とは言え、南朝鮮サイドの混乱や堕落は筆舌に
尽くし難いと言われている。
なんせ、民衆を見捨てて真っ先に逃げたのが支配者層
終戦間近の関東軍以上だったらしい。
洛東江あたりが東洋のダンケルクとなった。

なんて背景の元、マッカーサーは投機的な作戦を敢行する

オペレーションクロマイト

クロマイトになんか寓意性があるのかどうかは知りません。
東洋のノルマンディー上陸作戦映画と思いきや...
その前段の諜報活動映画だった。
知らないエピソードですが、実話に基づくらしいので全くのフィクションでもなさそうだ。
しかし、手に汗握り目頭を熱くするシーンはまあ捏造(^^)

どういう意図でこんな時期にこんなコンテンツな映画を作ったのかねえ?
製作は韓国らしいのでアメリカンの陰謀的意図の有無は分からない。
倭国公開は今年の九月頃
本国ではバカあたりと言われていますが、なんとも...


戦争のような重大な国家行為を軍人のような馬鹿には任せられないが、
政治家のようなアホに委ねるのも危険だ。


前段はチャーチルの名言
後段は....たぶんですが、サイレントマイノリティはそう思っている。
時は、、物情騒然

2017年12月21日木曜日

時価のピンサロ正札のなんとか(^^)



なんとも師走に相応しい下卑なエセータイトル(^^)


こんだけの役者揃えてたった30百万ドルの制作費!
ダニエルクレイグは次回のJBのギャラは一億ドルらしい。
確か二度のベストアクトレス、ヒラリースワンクだってギャラは一千万ドルクラス。
皆さん友情出演みたいな(^^)
定価はどうあれ、役柄や作品に惚れ込めば手弁当でもって気分に。
これは散々儲けたとかハリウッドセレブだとかに関係ない役者の本能。
ギャラの亡者って尊敬されない(ギャラには限らないがね)

ソダーバーグ監督作品ともなればそういう気分になるのかな?
オーシャンシリーズ(ハッキリ言えば好みじゃない)で
豪華キャストを使いこなしたヒットメーカーだとおもわれていますが、

最年少カンヌのパルムドール
ちょっとだけのダークテイストでオスカー監督賞
人気だけの大根にベストアクトレスを贈呈

ともかくも才能があります。
惜しいことに引退表明していたはずですが、
シナリオ(作者不詳)に惚れたらしい。


何をやっても不運な兄弟がレース場の売上を掠め取る
クライムサスペンス...と言えばオーシャン11もどき。
しかし、スマートでもカッコ良くもなく泥臭く、、、
たくらみは成功したようですが、実際にドルの束を掴むかどうかは別物

確かオーシャン11のオリジナルでは、
土葬予定の棺桶に首尾よくドルを隠したものの、
どういう手違いか火葬されちゃいました。


実に面白い小洒落た作品です。
細々ですが、シネコンでロングランなのは、それなりの
理由があるのです。
オマケのほのぼのシーン(^^)
舞台はヴァージニアかカロライナ辺り




2017年12月20日水曜日

恐ろしい「土地伝説」




我が家の先祖代々の土地の実態が大規模な地籍調査で明らかになったが・・・
なんとまあ、村道やらに寄付したがゆえに登記簿上は曾祖父やらなんちゃらの所有地がゴロゴロ出てきた。

なるほどねえ・・・子守歌代わりに聞かされていた「自分の土地だけを歩いて隣村に行ける」って
そういうことだったのか
まるでスペインのアルバ公爵家(・・そこまで凄くはないのは当り前なんですが)みたいだ(^^)

公共目的に寄付した場合固定資産税は非課税だから、長年放置していても実害がなかったためのようである。
なんと村役場には「地籍調査」担当課があり・・・多くの税金で禄をはむ役人さまが権利関係の正常化を進めているらしい。

この際だから「所有権をムラにしたい」って断る正当な理由もないのですが、
全ての相続人を探し当て、それらが蝸牛にいったん土地の権利譲渡を行ったうえでまとめてムラへって
手順らしいが・・・危惧した通り遅々として手続きは進まない(苦笑)

民法上は「所有者のいない土地」は国庫に帰属するとされるが、今回の場合は「所有者」がいないわけではない。
しかし、所有者とは「明確な所有の意思」があってしかるべきであり、
そもそも所有の認識がないわけだから所有権を剥奪されても不利益が生じるわけでもない。
曰く...権利の上で眠る者は保護されない。
日本の土地所有権制度は過度なまでに強固であり、無用の社会コストを生じさせているのは周知の事実。
所有者のいない「動産」は所有の意思をもって占有していれば所有権を取得できるわけだから、
ロジックを援用しちょっと強引な特別法でなんとでもなるだろう。

そもそもを言えば「上記の民法239条の第2項の規定に対する手続」の未設計という
行政の怠慢によるものだ。
どうせなら、当該土地の利用実態とか所有者が存在しても所有の意思の表明がなければ国庫に収用(無償ないし適当な対価で)
できるとかやればいいのですよ。
制度設計次第であるが、この程度なら「財産権の侵害」とかなんとかごねて違憲訴訟にもならない。
仮にやっても「行政府の番犬」ばかりなんだから違憲判決がでるはずもない(笑)


国有地を私立小学校に払い下げたウンタラカンタラに国会の審議時間を費やすのであれば
このことを議論するほうがはるかに国益になかう・・・
九州の全面積に匹敵する土地所有者が不明だとか、固定資産税負担者の所在が相当規模でわからないとか・・・
日本の土地制度は相当ひどくなっている。
都市部では土一升金一升だからそうでもないだろうが、放置できることではない。
なんちゃって一票格差で座布団バッジをつけさせてもらってる田舎選良たちは、
こんな時にこそ地元のために働かんかい!



余談ですが・・・土地の固定資産税は、住民票を最低二度移し替えれば追跡できないようです。
地方自治体の自主財源の半分は固定資産税ですからこれらの問題は由々しきことなのですよ。

2017年12月19日火曜日

これでもかと「不安商法」




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金持ち老人を目指すならやっておくべき対策
・・・・下流老人にならないために、現役時代からできることを考察してみたいと思います。

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かような香具師の口上めいたことに耳を傾けるものではないが、
なにかと不安心理を掻き立てるメディアの陰謀もあってが、ついつい現役世代でなくとも読んでしまうようですねえ


1)社会保険に加入しておくこと
2)マイホームを買っておくこと
3)老後も働くこと
4)副収入源を作っておくこと
5)お金のかからない生活スタイルを作ること


・・・とかなんとか(苦笑)
個々にはそれらしいが、子細に読めば合成の誤謬が見えてくる。
なんとわなしにシルバービジネスのお先棒を担いでるって気もします・・というかズバリそういうこと

1項は信託系なんかが推奨する個人型確定拠出年金のすすめだし、
2項は都会近郊での賃貸併設住宅が手招き、
3項のように死ぬまで働け!って・・・まあ健康なベテランを安くこき使いたい企業の腹の底が見えます。
働いて収入が増えれば年金が減額される(働いて収入を得ることで総額は増えますが)仕組みの中で労働意欲が高まるかいな。
4項はどうも金融商品よりも不動産投資のおすすめ・・
最後は早い話が「田舎暮らし」ですが、質素倹約勧奨なんて余計なお世話
贅沢は「敵」ではなく「素敵」だって昔から決まっています。


どれをとっても自助努力でなんとかしなさいという論調ですから推して知るべき。
いつから憲法が保障するあまねく国民に「健康で文化的な生活を提供」するという理念が希薄になったのでしょうねえ。


天下の素浪人はかような「財務コンサルタント」まがいの猫なで声には耳を傾けないことにしてます。


なもんで・・最近働きだしました!
不良債権回収やら信用不安会社対策とか非弁行為一歩手前のアブナイお仕事を含む企業経営者
但し「不定期な暇つぶしで無報酬」を条件にしています。
が、旅費交通費とか調査研究費(含む交際費)は際限なく請求します(^^)
でないと最高裁判例からして弁護士法72条違反。

2017年12月18日月曜日

マークハミルにオスカーを!



激賞から当て外れまでさまざまな批評が飛び交うなか、
プロ映画鑑賞家は視座を変えて....


SWシリーズの主演俳優さんはロール順に鑑みて、マークハミルです。
EPS1から3は前史だから当然登場してませんが、
4から6は堂々の主役
7は死にゆくハンソロさんに譲りましたが、
最新作で主役にカムバック。
レイかカイロレンだと錯覚した蝸牛庵が愚かだった(^^)


思えば映画史に燦然と輝く作品の主役の割に「不遇」だった。
意味は多岐多様なんですが....

名のある映画賞には縁がない。
SF娯楽作はそもそもハンディがある。

このシリーズ以外はムービースターとして鳴かず飛ばず。
大根だから仕方がないが、ハリソンフォードがあれこれブレイクしたのに
まことに気の毒。

金銭的にも恵まれなかったようだ。
ルーカスは、一時的なギャラでなく知財権を確保することで
大富豪になりその後のシリーズを好き勝手に作れた。


その意味であんころ姫(プリンセスレイア)も似ています。
しかし彼女は、エディフィッシャーとデビーレイノルズの間のお子様なる
生まれながらの芸能セレブ。
撮影さなかに死んじゃいましたから、最新作のメモリアルクレジットに
名をとどめています。
あんまり褒められた死に方でもないが、そんな事は誰も思い出さない。


彼はシリーズ次回作に登場しないはずですから、
せめては男優賞にノミネートを!!
ラストチャンスなのですよ。

かつてオスカーに縁のなかったヘンリーフォンダは、余命幾ばくもないなか
豪腕の娘が、なにがなんでもって「黄昏」を製作し見事に(まあ業界の談合だなあ)
ノミネートさえしちゃえば、リズテーラーの故事(バターフィールド8)に習い
急病で生死の境を...なんてウワサで同情を集めれば勝ち(^^)


ところで、フィンの相棒もどきなアジアン系女優はなんだね?
結構出ずっぱりなんですが、まあその背景は容易に想像出来ます。
しかし犠牲的に戦死したとおもいきや、ラストをみれば、
EPS9にも登場しそうな雰囲気。
ひらべっちゃい面相に寸足らずな体型をまた見させられるなら、
次回作はチョット考え込む。
アジアン系が登場して悪いとは言わないが、
もう少しマシな役者は幾らでもいるだろう。

プロフィールが分かりませんから、上記で仮置き。
どうもベトナム系らしい



2017年12月17日日曜日

惑星大戦争





1973年にジョージルーカスが「スターウォーズ」の製作発表を行った。
実際に公開されたのは77年。
当時の映画専門誌では上記のようなタイトルで、ベタ記事が載っています。
このタイトルだと映画史を変えるような衝撃作だとはとても思えない(^^)
シリーズ7作品で世界興収がざっくり80億ドル!
関連の知財ビジネスやらでどんだけ儲けたか。
アマゾンプライムでタダで視聴するのはまず無理だ。
しかし、シリーズで最大規模の興収と言えばほかにもあります。
SWシリーズは結構ダークネスですから、お子様ランチとは一線を画す。
その傾向は最近富に強まりつつある。
なんだか娯楽SF系で初のアカデミー作品賞でも狙わんと
地ならしでもやっているのかな?


知らなかったのですが、エピソード4以外の知財権はルーカスフィルムが
保有していました。
ディズニーに買収されましたから、いまやディズニーのもの
ところが、エピソード4だけは20世紀フォックスの財産。
だからか!
ディズニーがこの映画会社を600億ドルで買い取りたいのは...


さて満を持してのエピソード8の公開。
嫌ってほど予告編を見せられていますから既視感満載
もっとも予告と本編との落差は結構あるのが当たり前だし、
それは予告編の出来の良さ。
細部をひけらかすのはマナー違反だから、今日はここまで。
なもんで、話題変えて....


ディズニー映画帝国主義はもうすぐ「デス・スター」として完成しそうだ。
すでに

ディズニースタジオ
ピクサー(人気アニメ製作)
ルーカスフィルム
マーベル(アメコミの雄)
...そして、20世紀フォックス


エンドロールは最後まで見ない観客が多いが、多くの場合
最後の最後にシンデレラ城が映るのです。
かつては、製作と興行の垂直統合は独禁法違反とされましたが、
この「帝国主義」が許されるのかねえ?

2017年12月16日土曜日

降る雪や....本当に遠くなった



病院に行けば、コンプライアンスだかセキュリティの観点ですかねえ。

お名前と生年月日は?

面倒なもので、和暦やらキリスト歴では面白くなく、
色々目くらましをやるが
敵もさる者まったく動じない(^.^)

まあどうでもいいのですが、各種申請書の生年月日欄から「M」が
消えつつある..というか見ない例が散見される。
実際上からすれば、不都合はまず生じないが、
理屈からすれば、倭人最高齢の方は1900年の生まれらしい。
つまり、明治33年
難癖をつければ、これは明治生まれの姥捨行為だ!って騒ぎは
聞き及んでいないが、あり得る話。
察するになにやらconspiracyのウワサ


新しい年号がいつ決まるのか知らないが、
候補は決まっているらしい。

漢字2文字
ヨミのローマ字表記が、T.S.H.以外

もしかして案外Mではないか?!って大穴予想(^.^)
あまり好まない復古調思潮からすればあってもおかしくない。
データの混乱が?なんて訳知り顔な心配は無用。
マトモなSEだとチャンとチェックロジック入れますから
DBのループやアベンドはまず起きない。



ふと思い立って調べたが、一代一元号の制度、
つまり、元号は元首の交代の際に変更されるという制度は
倭国のみではなかろうか?!
本家の中国もそれに習えの朝鮮も廃止しちゃいました。
なにかと煩雑だし煩わしいことは百も承知だし、
蝸牛的にも原則キリスト歴しか使わないが、
辞めろ!!とは絶対に言わないし言うべきではない。
伝統文化とはそもそも不合理的な存在なのです。
それを受け入れるのが中庸なり寛容というもの。


2017年12月15日金曜日

あった事の証明は簡単?





