絵画が一番分かりやすい。
教会や貴族がパトロンの時代は宗教画や歴史画。ブルジョアジーが台頭してくれば、写生の風景画で、サイズもクルマのトランクに収納できるように、、、
源氏物語の主たる読者は上流国民だった。更に中流国民へ浸透して、、、藤原孝標娘は受領階級の子女だが、強烈な源氏オタク。
なんせ「帝のお妃さまになるよりも、源氏全巻が欲しい」とまで(^^)
従い、主たる登場人物は上流貴族関係者ばかりで、地下人なんかは皆目。中流も多くは遠景に過ぎない。
その中で異彩を放つのが玉鬘の君
父は三位中将でしたから上流のカテゴリだが、後身をなくしてからの下層までの没落は気の毒な程。
母(夕顔)は頭中将(左大臣家のあと取り)の愛人となり玉鬘を産むが正妻の妬心を恐れ身を隠し、ヒカル君と知り合うも六条御息所(と言われています)の生霊に祟られて命をおとす。
けだし、佳人薄命
夕顔の乳母を頼りに、玉鬘ははるばる筑紫の国まで流離するが、落ちぶれても貴種の末裔はオトコたちの羨望の的。身の危険からまたまた逃亡の旅の果て、、、旧知のヒカル君の身内に出会い、庇護を受けるようになるという波瀾万丈の展開。
ロリータコンプレックスな傾向のヒカル君だが、愛人にするのは、寛容なオンナながら賢夫人の紫の上の目が怖いので、、、遠くに離れていた「隠し子」のふれこみで、深窓の令嬢として囲い込む。
蛹から脱皮した蝶の如く美しくなった玉鬘の君
最高の花嫁ですから言い寄るオトコには事欠かず、しかし、他人にくれてやるにはあまりにも惜しいし、、、
ヒカル君の煩悶は、玉鬘に対するセクハラやオトコたちへの意地悪やら、なんとも屈曲した言動に現れる。
とどのつまり、一番無骨な黒髭大将が射止める(というか客観的には不同意性交にしか見えないが)
しかし、まめオトコですから玉鬘の君を大事にしヒカル君の後ろ盾もあり、最終的には太政大臣にまで昇進した。
黒髭亡き後も玉鬘の子女もそれなりに偉くなり、娘は帝のお妃にまで、、、オンナ家長として苦労しつつも一門を統率し、最後は出家し、安らかで幸せな晩年、、、だったようです。
源氏全巻のなかで、異彩なスピンオフ版を思わせる玉鬘十帖。読者層の変化にも敏感に対応し、、、ストーリーテラーとしてのレディムラサキの才能が充分に発揮されています。
そんなつくりですから、才ある現代作家は誰も玉鬘版源氏なんかを書こうとはしない。出回っているのはAIの支援を受けた無名作家版だけ