数日間の蛮行で「三十万人」もが虐殺された!
性奴隷目的で「二十万人」もが拉致連行された!

歴史的事実だと主張するのは思想信条あるいは表現の自由の範疇です。
が、主張する以上は立証責任を果たすのは当然のこと。
自然科学とは違うとおもうのですが、社会科学...とりわけ
法学の世界では「合理的な疑いを差し挟む余地のない程度」のレベルの証明が必要だと言われます。
残念なことですが「合理的な疑い」を未だに払拭するに至らない。

戦前昭和期に倭国がやらかした事は太平洋戦争と日露戦争の詔勅を
読み比べてもその倫理性や精神性の堕落は眼を覆いたくなるが、
だからと言って一事が万事というのは科学的ではない。
更に困った事に歴史は勝者の玩物だし、勝者の歴史に異を唱えれば
歴史修正主義だと断罪される。
この用語は通説に対する新説を唱える程度の事だった筈だが、
今や反論を許さないレッテル用語化してしまった。
まあ、歴史学って科学と銘うつ割に学問として未熟だし、
今後成熟する可能性も低い。


Denial


倭国公開時は「否定と肯定」
アトランタの大学教授がホロコースト否定歴史家から
名誉毀損で提訴された苦難の法廷劇の一部始終。

裁判管轄の争いが生じないように英国の出版社を含めて被告とし、
英国法では挙証責任が被告にある事を利用した狡猾な法廷戦術

Wikipediaでもホロコースト捏造論は大部で読みがいがあります。
なんとも知的格闘技な法廷劇。
これを思えばフィジカルなアクション映画なんか馬鹿馬鹿しくて(^^)


しかし、法学と歴史学に興味のあるプロ映画鑑賞家目線は
オリジナルタイトルと邦題の微妙な差異に注目するのです。

この英語は「拒否あるいは否定」だと英和辞典には書いてます。
歴史修正主義者にあえてフォーカスという製作サイドの
意図は分かりやすい。
しかし、否定と肯定を「&」で接続させてしまえば、両論併記的で
この大学教授からは許し難いことになる。
つまり、彼女にとってはホロコーストの存在は公理であり、
存否論争そのものを受け付けない立場にあるのです。

よくぞ因縁がつかなかったことだ。
ホロコースト捏造論の特集記事を掲載した某月刊誌は、
シオニストの抗議で廃刊寸前まで追い込まれた事がある。


非常によくできたリーガルドラマですが、この手にハズレなし。
しかし、しつらえの割にバジェットが高額。
興行はしんどそうだが、まあ資金の出し手なんかを想像すれば、、、、
英国人女優ハリウッドギャラランク第一位らしいレイチェルワイズが
エクスペンシブなんですよ。
ユダヤ系らしいが、ギャラの値引きには応じなかったか?
旦那はJBで荒稼ぎしてるのになあ....は余計なお世話。



多少真面目に書けば、libel tourism なる言葉があり、
自分に気に入らない論説はイギリスで名誉毀損で訴える!のは
優れた戦術とされました。
これは英国特有の王族貴族保護法制の一部とされ
支配者批判封じに利用されてきた。
流石に世界的な批判の中で最近改正が行われた...と微かな記憶。
逆に言えば、名誉毀損の訴えに打ち勝つだけの記事を書くことでも
鍛えられていたのがこの国のメディアの骨格だということ。

2017年12月14日木曜日

なぜだか「忠臣蔵」仕立て



まだパブリックドメインにはなっていないのでしょう。
彼女の相続人は誰だか知りませんが、本当に羨ましい(^^)
しかし、知財保護の本旨は相続人の安逸な生活支援じゃないがなあ・・・


様々な作品ベストを見ても必ずベスト3(悪くても5)にランクインします。
確かに良くできていますし、密室殺人がミステリーの本流だったこともある。
いまどきなら、作りものっぽいと言われます。

しかし原作者へのリスペクトなのか?いつも忠臣蔵仕立てなんだなあ!
多少意味不明ですが、今日は討ち入りの日だし仇討ち物って洒落もありますが、
閉じ込められたオリエント急行の中の多彩な乗客たちは相応の大物役者が演じるのがお約束。
そして一面雪の世界
なんちゃって74年版の豪華絢爛なこと(役名と俳優名)


エルキュール・ポアロ(アルバート・フィニー)
ラチェット・ロバーツ(リチャード・ウィドマーク)
ヘクター・マックイーン(アンソニー・パーキンス)
エドワード・ベドウズ(ジョン・ギールグッド)
アーバスノット大佐(ショーン・コネリー)
メアリー・デベナム(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)
ナタリア・ドラゴミノフ公爵夫人(ウェンディ・ヒラー)
ヒルデガルド・シュミット(レイチェル・ロバーツ)
ハリエット・ベリンダ・ハッバード夫人(ローレン・バコール)
グレタ・オルソン(イングリッド・バーグマン)
ルドルフ・アンドレニイ伯爵(マイケル・ヨーク)
エレナ・アンドレニイ伯爵夫人(ジャクリーン・ビセット)
サイラス・“ディック”・ハードマン(コリン・ブレイクリー)
ジーノ・フォスカレッリ(デニス・クイリー)
ピエール・ミシェル車掌(ジャン=ピエール・カッセル)
コンスタンティン医師(ジョージ・クールリス)
ビアンキ(マーティン・バルサム)





まあ、主演映画が何本も作れます(笑)
さて長い前置きが終わりまして、2017年版の話題ですが・・・
監督がシドニールメットからケネスブラナーに変わりました。
相変わらず、オールキャストですが、役者のレベルは全体感からすれば下がりましたねえ
正確にはギャラは高くなったが質は落ちた(^^)
エキゾチックでレトロな雰囲気が消えてコンテンポラリーに仕上がったのが
お好みかどうかは人それぞれ。
演劇的な大仰な要素の好みもまた人それぞれ。


エンディングを見るに、シリーズ化するつもりかな?
ナイル殺人事件も過去に映画化されてますが、
全く記憶にない(^^)
エジプト観光協会協賛みたいな...

2017年12月13日水曜日

Purge ・・・嫌な感じ






秘めたる社会性や寓意性も剥き出しの暴力描写の中に埋没し、
ただただ興味本位のホラーアクションでしかない....
なんて批判的批評にめげていては映画社会じゃ尊敬はされないが興行価値が全て!

過去の三部作のパフォーマンスは(単位は百万ドル、制作費と世界興収)

3/89
9/112
10/119

累計では、22百万ドルかけて3億ドルも稼いじゃいました!
一般に映画製作の総原価(プロモーション費を含む)は、
制作費の二倍もあれば充分。
興行収入は興行主と折半ですから、40百万ドルで150百万ドルの儲け。
タックスヘイブンに資金を隠してパラダイスな南の島で
アーリーリタイアすれば、良いとおもうのですが、シリーズ4を準備中
天下の素浪人が一番なのに、やめりゃいいと思うがなあ(^^)


時代は2020年代の経済破綻したアメリカ
渦巻く不満解消と経済再建の一番手っ取り早い方法は

貧困層の間引き

新しい建国の父なる連中が考えた事は
年に一回12時間だけの一切の犯罪のモラトリアム
富裕層は脱税に勤しむのでしょうが、
そんなものは絵にならず、ひたすらに殺し合いの連鎖
貧乏人同士が殺し合い、白人が黒人を殺し、ヒスパニックが富裕層を襲う....


なんともアホらしく荒唐無稽で..と言いたいが、
マジョリティの民度なり、指導者の選択を見るに嘲笑っているだけじゃ済まないかも。
別にアメリカンってことじゃなくて、世界的に普遍的な価値(寛容と言えば西洋的ですが、
中庸と言えば東洋的)が揺らいでいるのは共通の懸念。
ヒットするのも案外そういうことですかねえ。
映画人って案外鼻が利くのよね。
シリーズ3のサブタイトルって・・・・実におぞましい


アマゾンプライムにはシリーズ3がオンエアーされてます。



2017年12月12日火曜日

不思議の国のバレエ



幼い時に読んだはずだが、あまり記憶にない。
教訓的でも寓話的でもなくナンセンスでしかないと思ったのか?
いまなら、書誌学的に読んで見たいが、
ティムバートンの映画版を見たもんで興味は一気に薄れ....
デップもそうなんだが、好きだし嫌いだし、あのタイプのアリスはイメージ外だ。
原作では七歳プラス少し。


しかし、バレエならば目先が変わって新しい刺激が?って
実に面白い...というか楽しい。

これからの季節は定番の「くるみ割り」なんですが、
多少のメイキングでハロウィン仕様を多少いれれば
興行的な魅力も大きなコンテンツの連弾になるかも(^^)

振付師とデザイナーの才能が結実したのか..


クラッシックだしモダンだし
エレガントだしコミカルだし


ROHの今回のラインナップは中々見応えあり!
コベントガーデンまで行かなくても....しかし、暇だしなあ(^^)
次はお決まりのナッツクラッカー!

2017年12月11日月曜日

国際文化交流「学」なるもの






名の通った大学ですが、かような学部があるそうです。
三つの熟語はこれ其々に意味深いが、重ね合わせて「学」と言われれば....
そう言う以上それは構造化された知の体系である。
一体何を学ぶのだろう?


この大学のウェブサイトによれば、

国際文化交流教育
グローバルな視点を深め、異文化理解を進めるために(中略)
さらに国際文化交流の基礎となる日本の伝統文化や生活文化についての
演習形式の科目を多数設置しています。

具体的には「伝統文化演習」があり、
日本の伝統文化をより深く学ぶ...ということらしい。
具体的には、

書道
華道
茶道
香道
有職故実

揶揄はしませんが、かなり絶句驚愕(演習科目の一部か全部か不明)


国際交流ではプロトコールの大切さはいうまでもないが、内面的な伝統文化への
理解なりリスペクトはさらなり。
バイリンガルは当たり前とは言え、発言の中身がないなら
喋れない方がまだマシ。
その意味で倭の伝統文化を実感させることは有意差大である。

まあ、カルチャーセンターと何が違うって気もします。
つまり、倭の伝統文化を理解するエレメントとして
これらが必要かつ十分か?という事。
たまたま講師の目処がついたからカリキュラムに入れたって気もします。
香道は文化の真髄だと思うが難易度が高すぎる。
有職故実にいたってはフリガナを振ってましたなあ(^.^)
十二単衣を着こなすらしいが、浴衣は兎も角色留袖くらい自分で着れるのが
先決。


天下の素浪人を満喫してますし、宮仕えなんか二度としないし、
なんらの肩書も欲しくない。
しかし、カリキュラム編成権をくれるなら
手弁当でやってもいい。
例えば


世界文化遺産なる三つの芸能の相互関連性を踏まえての
ギリシャ悲劇との比較論

倭人の精神性の基層である三教(儒 仏 神)の相互依存性と
神話の成り立ち

和食美礼賛

三道(茶道、華道、書道)一体による茶席段取り

極め付けはなんちゃって、大和撫子の最高のたしなみ「戦車道」(^.^)


ちなみに、阿蘇村智子さんはこの大学でプロトコールの講座を
お持ちのようです。


2017年12月10日日曜日

ある日の散歩(ウルトラプチ六甲縦走)





昨夜のジビエ尽くしに赤ワインやら焼酎で脚がふらつくが、
こんな時こそアルコール抜き!

最寄り駅で降りて六甲登山口。
そのまま北に上がれば六甲山....なんだが、
軟弱にも、脚は西へ西へと(^.^)
山の手の閑静な住宅街を横切る

篠原本町

月に一度はものものしくなるのだが、今日は閑静なもの
様々なセキュリティシステムは導入しているだろうし、
留守番に舎弟から若い者を派遣させ、掃除やら番犬に使っているのだから
大仰な鉄格子や鉄条網は無粋としか言いようがない。
町内会長が申し入れれば三代目なら、解った!というだろうが...
正面先にあるのが県警の「監視所」ですが、
お巡りの影も見えない。

王子公園、海星学園をすぎて新神戸駅
北野界隈は異人館街目当てに大混雑
たしか朝ドラのパン屋の話で話題になったが、大昔のこと
未だに観光スポットとは関係者の努力に敬意を!

笠度丸は神戸からブラジルに向かったのか?
石川達三の蒼氓は読んだ筈だし、あの暗い風景はまだ覚えている。
一度は展示品を見てみようと思うが
どうも脚が向かない移民記念館を横目に。

行き過ぎれば、このあたりに遷都福原京が有ったはず
清盛ゆかりのナンチャラなる看板が寒々しい。
あの大河ドラマはリアリズムすぎて受けなかったらしい。

そのあたりから海側に降れば、東山商店街
なんとも朝から雑踏です。
こういう風景を見れば嬉しくなる。
魚に野菜に花屋。
比較の問題だか肉屋が少ない。
コーベビーフとやらの正体見たり(^.^)

さらに少し降れば、湊川公園があり、その地下にお目当の意識高い系映画館がある。
和洋二本立てなる珍しいカップリング。
映画批評はまたの機会に


ざっと一万五千歩!



2017年12月9日土曜日

今どきの世界に通用する「プロトコール」



今日言えばアスクルじゃくて今日来るアマゾンプライムでも・・・結構時間がかかった。
雑本じゃない真の良書であることの証しということである。
我が特定少数な知的なダニッキ愛読者は多分ご存じ・・・でもないかもなあ(笑)


国際交流のための現代プロトコール(阿曽村智子)


著者の略歴は自分でお調べください。
その辺のマナー評論家のレベルなんか足元以下の靴の裏
なんせ、マナーもエチケットの片鱗もない隣国に囲まれた我が祖国
プロトコールの原理原則は、お互いの平等と尊重
余りに当たり前だが、それすら分からない輩が居るらしい。
かかるがゆえに、エレガントで毅然とした立ち居振る舞いこそ国威というものです。
なんとも・・・実に面白い!!(ビックリマークが二つも)
ある種のハウツー本めいたところもありますが、
全体の印象はエレガント
初対面のマダム(フロイラインなら更にいいが)が、さりげなく
この本をもっているだけで....fall in love (^.^)


山崎豊子の「華麗なる一族」を読んだとき、一番目から点だったのが・・・
閨閥結婚にむけてのご両家顔合わせの際の服装プロトコール
船場ファッションの生き字引のようなばあさんが、こと細やかに訓じるというか押し付ける。
敬せずに遠ざけようと思いたいが、社会的存在たるヒトザル、非常識なまねはできない。
若気の至りって・・思ってもらえるほど誰もが若くないし、内心はあざ笑っている。
知ったうえでの「破格」は見る人が見ればわかるだろうが、そんな「てらい」はリスクだ。

蝸牛庵さんだからなあ・・・わかって言ってんでしょうねえ(苦笑)って言われるほど偉くもない。


カキオトシ(こけら落しのこと)
コイステフ(書けばこうだが「恋すちょう」が普通の読みかた)


まあ知らない世界だ。
素直に謙虚に・・・馬齢を重ねても知らないことが沢山あるってこと程度は知っている。
毎度ですが、老いて学べば死しても朽ずなんですよ。
近来稀なる推奨本!



(続く)



2017年12月8日金曜日

放送法64条のこと



当該条文が合憲であるとの最高裁判決を巡って姦しいが、ハッキリ言えば雑音(^^)

裁判官国民審査でバッテン!なんていまさら何を言う。
手遅れ!
正義の最後の砦をここまで精神的に堕落させたのは無関心な主権者。
たかが受信料ではなく国と社会を規定する重要事項を須く合憲(少なくとも違憲でない)と
断じた裁判官をのさばらして
きた....のは国民。
罷免率が一番高かったと記憶するのは青法協弾圧の功績で
判事となったK裁判官
それでもしれてました(有史以来の罷免運動だったが)

受信料不払は三割弱と推計されますが
都心部が数字を押し上げている以上、仮に放送法改正となった場合
一票格差に守られた田舎議員がマトモに民意を反映した政治行動を
とるかどうか分からない。
だから、前段の判断に結びつく。
違憲状態と言う逃げ口上な裁判官に怒りの鉄槌を下さなかったのは
誰だ!

ザックリ言えば、過疎地は九割、都会は半分強の支払率
投票率と関係するのか


裁判とは法廷上の真実の追求の場
従って頭の悪い迷惑な反論を原審被告はやってくれました。

契約の自由違反?

憲法の権利の章からどうすればそんな立論がでてくる?
自賠責保険が違憲だなんて裁判は聴いたことがない。
内容が偏向?
笑えますなあ。
主観的だし、定量的に論証する努力も払っているようにみえない。
防御するならもう少しクレバーにやってくれ。
最高裁判決はオプトアウトみたいなもんなんだからさあ...

同法64条は「協会の放送を受信することが出来る受信設備」と
記述されてますから、民放しか映らないスペックならいいのです。
本当に見たくない、見ていないならそうする事に躊躇はしない。
多分ですが、単にタダ乗りしたいだけの品性卑しい輩なんだろうなあ
って思われたら当事者の適格性にかけます。
つまり裁判官の心証からして駄目出し(^^)


まあ本件に関してはあまり興味がなくて、本丸は放送と通信の垣根問題
インターネット創成期には違いを様々論じられたが、
いまや放送と通信は融合し、テレビのコンテンツが通信の世界を席巻する。
これにまで、課金やら規制がかかることには憂慮するが、
そのパンドラの箱を開けてしまったのがこの馬鹿。
ワンセグ機能付きスマホなんかを購入すれば、自動的に受信契約締結になるような
約款に早晩なります。
すでにそうかも....iPhoneでよかった(^^)
きっとスマホ購入代金にこっそり上乗せされてるよね。
確か下級審では合法だとされてました。
その後何も聞きませんから控訴はなかった?
しかし、ワンセグでなくともテレビコンテンツの動画配信なんかも
有料になるだろうなあ。
半島で開催されるなんとか五輪なんか絶対にみないもん。



今の時代に国営放送が必要かとかCMに依存する放送モデルの是非とか
色々ありますが、合理的な形で解決の方向に進むとは思えない。


観たいものだけにそれなりの対価を払う...と一番シンプルがいい。

2017年12月7日木曜日

口汚く罵れば....キワモノ



興行というべきかショービジネスでもいいが、所詮は「キワモノ」
売れてなんぼ・・・
スキャンダルこそが飯のタネ・・・
糞にたかる銀バエと同じ。


アイドルがベランダから飛べば・・早速に新曲。
曰く「さよならのバルコニー」
新地のホステスと北浜のエリート商社マンの心中があれば・・・「お初徳兵衛曽根崎心中」


ジャーナリズムの気骨だとかナンチャラ・・ちょっとあざとい。
毎度は大衆娯楽をつくっているくせに定期的にオスカー狙いの高尚系の作品を作ることからして
あまり尊敬はしていない大監督
それに、大物のオスカー俳優が二人も絡んで・・・オスカーレースの大本命だとか。

オスカーの作品賞のノミネートの条件は様々ですが、
まずもって前年のうちにLA地区で一週間以上有料上映をやらんとあかんのですが、
この映画は、12月下旬から限定上映されるそうです(上映場所は不詳ですが当然決まっています)
全米公開は、一月のどっかから


どっかの国のマスメディアに比べればはるかに骨格がしっかりしていることは否定しませんが、
描き方ってありますよねえ。

お話は、かのペンダゴンペーパーの開示をめぐる物語。
何とかゲート事件と並ぶ歴史的なスクープなんですが、
毎度思うのは、報道の自由とか表現の自由に守られたグリーンゾーンにいるマスコミではなく、
本当に偉いのは守秘義務違反とか、かするだけで赤い血が流れるリスクゾーンに身を置きながら
輿論に「知らせるべき」と苦悶した内部通報者でしょう。
そういう良心を描かずして、リベラルとか良心的知識人の真似事はしてもらいたくはないって・・・


映画をみる前から批判的言辞は弄すべきではないが、
ほっとけば諸手の賛辞が見え見えですから、
プロ映画鑑賞家として言うべきことは言っておかねば(キリリ!)
聞きおよぶに、かのプレジデントに対する姿勢だとか...
バタバタと予定変更で泥縄で作ったとも。




そういう意味で「スノーデン」はいい映画でしたよ。
ペンタゴンペーパーズの事件では、機密文書漏洩の発端となった
エルズバーグ博士は、機密漏洩や窃盗でしょっぴかれ、
なかんずく、医療情報まで盗み出され個人的な信用失墜の
瀬戸際まで追い込まれた。
彼がどの程度に描かれているかで「真価」が問われます。



なもんで、これもご紹介!


スピルバーグのキワモノよりも絶対にこちら!!

2017年12月6日水曜日

コッポラは映画も作っていた(^.^)



イタリア系アメリカンですが、映画芸術界を席巻しそうだったファミリー。
しかしご先祖は、ワイン農家だったよし。
ゴッドファーザーの大成功で、結構財を成したと思いますが、
その後はハズレの連続で、破産もたびたび。
結局は映画ビジネスは諦めて当人は祖業にカムバック。
コッポラワイナリーって、まあ中級です。
高級シャトーを買うだけの資力がなかったんだ。
が、蝸牛のデイリーワインとしてはチョットお高い(^^)


しかし、娘さんはまだショービジネスで頑張ります。
映画人としての才能は...多少ないし相当に疑問符なんですが、
どういう訳か、オペラの演出!!


舞台はローマ歌劇場。
出し物はラトラビアータ(椿姫)

なんとも凄い!(限定上映のライブビューイングだったことを悔います)
なんとも映画的、、、つまりエッジが効いて劇的なのです。
特段エキセントリックでもないが、今までの中で一番スリリング!
誇らしげに言うほど見た回数多い訳ではないが、金メダルクラス。
ここんところは?(第三幕ですが)...ってないではないが、それをいじれば
ベルディが化けて出る?
しかし、オリジナル台本では、道を外れた娼婦は困窮の中で野垂れ死するものであり、
最後にアルフレッドやその父に見送られるような幸せな死に方は
検閲では許されなかったはずだ。



いつもおもうんですが、最後のカーテンコールも舞台の一部。
結構見せます....とは後知恵です。
なんちゃって最高かつ空前絶後はこれ!!しかない。
大胆に言えば、今やオペラよりもミュージカルが上かもしれません。




まあ、ソフィヤコッポラ演出って枕言葉がなければ、
わざわざ寒村陋屋から遠路脚を運ばなかったかもしれませんなあ。
興行師の策に引っかかり...でもまあ良かった(^^)







2017年12月5日火曜日

玄帝なる希少語


ごそごそとカビ臭い書庫に潜り込んで四半時
ないはずはないが、ないものはない。
一旦諦めて駄文をかき散らすことにする。

玄帝

玄宗皇帝の略称じゃありませんよ。
iphon辞書でも一発変換したのだから「絶滅語彙」とまではいかない。
しかし、過去に使ったあるいは見た記憶もない。

青帝の鉾

故人ですが、赤江瀑という耽美派作家の作品
ペンネームからして妖しい。
素材の選び方が蝸牛庵好みなものでソコソコの作品は読んだ。
内容は忘れたが作品タイトルは覚えているものの肝心の本が行方不明。
近くの図書館の蔵書からも消えたみたいな。

青帝とは春の神様。
しからば、玄帝すなわち冬の副題なる季語である。
認知度からすれば、

青春
朱夏
白秋

に比べれば「玄冬」はあまり一般的ではない?
さすれば、青帝は兎も角も玄帝はなあ〜
あと、赤帝、白帝も耳にする。

句例も絶滅とは、夏井いつきさんいわく。
しからば、冬も本格化したし、ダルマ俳句でも献じてみるか!


破れ屋玄帝 あやしうごめく 来たり冬


寒村の我が陋屋ですが、夏向きに出来てますから、
冬は外気の方が暖かい。
しかし、できが悪いなあ(^.^)

2017年12月4日月曜日

ラ・ボエーム



オペラはイタリアンに限る...が倭国では何かと言えばモーツアルトさま。
彼って「お母さんと一緒」学派なんだがなあ〜

リゴレット
アイーダ
トスカ
ラ・ボエーム

なんてなのが有名どころですが、
リアルに舞台にかからないからライブビューイングで我慢するしかなあ。


ボヘミアンな若者群像劇は、舞台でも映像ものでも定番のジャンル
しかし、オペラの有名どころじゃナンチャッテ「ボエーム」
イタリアンオペラの伝統的な作り方からすれば多少傾向が....
登場人物が一般庶民ですから、等身大で感情移入しやすい。


死が分かつまでの純愛(これは絶対に欠かせない)
限りない愛故の別れ(紅涙を絞るなあ)
権力者の邪恋或は恋路の妨げ(貧しいお針子が金持ちの妾になるのは当たり前)
主人公の不治の病(ヒロインは椿姫のヴィオレッタ同様に労咳)
不義あるいは密通又はドロドロ三角関係(贅沢と愛情は二律背反)
凄惨な復讐(これは趣旨が違います)



かのプッチーニの傑作はミュージカルとなりブロードウェイを席巻し、
更には、でも映画化はまだない(舞台の映像版は有ります)
今回は、エゲレスはROH版のシネマライブ。
実に面白い。
とりわけ第二幕の舞台造形は素晴らしい。
毎度の重度の肺結核で瀕死のはずなのに、朗々とトップソプラノで
白鳥の歌を歌う(^.^)
まあ、お約束のラストシーンですから理屈は言わない。

2017年12月3日日曜日

2015年6月22日の失われた....





なんとも素っ気ないヘッドラインです。
実は「失われた読書を求めて」なるエセーをアップした日です。
思わせぶりですぐにピンとくるベタなヘッダーのせいなのか...全く受けなかった(^.^)

もう少し言えば、角田光代さんの超訳本を絶賛した内容でした。
あの挫折感しか味わえない傑作が一分冊でサクサク読めるのですから
有り難くて足を向けて寝られない。
がしかし、海野弘さんの「プルーストの部屋」を横目で見ながら
完訳本を拾い読む。
角田光代さんがバッサリと切り倒した処を拷問される様な
甘美な苦痛を味わいながら、、、(^.^)
どうも角田光代さんが切り捨てた細部にこそ神は宿っている気がした。


失われた時代を思い起こすために、マドレーヌを浸した紅茶の味だとか
なんだかんだと、あらゆる具物が登場する。
これがなんとも衒学的で、重箱の隅を突くようなありさまで
まずついていけない。
貧乏神だか疫病神なんか鎧袖一触に振り払い、世紀末のヒトザルの
諸相だけを描くのも一興。
しかし、傑作の所以は明らかに重箱の隅にある。


忙し現代人が取り組むようなシロモノではないが、
読書好きで、読んどけばよかったなあ〜と死ぬ前に後悔したくないなら、
この二作は、必読書です。
あとコミック版までありますが、漫画にすれば理解しやすくなるものでもない!

2017年12月2日土曜日

Whitewashing



空海の中国留学期間は、804から806年
阿倍仲麿の中国滞在期間は、717から770年(客死)
楊貴妃の生涯は、719から756年
玄宗皇帝の在位は、712から756年

後の三人は同時代だし、仲麿は玄宗の家臣、楊貴妃は言うに及ばず。
しかし、四人が時空を共にすると言われてはなあ....
あと、白楽天も登場しますが、キャリア試験合格は800年
空海とはかぶります。


空海を主人公とする大作映画の企画があることは知っていましたが、
歴史ドラマではなく、伝奇ロマンかファンタジーとはなあ
今見るに、夢枕化猫うんたらなる作家の原作らしい。
中国映画界の大巨匠が食指をそそるテーマとも思えないが...

日中のそれなりの興行価値有りげなメンバーが顔を揃えているらしいが
よく分かりません。
あの松坂慶子さまが登場するらしいので、まさかと思うが、、、楊貴妃?
はなかった(^.^)
楊貴妃はぽっちゃりなペルシャ系らしいので似てなくはないが
流石になあ。


じつは興行を睨んだ戦術と言えばそれまでですが、
ハリウッドのホワイトウォッシュに対する強烈な批判なのです。
SAYURIや草薙素子(攻殻機動隊)を中国人や白人が演じても
倭人は賢しらですので特段のクレームをつけないが、結構な文化破壊なのです。
例えが不適切ですが、ボストンリーガルなる海外ドラマでは、
アニーを黒人の子供が演じられない事の不服裁判がありましたが、
キング牧師を白人が演じればなにが起きるか?
想像にあまりあるし、そんなリスクは誰も犯さない。
しかし、イエス様の人種は?
白人かどうか微妙ですが、知る限り白人が演じています。


ざっとした感じですが、この映画は日本人は日本人が演じるシステムのようです。
だから、興行に有利かどうかは??
ネット記事では「総制作費」150億円!
バジェットをセールストークに使う作品に当たりなし!がプロ映画鑑賞家の目線
それに、総制作費って制作費と原価概念が違うのかなあ?
なんにしても世界を相手にしないと絶対に大赤字になるバジェット。
誰かが間違えて検証もせず孫引きを繰り返しているに違いない。


因みに中国公開タイトルは「妖猫伝」
益々観ようって気になりません。

2017年12月1日金曜日

足手まといなガキ




ジーナローランズ
御歳50歳の大熱演

カルト的名画がスクリーンにかかったもんで、いそいそと...
しかし、ガキがつきまとうと記憶にあれば、辞めたかも(^.^)

マフィアに皆殺しにあった家族の一人息子をはずみで保護する羽目になり
決死の逃避行
しかし、このオバちゃんだって闇社会の住人
怯えて逃げ回るだけじゃなく、ここぞと言う時には闘うのです。


サスペンスの世界では「巻き込まれ型」に分類されますが、
きっかけがガキと言うのも定番

依頼人
レオン

挙げればキリがないが、お互いの感情移入の変化が
見どころと言う点には違いがない。
80年頃のNY
逃避行の足はサブウェイに黄色いタクシー
当然にWTCのビルがある懐かしい風景でした。

しかし、この姐御、必死の逃避行なんですが、
重いお着替え満載のバックは離さない。
拳銃と同じくらい大事ってある種のリアリズムです。


2017年11月30日木曜日

長い間お世話様でした。



この外資の銀行と取引を開始したのは、記憶にないほど大昔。
会費無料資格に該当しますからとクレカを勧誘され、永らく愛用し、
旅のお供として世界中のアチコチへ。
使い込んだ様は見ての通り(^.^)

まさか身売りをするとは思わなかったし、あそこが買うとは想定外。
買い手のクレカ運営会社はこれまた大昔から御愛用で、
けだし、当時としてはステイタスの高いゴールド助さん格さん(^.^)


二枚も要らんがことさら解約も面倒だし....と使わずに放置しておいたのがトラブルの始まり。
少額の情報提供料を定期的に引き落とす程度なのに、
予想外の請求!
なんと「年会費」なるものの請求
有史以来払った事がなく、経営母体が変わっても取引条件は変更しない約束のはず。
泡食ってコールセンターへ


忘れていたが、会費無料の条件は取引残高とクレカ利用金額。
後者のハードルに抵触したらしい。
そもそもは高額の金融取引のオマケみたいなものなんだが、
そっちはSMBCに行っちゃいました。


まあ、いい機会だから解約しました。
問題は引き落とされそうな会費相当額と溜まったまま放置してあるポイント。
あれこれやりとりの結果、

君じゃカウンターパートナーには役不足
これ以上言葉の暴力をふるいたくないから....
上を出せ!
半端じゃダメだよ

って毎度の物言いもなく友好的に満額回答を得た(^.^)


まあ、辞めた本当の理由は別に有ります。

IDがあてがいぶちのウェブサイトは好きじゃない。
加えて大文字小文字認識を要求されるのは苦手。
必ず何回かは間違う。

そんなややこしいサイトからでないと使用状況が確認出来ないのは
嫌なんです!って

2017年11月29日水曜日

セコイはなし(^^)


毎度前置きが長く、前置だけで終わることもある(^^)
ある先輩は、この学校の近くに生まれ、大学までここだった。
曰く、就職して一番嬉しかったことは...鉄道定期券が持てたこと

まあ、つまらんとおもうが、俸給生活者から素浪人になれば
自腹で鉄道に乗らなくてはならない。
びっくり仰天、目から鱗、棚から本マグロって(^^)

まあ、そんなもんで...と本題のまえに

何故だかこの学校は、kwansei とオシャレに発音する。
倭語の困った事は、漢字、平仮名、片仮名と様々もさることながら
漢字の音読みが多岐多用。
ざっと、呉音、漢音。あとはさまざま。
最初の漢字は中国南部の音読みが百済経由で入ってきた。
これが呉音。
仏教典は、基本呉音であるそうな
その後北方の漢音が流入したが、メジャー一歩手前で停滞。
げにや宗教のチカラは恐ろしい。
漢音がメジャーになったのは廃仏棄釈以来で、外来語は基本漢音。
この学校も当時のブームに乗っかったという事。
けだし、プロテスタントの学校です。


さて、毎度毎度切符を買うのは面倒だから交通系ICカード
便利は便利だが、定期券のような割引がないのはなあ...とセコイはなしになる(^^)
そこで回数券(正確には回数乗車券)
当たり前にあるのが、区間指定乗車回数券
しかし、これは不便です。
運賃同じなんだから、どの区間でもいいじゃないか!って
関西人のいいそうな事(^^)

なもんで、御愛用の私鉄は昔から額面運賃乗車回数券がありました。
東京勤務時代にそれがないことを知り、
蕃族未開の地に島流しにあったかと涙しましたよ。

さらに、時間帯割引の時差回数券や、土日回数券まで、、
また、カードか個々の切符かまで選択できます。
そうだ!ハーフ回数券と称して五枚券も

十回で11回のれる普通の回数券には魅力はない。
しかし、12回、14回ともなれば、これは得した気分になる。
JR西日本も、国鉄時代の旧態然としたシステムをはやく
変えればいいのですがねえ。

2017年11月28日火曜日

絶滅歳時のさまざま




歳時記と言えば「四季の事物や年中行事のアンソロジー」のことであるが、
一般的には「俳句の季語辞典」である。
あの懐かしい銀座の猫フェチドクターは「ブログのネタに困れば歳時記を・・・」と嘯いておられた。
蝸牛庵は別にネタに困ってはいませんが、夏井いつきさんの季語辞典の続編(実は刊行されたのが相当昔)をリアル書店で見つけたもんで
前作もそうだったが、奇天烈季語(別に風土や文化が変わったわけではなく)なんかをネタにしよう。


絶滅危急季語辞典


俳句の定義は単純で・・・

定型詩
季語があること

しかしながら、自由律なんて俳句もあるがこれは論理矛盾。
こんなことをやるから「俳句第二芸術」と批判されるのですよ。
たった17文字の世界で参入が簡単ですから、川柳もふくめ多くの方々がたしなんでくれるのは
それはそれで功のほうが多い。
もっとも、ここからに先にさらに一歩踏み出してくれないのは困ったものだが。


さて前作で紹介された「絶滅寸前季語」を使った「秀句」の再公開・・・(当然自作ですよ)


人見知り 好き好き ままこのしりぬぐい
おしのけて 藻に住む虫の 音に泣くも  
蚯蚓鳴く 静思夜切り裂く 鹿威し


ダルマ俳句とはこう言うのを言います。
これに比べれば前衛俳句なんか大人しいものです。
俳人と言われる方でも果たして知っておられるかどうか・・・(笑)
なんちゃって、たった17文字のうち11文字が季語ってことになれば、俳句つくりも楽なものです。
定型詩の世界では「禁句」なるものがあり、あまりな秀句表現なんかは使用が禁止される。
たとえば・・・根岸の里のわび住まい
しかしながら「藻に住む虫の音になく」も季語です(われから・・なる虫の異名だとか)が、
使ってはいけないとは聞いていない。


そんなこんなで、コンテンツ的には寸前でなく危急ですからまだ知っている季語が多い。
まあそんなことより、奇天烈で文字数の多い季語なんかを巧みに使えば、句会で注目を集めますから・・・


鷹化して鳩になる(10文字)
夜糞峰榛の花(10)
鶏初めてつるむ(12)


けだし狂言綺語俳句の始まり。
しかし、奇天烈すぎてインスピレーションが働かない(^^)

前作を読んだ時はさしてそうも思わなかったが、
なついいつき(ダジャレみたいなお名前だ)って俳人よりも
隠し味のきいた随筆家の様相ですなあ。
一応は歳時記なのですが、そんじょそこらの季語辞典の数倍は
面白い。


蝸牛庵は殊更に奇矯、難解な言葉つかいをこのみますが、
別に好きだとかペダンティックなひけらかしをやっている訳ではない。
言葉は死に絶えると可哀想だし、言葉は使われる事で命脈を保つ。














2017年11月27日月曜日

悪魔のような女はあの人か?



リンク映像は、アンリジョルジュクルーゾーの「悪魔のような女」
1955年版ですが、ハリウッドでもリメイクされました。
タイトルロールからすれば主演は、シモーヌシニョーレですが、
重要な役どころで、クルーゾー夫人(ヴェラ)がでています。

夫のDVに苦しむヴェラは夫の愛人と共謀し、バスタブで溺死させた上で
プールでの事故死を偽装したが....死体は行方不明。
本当に夫は死んだのか?
よみがえったかのように、夫の陰がまとわりつく。
疑心暗鬼は、シモーヌとの仲違いもあり、
心臓の弱いヴェラを蝕んでゆく。

谷崎が激賞したことでも知られますが、仏蘭西文芸にお詳しいのかどうか
存じ上げないが、大文豪が褒めなくても傑作は傑作。
多分、シモーヌと京マチ子さんを二重写しに見たのです。

実は夫とシモーヌが企んだ財産目当てのヴェラ殺しなのですが...
でも本当かしらって。


クルーゾーはヴェラを熱愛していたらしく、監督作品には必ず起用し
自分の製作会社の冠までがヴェラです。
しかし、クルーゾーはその後バルドーとの恋に落ち、ヴェラは精神衰弱状態に
既視感な風景ですが、なんとヴェラは浴室で死体で発見された。

事件か事故か?
司法機関は事件にはしなかったので事故なんでしょう
でも本当かしらって(^^)



リメイク版では、

シモーヌ=シャロンストーン
ヴェラ=イザベラアジャーニ

なんですが、あのミザリーで最恐なキャシーベイツまで
なんの役かなあ?

2017年11月26日日曜日

潜在能力が顕在化するとき



馬鹿でも利口でも出来なくて中途半端じゃ尚更ダメな稼業がある。
まあ馬鹿はなにやっても駄目ですから論外だし、
中途半端は、腹が座らないから論外以上。
チョット難解なのは「利口」が向かないと言うこと。


なんだか某クオリティ雑誌によれば、赤門生がスポーツの世界で
席巻しているらしいということ。
六大学野球では大活躍。
しかし、南原総長の時代にはあわや優勝かというシーンもあった。
箱根駅伝の選抜チームに赤門生がえらばれたとか
ゴルフやアメラグのチームも下位リーグからボチボチ這い上がりつつある。

至極当たり前のことで、いまさら驚くほうがおかしい。
何事においても知力のある奴は一流になれる。
受験偏差値と知力は別物だが重なり合う部分も大きい。


難儀なことは、自分の知力が一番発揮できる分野が何かという事がわからない。
お前の知力が最大発揮できる分野はこれだ!って
指南してくれる何かがあればヒトザルは最大の幸福が得られる。

赤門生になれたと言うことは潜在的な知力が相応であったと言う事であり、
波長の合う名お受験コーチングに恵まれたという事だ。
だから、赤門大スポーツ部が有能なコーチを備えれば、ある程度になることは
自明の理。


そもそも名伯楽さえいれば、潜在的な名馬が顕在化ってことです。


さて某高検長にうかがったことですが、あの稼業は度外れて
知力欠陥集団らしい。
先天的なアホもいるだろうが、様々な差別の中でマトモな知力トレーニングを
受けることもなく不幸にも放置されれば、生きる道はアレしかない。
しかし、この世界も所詮は知力が物言う世界らしい。


あの組織の三代目が小説や映画に描かれるような人格者だとは思わないが
乱世の梟雄として名をなしたことには間違いはなく、
ヤッパリ知力があった。
淡路島の貧農出身ですからコーチング以前の学習環境だったのでしょう。
リターン以上のリスクある稼業を巧く
乗り切った...のところが一流の証し
しかし、テロに遭遇もし、結果としていのちを縮めた。
頭がいいなら、他にやるべき事はいくらでもある。
事実彼は事業家としても成功した阪神間の名士である。


久しぶりに阪神間の山の手の三代目時代の本部を訪ね...といっても外から拝見するだけ(^^)
昔より警備が厳重みたいですが、記念撮影をバチバチ。
玄関前に兵庫県警の監視所がありますから、
一番安全な場所ですよ。
閑静な住宅街なのは、報道の通りです。

観光客がいないのが不思議だねえ。
最高の撮影スポットなのに(^^)


2017年11月25日土曜日

「更に」もうひとつのダンケルク



本当に皆さんは、ベルモンドとカトリーヌスパークのダンケルク映画を忘れています。
委細は過去エセーをご覧いただきたく。
だから惹句が「もうひとつのダンケルク」なんて誤解まみれになる。

バックステージものに外れなく、お気に入りのジェマアーターソンがヒロイン。
クリストファーノーランのダンケルクは秀作ですが、
こういう小粋な作品もなかなかゆかしいものがある。


戦時下の英国
戦意高揚のため、ダンケルクテーマの映画製作が企画推進されたが、
色々と要望という名の横槍がはいり、製作スタッフは七転八倒の苦闘を強いられる。
さあ〜ここからがカツドウやの本領発揮(^^)
しかし、大空襲やらヒロインの個人的トラブルなんかもあって
本当にこの映画は完成するのでしょうか?


ジェマアーターソンは、英国の労働者階級の出身。
ボンドガールで少し話題に
JBとのナニのあと微睡んでいたんでしょうなあ、
悪役たちに全身に金粉じゃなくコールタールを塗られて
苦悩死という役柄。
その後の「ボバリー夫人とパン屋」で、小粋なフレンチ風味で
個人的には大ブレイク!
そもそも無名のボンドガール役なんて使い捨て。
大成したのは
ロザムンドパイク様と彼女だけ。


ほぼ毎度辛辣に映画評をかいてますが、
愚作、駄作と揶揄しても、映画作りの情熱と苦闘には
リスペクトは忘れない。
国策映画や戦意高揚映画だってそれは同じ事。
映画人って本当に映画が好きなのです。





2017年11月24日金曜日

Nocturnal animals


映画監督に必要な資質は、映画がある種の総合芸術ですから、
あらゆる藝術に対するいっぱしの見識なり才能だと思われます。
だから、才能あるデザイナーが映画の世界で花開いても
驚く方がおかしい。


トムフォード


元々は、GUCCIのトップデザイナー。
独立してなんともエクスペンシブなお洋服、化粧品、眼鏡....なんかで財をなした。
有り余る財を浪費するには、映画製作(^^)...
かどうかはしりませんが、製作、脚本、監督と八面六臂の活躍の結果
ベネチアの映画祭でなんとか大賞の栄に輝きました。
個性的な役者に支えられたのでしょうが、キャスティングも製作者の腕

原作は邦訳されているようですが、未見
どう脚本家が料理したか興味が無いではないが、
読む暇がない。


さて「夜行性獣」とは、思わせぶり
一見して予想がつくタイトルですが、不眠症の別名でもあるらしいって
知った瞬間、多重構造なメタファーだと感じ入る。

美であるべきものが醜となったこと以上にジャンクなものはない。
冒頭の展覧会のシーン(ヒロインはセレブな藝術財団のトップ)は、
怖いもの見たさやグロファンでも目を背ける醜悪なまでの美しさ。
美は醜、醜を美と思わない感性なら、この映画は勧めない。

ある種難解な構造だし、不愉快にも不安にもします。
過去と現在、そして元夫から送られてきた小説のゲラの世界。
なにが実像でどれが虚構なのか不可解なまま
ヒロインが元夫をLAの日本料理店で何時迄も待ち続けるシーンでエンディング。

2017年11月23日木曜日

主観的意図と行為の外観性




http://ueda8823khj.blogspot.jp/2017/09/blog-post_3.html?m=1


まず九月の初め頃のイザベルユペール渾身の問題作の映画批評...だったのですが、
矛先は性犯罪処罰法の厳罰化批判へ(^^)
別に「厳罰化」を批難してません。
むしろ手緩いというニュアンスです。
つまり、強制猥褻罪に手をつけなかったことが許しがたい。
審議過程では議論になったらしいが、
ジンケンハ委員が難色を示したのかなあ。

そこでって言えば完全な邪推ですが、45年の最高裁判決の
見直しが行われる可能性が出てきたらしい。
滅多に使われない大法廷での審議。

そもそもがどうかと思う判断だし、半可知な刑法の知識だと
まずもっておかしいと思う。
強制猥褻罪の構成要件に「性的な主観的意図」が必要とされたのが当時の最高裁判決。
信じ難いが当時の最高裁長官は、タカ派の石田和外氏
長官が少数派だったか?

つまり猥褻行為を行っても猥褻意図が無ければ無罪!
例えば、セーターの中に手を入れてお乳を揉んでも、
乳癌の触診のつもりだったと強弁すればいいということ。
社会通念に照らしても如何かとおもうわなあ。
因みにセーターの上からだと痴漢行為(^^)...だとかつての顧問弁護士が。


本来は量刑の引き上げもやるべし(性交等強要罪との関係からして)
ですが、今回はこの程度で矛を収めるのかねえ

改めて治世の要諦とは「小さな罪を大きく咎めること」である。
さすれば、人民は大きな罪を犯さない。


2017年11月22日水曜日

近江八景?




先日の能楽のおさらい会は、盛況の内に終了しました。


身共も、さしたるトラブるもなく、
早朝にも関わらず応援団も駆けつけて頂き、感謝感激アメアラレ。

とかなんとかランチワインを飲み出したのが運の尽き。
ワイン通の弁護士に呑んだくれのピアニスト、加えて893医師(^.^)
なもんで、、、
実はこれは!ってお仲間の独吟を聞き逃してしまった。


近江八景


芸歴だけは馬齢の如く長いものですから、
たいていは、やった、観た、聴いたことがある...なんですが、
これはまったく知らない。
落語にはあるんですがねぇ(^^)

先輩弟子に伺っても誰も知らない。
ぐぐっても駄目。
Googleのデータベースも大したことがない。


なもんて、全知を傾けて調べた結果...

乱曲なる秘伝アンソロジーの一曲らしい。
そもそも、乱曲とは(これはネット引用)

----

世阿弥の能楽論は、最高の芸位に達した演者の自在な境地を「闌(た)けたる位」とするが、
その位をもって謡われる謡のこと。
世阿弥は謡を、祝言・幽玄・恋慕・哀傷・乱曲の五音に分類し、
乱曲は他の4つを超越した至高のものであると位置付けている。
また、現在は上演されない古曲などの聞かせ所を独立させ、
原則独吟で演じるものも乱曲(曲舞とも)という。
「飛鳥川」「香椎」「島廻」「初瀬六代」「東国下」など約50曲がある

----

この解説で得心する程の素人じゃない。
二つの定義があり、一般には後者の意味合いで使われるようです。
謡い継がれることなく散逸した謡曲のサビばかりあつめたものが、
超越至高な訳がない。
そんな素晴らしい曲なら現在まで残っているはず。
謡曲は品位、難易度でランキングされますが、
乱曲は最上位の扱い。
しかしなあ....


オリジナルがどんなお話かまったくわかりませんが、
有心幽玄なものとは思い難い。
しょうがないから米朝獅子の落語でも(^.^)

これは洒落た言葉遊びの和芸
難易度も高いと想像します。

2017年11月21日火曜日

フランツあるいは婚約者の友人



監督のフランソアオゾンくらいは知ってもいるし観てもいますが、
中年のゲイだとは(^^)
てっきり小洒落たパリジェンヌあがりと勝手に想像していた。
まあ、そんな作風だという事。

これは掛け値なしに「秀作」だ!
映画のコアコンピタンスである

スジ(ものがたりの展開)
戦死した婚約者の友人なるフランス人の正体とは?

ヌケ(映像美あるいはカメラワーク)
カラーとモノクロの色彩感自体がものがたりのうねりを語る。

ドウサ(最後に演技力)
抑揚の激しさが真実よりも嘘の善意を語る。

を満足させています。

オリジナルタイトルは、ヒロインの戦死した婚約者の名前。
メタファーがあるらしいが、無視します。
むしろ「婚約者の友人」ってそそりますなあ(^^)


幼馴染の親友
久しぶりであったらオンナずれ
...最近、、婚約してさあ、、紹介もしたかったし...
ぎこちない三人の風景
好みのオンナ
オンナも目元の傍らにある種の官能
後日のさざ波を予感させます。


なんて思わせぶりで、平凡なるが故に珍しくよく出来た邦題です。


毎度の長ったらしいイントロが終わり、映画評の核心の場面だが、
ここいらで辞めときます。
後は自分で観てください。
損はしません!


ヒロインのドイツ女優ですが、名演です。
あまりインスタ映えしないが、この映画では誰よりも美しい。
来歴を調べるに、ドイツ版のウィキしかない。
いまから、コツコツと読みます。

マダムエメが、手間を省いてくれると助かりますが....(^^)

https://de.m.wikipedia.org/wiki/Paula_Beer

2017年11月20日月曜日

至高の贅沢(再説)



築庭こそ至高の贅沢!
なんてテーマでエセーを書いたのが、昨年の三月頃
どうやら、この「ベルサイユの宮廷庭師」にインスパイアされたようです。

築庭(あるいはガーデニング)をモチーフとする映画はそう多くない。
知る限り英国の作品ばかりというのが実に面白い。
テーマ的にもお話の展開も月並みで予定調和なのですが、
その既視感がたまらない(^^)

庭園美學に関しては世界レベルな倭国ですが、映画美として
正面切って取り扱われた例は浅学菲才ながら知らない。
アーティストではなくアルチザンが扱う世界だと思っているのだろうか。

南禅寺別邸群と小川治兵衛(植木職人七代目)なんかモチーフにすれば、品位の高いものが出来上がりますがねえ
もっとも作り手の技量次第
相変わらず足立美術館庭園の人気が高くランキングもトップなのは慶賀の至り
しかし大塚美術館と似たところがいささか胡散臭い。

壺中天 なる言葉がある。

縮み思考と揶揄もされるが、巨大キャンパスに描かれたものだけが名画ではない。
かつて高名な英国の旅行家(だったと思うが)
西芳寺の庭を観て・・・


タージマハールの千分の一の面積で百倍の入場料!


そんな比較をするものではないがねえ・・・


あの「サルバトーレムンディ」・・・サイズは、個人の家の壁にかけれる程度の大きさ(65×45センチだとか)です。
あのお値段・・・(個人蔵だったということですから、あんだけの金銭が転がり込むのか!)
ウワサによれば、90億円でしこんだスイスの美術商がロシアの大富豪に143億円で転売
この大富豪はオンナ遊びが過ぎて三下り半を突き付けられ・・・
加えて多額の慰謝料の請求
どうやら慰謝料の支払いの一部の充当するみたい。

オークションハウスは両手で手数料をせしめるらしいが、なんと合わせて四割!
多分その辺の雑器の話だと思います。
しかし、これまた噂では今回の手数料は60億円だとか・・・
さっぴいても凄いが、慰謝料の額にはまだまだ足りないそうな(笑)


欲目が先に立つような美術品の蒐集よりも、築庭のほうが典雅ってものですねえ


2017年11月19日日曜日

電気羊はレプリカントの夢を見るか





まあなあ....初回はカルト映画になってしまったから
パート2も作り難いだろう(^^)
呻吟するような160分。
観客に不条理感満載の苦痛の時間....でも爆睡する気にはならない。

ケッタイなリトルトウキョウ風なチープ感はあい変わらず
初回は2019年の設定ですから、あれから三十年。
更にテクノロジーは進化した。

ナンチャッテ、レプリカントが妊娠するのだ!
しかしそんな馬鹿な話はあり得ない。
そもそもヒトザルとレプリカントの識別も容易ではない。
意図的な意識を埋め込まれた存在は、自意識において、ヒトザルにもレプリカントにもなる。
ネタあかしは簡単にやってくれない。
なん年後かのさらなる続編をまて!というのがメッセージである。


監督さんは、発音が難しいので割愛しますが、

ボーダーライン(エミリーブラント)
メッセージ(エイミーアダムス)

となかなか良い作品を作ってます。
起用は成功ですが、興行はどうもなあ(^^)
本来はマニア向きのカルトですから、大箱には向かない。

-----

オリジナルは、アンドロイドは電気羊の夢を見るか という寓意的なタイトルで
様々にパロられています。
今回もそのひそみに習った。
自然なものとそうでないものの境界線が判然としなくなったことを表現したと解釈するのが
通説のようですが、どうして殊更に「羊さん」なのか?が
よく分からない。
不眠症ぎみの原作者が

One sheep
Two sheep
Three sheep

と数え、良い夢みながら sleep に転じ寝入った....からかな(^^)
ヒトザルが羊さんの夢みるなら、
人造人間が、機械羊の夢だって見るだろう

2017年11月18日土曜日

モラルとモラル



堀田善衛さんの評伝を了読しました。
動乱の時代の孤高の知識人に対する感情移入的解釈には定評があります。

鴨長明
定家
ゴヤ
そして...モンテーニュ

蝸牛庵は王道的な批評には興味がなく、神は細部に宿るって嘯きつつも
稚拙な誤解を啓蒙されたって話題(^^)


モラル...ラテン語を起源とするっと言えばなんでも通る。
厳密なところ、語義も含めよく分かりません。
受け売りを知ったかぶりすれば、フランス語では

la morale
le moral

となるそうな。
前者は女性名詞で後者は男性名詞
カルネを「手帳か肉屋」かで錯乱した程度のフランス語の知識レベルだから
問いだたされても困るが、かなり意味合いが違います。

前者は道徳、倫理という意味です
後者は士気とか気力(倭語だと敢えてモラールなんて)

フランスの精神史の思潮としてのモラリストの存在は無視し得ない。
モラリストなんて言われると、二宮尊徳みたいなもんで敬して避けたくなる。
しかしそれは謹言居士の若き付き合い難い存在をイメージするが故だろうと気がついた。
当然ながら、ヒトザルとしての社会常識は具備していないと論外だが、
所謂「モラリスト」とは後者ではないか...という仮説!

自然体にあるがまま思うがままヒトザルの矩の範囲で自適に生きる...
当たり前ですが、カトリックの頸木の中でそう言い切る、更にそう生きるのは
かなり勇気のいる事だったと思います。
彼の「エセー」は二十世紀半ば近くまで法王庁の禁書目録にテイクノートされていたそうです。


随想録を精読するだけの時間がないのでお手軽に事をはこびますが、
ヒトザルは如何に生きるべき、、なんて晩年になってはじめて感じいるんだなあ。
観念としての人生論なんて空虚なんですよ。
若者に人生論なんて薦める識者ほどの偽善者はいないとキッパリ!


ミシェル 城館の人(集英社文庫版)


このネットエセーの読者には薦めない。
皆さんはまだお若い。
棺桶に片足を突っ込みかけた頃にお読みになれば感銘ふかかろうって(^^)







2017年11月17日金曜日

ポイントは3つあります(2)



聖徳太子の事績とされる事柄については、論点が二つある。

その事績が本当にあったか?
その事績は聖徳太子によるものか?


まず問題となる「事績」ですが、

遣隋使
冠位十二階
17条の憲法
三経義疏

最後の仏教典の注釈書については興味も知見もないのでパス。
遣隋使がなかったという説は聞いたことがない。
しかし、回数については両国間の文献に違いがある。
どちらの史書も、都合の悪い事は書かない、つまらないと思えば書かないのが
鉄則ですので、冷静に見れば日本書紀の記述はいささか危うい。

冠位十二階も実際に施行されたようです。
が、大化改新以降に廃止されましたし、施行による効能はよく分かりません。
氏より人で評価するシステムは確かに画期的だが、
実力主義を標榜する人事システムの実際ってありますからねえ(^^)

17条の憲法については聖徳太子論の核心ですから、過去から姦しい論争があった。
その程度は社会常識だろうが、全文を読んだ方は、、まあいない。
結構長文だし、四六駢儷体に習った華麗な漢文ですが、
倭人らしい誤謬があるのもご愛敬だとか。
冒頭の

和を以て貴し
三宝を敬え
詔は必ず謹め

なんかまでは誰でも知っているし、内容を克明に分析した先生によれば
憲法の核心はこの3つだけらしい。
まあ思うに、全くの虚構ではないが、日本書紀にある全文は、かなり装飾されていると
考えるべきだろう。
かくあれかし!という事は逆に言えば、現実はいがみ合い、決めた事を守らない、指示した事をやらない
って事が横行していたんでしょう。
平和主義的な仏教の精神でもって上位下逹が全うされれば
平穏な和謔の社会が生まれる、、とは太子らしいと言えばらしい。


これだけの革新政治が聖徳太子一人によるものと考えるには
無理がある。
当時の政治体制はトロイカ(推古、馬子、厩戸)であった以上
ヘゲモニーは誰にあったかはともかく「合作」だということかな。
意見の対立があれば何も進まなかった筈だし、理想の和の世界も
永くは続かなかった。
蘇我氏を後見人とする政治体制ですから、隙間風が吹けば危うい。


to be continued

2017年11月16日木曜日

ポイントは3つあります!



物情騒然となった「聖徳太子抹殺教科書」問題の決着はどうなったのかねえ?
皇室に関わる歴史事実に関しては、意図的に貶めたいと目論むかのような一派と
無条件盲目的尊皇派の争いの場である。
マトモな学術論争に縁遠く、遠巻きに冷やかに眺めているのが一番(^^)
そうは言っても後学のため、争点整理位はやりましょう。


聖徳太子なる人物は存在したのか?
諸説紛々であり...

全くの虚構の存在
誰かさん(存在を明らかにできない)を化体した存在
合成キャラクター(複数の実在人物からなる)


聖徳太子の事績とされる歴史事実は本当か?
人物存否と事績存否は別物ですが...

遣隋使
冠位十二階
17条の憲法
三経義疏


聖徳太子と呼称する事は妥当な表現なのか?
所謂「教科書問題」はこれだけである。

一番目の大命題とのガチンコ勝負ではない。
生存中は聖徳太子と呼ばれなかったのは歴代天皇と同じで
後世の諡号である。
しかし、存命中にそう呼ばれなかったから、存命中の呼称である
厩戸王子と言いましょうって歴史教科書の標記原則からして論外。
従って、聖徳太子抹殺計画の第一段階だという主張はあり得る陰謀ではある。
しかし、家永教科書問題を知っている者からすれば、
ライト系の教科書検定官が易々と組みするとは思えないが、
最近はレフト化したのかなあ?
そこんところだけは明らかにしておかないと...
教科書は教育の信頼性の源泉なんですから。



To be continued


2017年11月15日水曜日

マドレーヌを浸した紅茶の味





歴史なるものが始まって以来「世紀末」は何十回もあったが、
頭に浮かぶのは西洋の19世紀末。

フランス語だと、ファンドシエクル

皮膚感覚で感じ得ないのが残念だが、何やら思潮の退廃感が....
同時代的に20世紀末を体験したはずだが、何も想うものがない(^^)
あれから三十年近く経ち未だにあの世紀末を鳥瞰的に体系化した書物が何もないところをみれば、
誰しも何もないのです。

プルースト的に言えば、失われた記憶はなにか具体的な物質を媒介に
向こうからやって来るものらしい。
例えば、紅茶に浸したマドレーヌの懐かしい味とか....
けだし、彼の「失われた記憶」とは、あの世紀末の残照のことのようです。


角田光代さんの超訳なる「失われた時を求めて」には、
スワンの恋の部分はバッサリとオミットされてます。
この章は失われた記憶の更に前の記憶だから異質だということですし、
独立して取り扱うことが可能と言う理由もあります。
なかなか興味深いエピソードであり、シューレンドルフの秀作があるのですが、
世間は目あきばかりでなく、スクリーンにかかることはない。

ある種単純な物語でブルジョアジーのスワン氏が、高級娼婦のオデット嬢に
狂おしいまでの焦燥感満載の恋をするはなし。

こぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くやもしほの 身も焦がれつつ(定家)

遊びごとには寛容なおフランスでも、正式に結婚までとなれば
あの時代はやはり不味い。






しかし、暗喩的なネーミングです。

スワン(白鳥)
オデット

なんて言えば、あの有名なバレー曲を連想しない方が
どうかしています。


マドレーヌスワン嬢


これもやはりメタファーです。
プルーストを連想すれば、いまんところJBが最後に愛した必然性も
あるというだし、失われた幼い日の記憶探しも見え隠れします。


2017年11月14日火曜日

境界科学あるいは似非科学



何が本流でどれが非主流かは時代による。
非主流とか境界とか言われているうちはまだいいが、異端とか似非と非難されれば、学者生命は終わる。
あのリケジョの方はどうなった?
どっかでまだなんちゃら細胞の「再現」実験をやっているのでしょうか?


フリンジサイエンス


しかし、かつての異端の学説(例:地動説や大陸移動説)も時代が変われば保守本流にもなりうるのだから
「フリンジ」であることの証明って実はそう簡単ではない。
お話としては荒唐無稽のほうが楽しいし、陰謀論はドラマにもなります。


アマゾンプライムでは「シーズン5」まで・・・
段々お話が飛躍しついてけなくなっていますが、xファイルの亜流って感じです。

主人公たちは、FBI・・まで飲み込んだ国家安全保障省のスタッフ
xファイルでは男性のFBI捜査官でしたが、この手のドラマって最近はヒロインが多いのです。
これも時代の変化。
アフリカンやヒスパニッシュのメンバーがいないと、騒ぎ立てる向きがありますので配慮が欠かせない。


まあ・・・シーズン1まで見れば十分かな。
17年間精神病棟に収監されていたフリンジサイエンティストの天才科学者はまあいいとして
その助手めいた息子さん・・・IQ180の大秀才って触れ込みなんだが、どうみてもその辺のチンピラにしか見えない。


次の海外ドラマを探さないとねえ。
早く「クリミナルマインド」のシーズン10がプライムに来ないかねえ
映画は・・・どれもつまらないし

2017年11月13日月曜日

「it」が怖くない理由





ある英国人数学者による「恐怖の方程式」
完璧なホラーサスペンス映画のレシピである。

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(es+u+cs+t) squared +s+ (tl+f)/2 + (a+dr+fs)/n + sin x -1

(注記)
squared 二乗を表す
es 段々と大きくなる音楽
u  未知のこと
cs 追跡シーン
t わな
s ショック性
tl 現実性
f 空想性
a 登場人物の孤立
dr 暗闇
fs 場所・設定
n 登場人物の数
Sin 三角関数記号


要するに・・・

段々と大きくなるBGM・未知のハプニング・追跡シーン・わなの和を二乗すれば「ショック度」が増す。
恐怖とは現実におこりうる状況のほうが観客に訴えかけ、さらに空想が「恐怖感」を増大させる。
そして、バランスも大切なので「現実性と空想性」を足して2で割る。
登場人物が孤立すればするほど、暗い場所であればあるほど恐怖感が増すので「孤立と暗闇と場所」を足して、
登場人物の数(n)で割ると「衝撃性」が表される。あと、どっちかと言えばホラー系は冬場がいい。
血の量を表す要因の効果的な使用もホラー映画には欠かせないが、
血が出すぎはかえって逆効果である点をsin x -1で考慮する。



-----

この方程式は、プロ映画鑑賞家からの目線では実に面白い!そしてよく出来ている。
かかるが故に、世界的大ヒット中ではあるが、ホラーとしてつまらないのか、イット
もっとも、このレシピはあの「シャイニング」から逆算したきらいがある。


赤い風船の暗喩とはなかなかそそるのですが...
ある夏休みの出来事って事からして間違いの始まりです。
怪談は夏だが、ホラーは冬に限る。
あの名作「スタンドバイミー」のホラー仕立を狙ったが、これは裏目
ガキがゴロゴロ登場するから、緊張感不足。

ピエロが殺人鬼というのはある種衝撃ですが、
Coulrophobia なる精神病癖がありますし、実際にピエロ恐怖症の後輩もいます。
モデルとなったシリアルキラーは余技がピエロに扮する事だそうですから、
もはや主役造形に衝撃感はない。

メイン州の田舎町なのですが、あまり現実味がなくて、かと言って空想性にもかける。
同じメイン州の田舎町である「ヘイヴン」....おなじくキングのコロラドキットの舞台ですが、
遥かにスリリングです(海外ドラマになってますが、、)
シリーズ化を考えた露出あるいは出し惜しみがストーリーを破綻させたみたい。


だんだん良くなる法華の太鼓だと期待するかな(^^)

2017年11月12日日曜日

Last meal




https://www.google.co.jp/amp/s/gigazine.net/amp/20150119-12-last-meals-of-death-row-inmates



イエスの「最後の食事」....実際は捕縛されてから死刑に処せられるまでに
何か食べたはずだから、正確な解答は「不明」。
しかし、一般的には、


果物
パン
ワイン

だと、かの名画に因み言われる(福音書にそう書いてあるそうな)
しかし、レシピは分からない。

死刑囚の最後の食事は?って、写真集が話題なくらいだから、
ブリアサヴァランが喝破したように「食は人格」
パラパラと見るに(アメリカンだからか)ミート中心にロクなものを
食べていない。
聖書すら読んだことがないのかね?
もっとも信仰心と凶悪犯罪とは相反するものとは必ず言い切れないが・・・

それにつけても死刑制度廃止は、グルメ国家の死刑囚の最後の食事が何か?という
楽しみを奪う非道な行為だなあ(^^)

蝸牛庵は最近死刑制度廃止論に宗旨替えをしました。
理由は様々ですが、
最後の食事を自分で選択できるという至福を鬼畜のようなやからに
与えるべきではない!もそのひとつ。


倭国は異様なまでに病院死の比率が高い。
ある統計では80%だとか!
つまり、大半の倭人は、ランチカプセルとかディナーチューブが
最後の食事だということ。
死刑囚の方がシアワセだと感じ得ないのであれば、
今一度、ブリアサヴァランの「美味礼讃」をお読みになって下さい。



自分の生誕日に相応しい話題のエセーをしばらく前からシアンしていましたが、
珍しくも「食い物ネタ」になった。
つまり蝸牛庵の「人格」とはそういうものなのだ(^^)
今日から66歳

2017年11月11日土曜日

中南海なる伏魔殿



五代十国の末期、金朝の頃に離宮として造営され現在に至る。

永田町二丁目三番地
ダウニング街10番地
ペンシルニア大通り1600番地

みたいなものである。

いま何が起こっているか?
過去何が起きたか?

が皆目判らない事が共通点であり、ある時期に公式発表でない
秘史が有能なジャーナリストの手により明らかにされることも似ている。


毛沢東秘録


共産中国から蛇蝎よろしく毛嫌いされた新聞社の手になる大河歴史ドキュメンタリー。
政治局の要人から激励されたり、顎足つき(だと噂された)取材旅行からなる
小説や紀行文からは真実は見えない。
歴史の真実は敗者の側にあり、勝者にはうとましいものだ。


中国政府の新体制が決まったようです。
下馬評を含めアレヤコレヤと姦しいが、所詮は伏魔殿の中の権力闘争
なんだかんだ言っても政治的人間の集団のやる事はそれしかない!と
喝破した佳作がこれ。
手元にあるのは単行本ですが、3分冊の文庫版もあるようです。


毛沢東語録
文化大革命
紅衛兵
造反有理
上山下郷
紅色娘子軍

どれもこれも「輝かしい革命運動の一環」と褒めちぎられて
猿真似をしないとバカにされそうになった時代。
最後は革命的バレー劇ですが、今見れば抱腹絶倒(^^)


招待券を貰って足を運んだらしい著名文化人が、異口同音に絶讃するなか
石原慎太郎氏だけが罵詈雑言(今思うにあれは見識)
絶讃記事は忘れたがこれだけはまだ覚えています。

改革開放路線という事で現在に至るが、権力権威財力を一つに集中させる愚は
歴史の教えるところである。
しかし、そう言う戒めは中華の古典には....書いてませんが、
極めればあとは堕ちるだけってなのはあります。


長い歴史で冊封体制に組み込まれ顎で使われるような惨めな目に合わないように
やってきたが、正面切って敵対するような愚はおかすものではない。
この辺はフィンランドを見習おう。
まあ暫くは臥薪嘗胆だわなあ〜

2017年11月10日金曜日

16世紀(2)




ルネサンスと宗教改革の時代
近代エウロッパの輝かしい黎明期....とかなんとか山川世界史の記述を
鵜呑みにしてはいけない。
無理矢理に光の部分をフォーカスすれば間違いとは言わないが、
結構ダークサイドな時代だったのだ。

ルネサンス本場のイタリアは当時の先端国家。
明るい太陽の下に文芸復興運動は似つかわしいが、
反面猜疑と陰謀の巣窟であったことはその辺の読み物にすら書いてます。
宗教改革の本場はさしたる混乱はみられないものの、スイスの惨状や如何に。
宗教(広義に考えてもいい)と政治の融合はロクデモナイものしか生まない。
そして、なんとも悲惨な有様は...


その時代精神を具象化した人物と言えば、大方の予想を裏切り(^^)

マルグリッド・ド・ヴァロア(王妃マルゴ)

父はアンリ二世
母はカトリーヌ(メディチ家からお嫁入り)


際だつ美貌だが傾城のオンナ
博識に教養、語学の大家
兄弟を含めオトコ出入りの激しい放縦にして淫蕩
母親ほどでもない陰謀家


彼女のたぐいまれな資質こそが16世紀の時代精神。
倭国での知名度の程はよく知りません。
萩尾ナニガシの漫画があるそうですが、今回初めて知った。
ベル薔薇の二番煎じだろうが、、、キャラとしてはマリーアントワネットなんかより遥かに上。
しかし、おフランスでは、

ジャンヌモロー
イザベルアジャーニー

とコメディフランセーズ出身の大女優により二度映画化されています。
淫乱美人だけならばいくらでも似つかわしい女優さんが居るはずですから、
彼女達でなければならないアイコンだということです。


当時のフランスは国家としての程をなさないくらい混乱を
極めていた。
宗教的対立あるいは名を借りた抗争が相次ぎ、
定説を見ないほどの犠牲者が出た。

マルゴはカトリックであったが、夫となるのちのアンリ四世はプロテスタント
絵に描いたような政略結婚ですが、当人たちに和解と寛容の精神なんか
持ち合わせていないし、
結婚式に集まったプロテスタントへの迫害が、
高校の教科書にさえ登場する「聖バルテルミーの虐殺」

その後アンリ四世により国家は統一され、ブルボン王朝の繁栄の礎が築かれた。
彼は何度となく改宗を繰り返し、最期はカトリックだった。
マルゴとは離婚し、、ローマ法王のお墨付きですから、
正確には、離婚ではなく、原始的に結婚は無効とされたのでしょう。

しかし、アンリ四世は狂信的なカトリックに暗殺されたものの
マルゴの晩年は寂しくも平穏であったらしい。


新しい時代を切り開いたと言う点では
フランス史と国史は時代的にも相似形にみえます。



2017年11月9日木曜日

It chapter one








最初から、パートワンですよって強気です。
オリジナルタイトルはいいとしても、
「それ」なんて翻訳風のサブタイはシャレがない。
ユーチューブで二億回の再生というが、このリンク映像はその一割でしかない。
それでも凄い!
ローバジェットながら興行は大成功みたいですから
シリーズ化されますねえ。
今年のハロウィンの仮装は、赤い風船をもったピエロに決まり...のはずだったが


スティーブンキングの小説の多くの舞台は東海岸。
雰囲気は、スタンドバイミー。


ガキの登場する映画は苦手だが、怖いもの見たさが先に立つ。
ボストンの辣腕悪徳弁護士のアランショア(敢えて人物設計はパス)氏は、
ピエロが苦手と言う設定ですが、理由は定かではない。
小さい頃にこのホラー小説を読んだのかもしれない。


ライムライトのピエロがそうたし、バットマンのジョーカーもそうですが、
滑稽さのなかで笑いをとる様それ自体に哀しみならを抱えて...
更に邪悪の感情までも(やはり緑色の眼ですなあ)


ジェイソン
フレディ
チャーリー

とあまたのシリアルキラーを生み出すものだ。
単なる需給なのかアメリカンの深層心理の何かなのかは分からない。
知らなかったが、このキラークラウン(役名、ペニーワイズ)にはモデルがあるらしい。
ネット情報では、植松、宮崎、白石を遥かに超える数の犠牲者だとか
肉食人種の殺し方はコメ主食の倭人には理解できない。

普通のホラー映画だよねえ。
喧伝される程怖くはない。
弐番館の二本立てで十分です。

まあ、赤い風船みると多少ドッキリくらいでしょうか(^^)






スティーブンキング原作映画はろくでもないものが多い反面
秀作も数多。

2017年11月8日水曜日

Get out




ロワールの旧家の四姉妹の配偶者は

アラブ人
ユダヤ人(当然ユダヤ教徒)
チャイニーズ
最後が、コートジボワール人(一応カトリックみたい)

なんて設定のコメディ映画が作れるフランス人はやはり天才民族だ!



しかしアメリカンともなれば、進歩性を標榜しても...
ってテーマだったかどうかはすでに記憶にない。


しかし、昨今は掲題のようなしつらえになるのか!
たった五百万ドルに満たない製作費でその五十倍の興行成績
美味しくてたまりませんなあ(^^)

全くの予備知識なく、、、サスペンス系らしいとは目星はつけてましたが....
ある種の人種差別映画です。
ホラー映画でもあります。
逆レイシズムの要素も持ち込んでいます。

主人公の恋人の祖父は陸上の選手だったが、オーエンスに破れ
ベルリンには行けなかったことがさり気なく語られます。

だからどうした!!

そこを語ればオチがわかる。
語らないとエセーにならない(^^)

まあ、最初から弐番館の添え物上映に相応しい作品



2017年11月7日火曜日

なんでも「おまとめ」





http://www.epark.jp

持ち歩く、あるいは引き出しなんかに退蔵されたカード類。
ざっと、ポーカーが出来そうな数。
纏めれば便利...とは誰しも思うが、
現れたのが「診察券まとめサイト」

猫いらず、じゃなくて医者いらずな蝸牛庵。
というか「不治の病」で医者も見放していますが、それなりに
診察券はある。
治療には行かないが予防には行くから意味はないではない。
なもんで、セコセコと登録を始めたが....

本当にスマホかざせは窓口は大丈夫なのかなあ?
予約電話が一発で掛かるのはわかった。
しかし、磁気カード型診察券は代替は無理そうだ。
多少の効用はみとめるが、それ以上でも以下でもない。
電子社会の到来とは....夜明け前が一番暗いのか?


まあ、年寄りと医師のインフォメーションリテラシーには
定評があります(^.^)

バリーシール




秘密文書の暴露や公聴会での衝撃証言なんかで政治のダークサイドを
見せつけられるが、それが映画化されるのは別の衝撃である。
娯楽仕立てとはいえ、或いは真偽は定かならざるが....

登場する大統領は

カーター
レーガン
ブッシュ(親)
クリントン(但し州知事として主人公の逮捕を阻止)
ブッシュ(子。但し何やらヤバイ事のもみ消しでも親父に頼みに来たらしく)

あとは実在の事象として

メデジンカルテル(コカイン製造販売組織)
ニカラグアの反共組織(コントラ)
イランコントラ事件
ノース中佐


まさしくダークサイドは須らく同じ水脈にあるのだ!
目くらまし的に目眩く展開に、途中から何故か爆睡(^^)
眼を覚ませばラストシーン。


大衆娯楽とは言え、こう言うテーマで映画が作れる国が羨ましい。
倭国だと「金環蝕」が最後かも....


実話的には、
バリーシールは射殺された(映画ではどうなったか解らない)
妻はそうそうに離婚したはずだが、、なんかファストフードの店員なんか?
でも、左手には豪華なダイヤのブレスレット(^^)


爆睡はやっぱり残念したなあ
が、再度映画館に足運ぶまでのことはない。
来年くらいの弐番館かな。

2017年11月6日月曜日

白い嘘、赤い嘘





短編集の名手と言えば、フレデリックブラウン
SFとかミステリーに異彩をはなつ。


真っ白な嘘


なかなか唸らせますが、そんな事はどうでもいい。
オリジナルタイトルは....Mostly Murder
これがどうして斯様な邦題になるのかねえ?
英語に、white lie ってありますが、たわいない嘘というニュアンス。
そういう意味ならば、シリアスな殺人事件なのに読む前からネタバレです(^^)
真っ赤な嘘の対極のつもりかな?
その辺は、まあ立ち読みでも(短編ですから直ぐに読み終わります)

白い嘘
赤い嘘

しかし、悪意あるタチの悪い嘘ならば black lie でしょう。
どうも、白と赤を対比してはまちがいのようだ。
しからば....

赤の他人
赤貧洗うが如し
赤心報国
赤っ恥

どうも「蓋しそれ以外何者でもない」って肯定的強調の形容漢字のようです。
雑学的には、色彩の「赤」でなく「明(あか)」だとされる。
しかしながら、何故に「赤」の字を当てるのかの説明がないので
鵜呑みにするつもりはさらにない。

あかい色とは多様である。







あとは忘れましたし、それぞれを区分定義と言われても...(^^)
寒村陋屋に帰れば「日本色彩辞典」があります。
これを持たずに源氏のファッション(色襲とか)なんて理解できませんよ。
別に理解しなくてもものがたりは愉しいが、
それだけじゃ....
ただ言えることは、赤なんて色は西洋的で王朝美学の色彩ではない(と思います)
だから「鵜呑み」にし難いのよ。









2017年11月5日日曜日

考える人






新潮社の文芸雑誌みたいですが、初めて知りました。
が、休刊中。


海外文学ランキング


物は試しと....つまり「読破率」の自己チェック
選び方なり順番には文句たらたら...はさておき(^^)
なお、戯曲と詩歌は除外しているらしいリストです。


90から100位
知っているのは6冊。真面目に読んだのは3冊

80位台
知っているのは7冊。真面目に読んだのは薔薇の名前と三国志

70位台
同じく7冊。読んだのは大地だけ(いまや熱読した過去が疎ましい)

60位台
6冊は知ってますが、若草物語しか読んでません(^^)

50位台
知っているのが8冊。源氏物語が此処に登場とはなあ?

40位台
同じく7冊。モンテクリスト伯が源氏物語よりランクが上(^^)

30位台
ロレンススターン以外は知ってます。
高慢と偏見やブリキの太鼓がこの評価か?

20位台
同じく9冊。ボヴァリー夫人を含めて6冊読破

10位台
悪霊
嵐が丘
戦争と平和
ロリータ
ユリシーズ
赤と黒
魔の山
異邦人
白痴

全て知ってますが、ロリータのポジションが信じられない。
遥かに哲学的な悪徳の栄えが100位なんですよ。
9冊読破

ベストテン
百年の孤独
失われた時を求めて
カラマーゾフの兄弟
ドン・キホーテ

罪と罰
白鯨
アンナ・カレーニナ
審判
悪霊

ある意味順当で、異論もあり!
順当というのはノーベル文学賞対象の大作家が四人で
三人までもらっていない事。
ドンキホーテの評価がよくわかりませんが、流石に全部読みましたよ。
百年の孤独が金メダルねえ(^^)
理由は簡単です。新潮社からしか邦訳がでてません。
こんなあざとい事をするから文藝が衰退する。


大したことありませんねえ。
認知率は9割から8割
読破率はまあ半分くらい....もいきませんなあ。
読書人の看板が泣きますので、あらため「ヒマ人」と呼称しよう。


2017年11月4日土曜日

改めて演目をご紹介してみよう



放下僧

ほうかぞう、と読みます。
ほうげと読みそうですが、これでは意味が違う。

どっちの読み方でも、投げ棄てるという意味ですが、
ほうげと言えば、一切を断捨離し、解脱の道を往くという仏語
他方ほうかであれば、大道曲芸のこと
つまり、僧体をした大道曲芸師が放下僧です。


時代は鎌倉か室町期
親の仇打ちを企てる若い男(ツレ)が、兄(シテ)と共に放下僧に扮し
首尾良く本懐を遂げるものがたり。
敵討ちって倭人は好きです。
曽我兄弟みたいな話ですが、主題は仇討ちよりも大道曲芸を演じる
エンターテイメントにある。
だっから、演目タイトルもそういうことなのですよ。

従って、ワキは本当にそえもの
たいていのワキは最初に登場するのですが、
今回は後半からやっと出番。
本格仇討ちものならば、吉良上野介のように憎々しげに演じてもいいが、
まあ、どっしりアッサリ。
プロ的にはワキの出来で舞台が決まる。
シテよりワキの方が難しい。


と言う事で

動かざること山の如し....(^^)




しかし、前泊なんだが暇だなあ。
だれか遊んでくれませんかなあ?

2017年11月3日金曜日

プリペイド デビッド クレジット





デビッドカードなんかがどうして普及するのかねえ?
支払サイドから言えば、クレジットカードが一番良いに決まっている。
商品や役務を先に受け取り、支払はあとからほど嬉しいものはない。
支払が終わるまではクレーム付け放題だし。
それにデビッドカードが使える店舗はクレジットカードも使える。
もっとも、相手側は嬉しくないだろうからあらかじめ与信管理をする。
が、最近は無審査クレジットカード(あまつさえ会費無料)が横行している。

プリペイドカードなんか一番嫌なんだが、交通系ICカードはこれしかない。
少額だから我慢もするが、毎度チャージの度にアタマに血がのぼる(^^)
もっともクレジットカード払いですがね。

デビッドカードの取り柄は、支出管理ができる事らしいが、
それはクレジットカードでもオンラインで可能だ。
浪費家にはクレジットカードは危険らしいが、そういうタイプは
カード破産以外でも金銭破綻をするに違いない。


なんだかデビッドカードでコンビニのレジなんかで現金引き出しが
できるようになるんだって?
何が嬉しいのかなあ😆

レジはそもそもATMじゃない。
多額の現金を置いておけばコンビニ強盗のマトにもなる。


郵便局とセブンイレブンを合わせたATMの台数はざっと5万台!
総数はよく分かりませんが、人口比では世界平均の三倍(第7位)らしい。
実際にフリーで使える台数には個人差がありますが、
蝸牛庵の場合は、身売りした外資系金融機関との取引継続中だから
凡そATMと名がつけばどこでも
それ以外のキャッシュカードも含めたら、まずもって現金引き出しに困った試しがない。
このATM大国にいまさら「レジATM」なんかいりますかね?

世界的に現金取引が多いと言われているが、
蝸牛庵が至近で現金を使ったのは.....毎月の師匠へのお月謝だけです(^^)
これだって、ネット振込でもいいんですがなあ。


一枚のカードで色々な機能がありますって、一見ファンタスティックですが、
紛失や盗難リスクを考えればオススメ出来るものではない。
卵は分散して籠に入れるものだ。




2017年11月2日木曜日

2020年の大河ドラマ



「太平記」を最後にまったく観なくなったのですが、
来年は明治150年記念なんでしょうなあ...「西郷隆盛」
更にその次の年は「オリンピックもの」だとか!

実在する人物ならばあらすじは大体よめますが、オリンピックものなんて想像もできない。
代々の参加したオリンピックのエピソードや、幻の東京オリンピック話の羅列かなあ?
いまや利権やら招致にまつわる贈収賄がオリンピックの最大の話題なんだから、
長閑にノスタルジーに浸っている場合でもない。
決まったことらしいので平穏無事であることをいのるだけだが、その次はこれで行こう!


仏教伝来(公伝)


釈尊以来千年の時をへて伝来したわけだから、当時の半島情勢を踏まえ
聖徳太子一族の滅亡までを描く。
政治的に物議をかます事は百も承知だが、古代史や近代史をいつまでも禁忌として
避けていてもしょうがない。
オリンピックを踏まえ、新たな日本へ!....なんでしょう。


よく解らないが、宗教の伝播とは伝道師が経典一冊を片手に布教にやって来たという事ではない。
キリスト教だって後から軍隊や商船が連れだって来たわけだ。

当時の半島情勢ほど面白いものはない。
残念ながら中国は混乱期でマトモに東夷伝を書いてくれていない。
倭国は程度が低く、粗末な外交史だけで当時の半島にあった三国の委細まで筆が至らない。
肝心の朝鮮自体の史書は数百年後に編纂された三国史記しかなく同時代性に欠ける。
なんにしても、高麗、新羅、百済の三国の覇権争いがあり、
任那日本府なる倭国の飛び地の興亡がからみ、凄く素敵なんですよ。


仏教伝来といっても、経典が届いたとか僧侶がやって来たレベルの事ではなく、
仏教なるシステム全体がセットでやってくるという事である。
壮大な知的財産であり、単なる外交儀礼であげたりもらったりするものではない。
今風だと、ミサイル防衛網一式かな?

しかしながら、タダより高いものはなく、そんなものを装備すれば
戦争に巻き込まれるとか必ず反対論が出る。
提供する側にしても思惑があるし、ギブアンドテイクはいつの時代も同じ。
揉めまくったあげくが、物部対蘇我の宗教戦争。
信仰は血の対立を生むが、血の対立は信仰だけに起因しない。


力量ある脚本家なら、蝸牛庵の意図にそったシナリオを書いてくれるだろうが、
今風のホームドラマにはなりそうもない。
狙いは、文化的文明的に如何なる国家のかたちを作るかという壮大な
政治ドラマですが、視聴率がなあ...
つまり、期待しても実在する可能性は低いという事です。



2017年11月1日水曜日

ロビンソンクルーソーと資本主義の精神





「ビール大全」なる新書片手の世界漫遊は、アマゾンのおかげで断念しそうだ。
折角読み出したのだから、麦酒製法の知識でも習得しよう。
元来化け学は不得手なのだが、得手な世界にばかり埋没していては成長はない。


17世紀のころ
ロビンソンは、三十年あまり孤島で自足自給の生活をおくったが、
それは採集経済的なものでなく、前産業革命化社会の萌芽が垣間見える処が
経済史的にも産業史的にも有意差がある。
お子様向きの読み物程度と見下してはいけない。
高名な経済学者が引用するくらいなのだ。
彼は不器用で怠惰で何一つ自分の力でものつくりのできないエゲレス人であったが、
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神を絵に描いたように....

まあ辛苦と努力の結果なんでも出来るようになるのですが、
麦酒つくりは成功しなかったというのがオチ(^^)



書物的には酒造りは味を無視すればさほど難しいものではないようだ。
麦酒の場合は...

水(当たり前ですが、ないと始まらない)
麦芽(発芽させた大麦を加熱乾燥させ幼根を除去したもの)
ホップ(除菌、苦味や味わいの元だが、なけれは香草系でもいいそうだ)
酵母(これがよく解らない。醗酵の元くらいな知識しかない)

ロビンソンの孤島では、ホップがなかったらしいし、蝸牛庵と同じで
酵母についてかいもく手探りだったみたいだ。
麦酒でなくとも果実酒なら、、例えばシードルなんかだと
手間隙かけなくとも出来ますが、やはりエゲレス人は麦酒にこだわったのか(^^)


半世紀ぶりに手をとった極色彩画入りのロビンソン漂流記
蝸牛庵が買って貰った少年少女世界文学全集の一冊はもはや行方不明。
これは老母がご幼少のみぎりに買い与えられたらしい稀覯本
なんと富山房刊行の大正14年版で定価三円八十銭なり。


しかし改めて読み返してみるに、一握りしかない麦を栽培し、土器を焼き、パンを作りという労苦は
何ページも続くのですが、ビールつくりの話は出てこない(ビール大全の著書の悪戯に引っかかったか)
当時のエゲレス人がことごとく酒好きだという偏見が勝手な妄想を作り上げたみたいだ(苦笑)
収穫量からすればビールにでもしないと需給バランスがおかしくなる。
パイプが作れなくて嘆くシーンがあるので、ロビンソンはスモーカーではあったがドランカーではなかった
せいぜいお薬代わりにラム酒をたしなむ程度。


面白く無いねえ(笑)
資本主義の精神とは禁欲にありか?・・・・
嫌だねえ・・・ゾンバルト先生の卓見を披露しておこう
ちょっと歴史の知見があれば、吉宗の緊縮財政よりも宗春(尾張藩主)の
享楽的需要喚起型経済政策のほうがファンタスティックだと思うに違いない。


資本主義の胎生は非合法恋愛の合法的な子供である「贅沢」による。








2017年10月31日火曜日

金髪の核兵器





輝くばかりの美貌を封印すれば更に輝く不思議な女優さんだが、
フィジカルなアクションは苦手なはず....


稀代の汚れ役でオスカーベストアクトレス
イーオンフラックスでは、見るに耐えない反政府革命戦士


今回は冷戦最末期のベルリンで活躍するMI6のエージェント!
まるでロジャーコーマンばりなB級低予算のチープ設定
オリジナルタイトルの「アトミックブロンド」には苦笑しかない(^^)

しかしあのセロン様がそんな駄作に出るわけがない....
アカたん青タン生傷だらけ泥だらけ血塗れ。
定番の美貌封印路線(^^)
加えて、ルカレ並みのエスピオナージュな建てつけ。
味方だか敵だか(西側は仲間同士の騙し合い)皆目分からないまま
スパイゲームは大円団へ。
名作「裏切りのサーカス」セロン版!








オフィスボックスは好調らしいのは慶賀の至りらしいが、
理由は簡単だ。
一回観ただけじゃ内容が理解できないからリピーター続出(^^)




2017年10月30日月曜日

真の美食は固体の麦酒とは無縁だ








過日のイタリアンでの風景です。
毎度はエサと酒でお値段ハンハンですが、今回はこれだけをグラスでお願いしてしまった。
撮り忘れがあと二枚(^^)
食事の際に水しか呑まない蛙の類似種は黙ってなさい!
至福の三時間にとやかく言うものではない。
お皿に合わせてお願いしますって言っただけ。
あまり法外なのは困りますとは釘を刺しましたらかような次第。
手に入りにくいイタリアワインばかりみたいです。

まあ、ワインからお皿の中味を想像してください。
天下の素浪人とはいえ、食育には手を抜かない。
まともなものを食する事が最善の健康法である。

毎度のようにグダグダと古今東西の映画、文藝、音楽談義は尽きない。
ふと気がついたが、パンが手づかず
成る程、実に面白い(^^)


ビールが液体のパンならば、パンは固体のビールだ。
懐石ならばご飯は最後にしか出てこない。
しかし、パンが最初から出てくるのはビールの亜種だからに違いない。

パンはお皿とお皿の幕間である。
幕間はあくまで幕間であり、本舞台が至高であれば、余韻を含めて
固体のビールの出番は無いはずだ!
パンのお代わりを問われた場合「お願いします」とはお皿が不味いという
婉曲表現なのですよ。
ギャルソンにやんわりと問いただせば、和かな応対(^^)
的外れではなかったようだ。


長年泥水と安酒をかっくらってきたが、この程度の読みはできる。
またひとつ勉強が出来ました。



老いて学べは死しても朽ちず


折良くも、新規開店の食パン専門店がお隣さん。
種類が多様なのでいくつか見繕って試し買い(^^)