
秋の頃、草花を切り裂きなぎ倒すような風雨のこと。
今時ならば台風(颱風)に相当します。
台風の語源は諸説ありますが、中華が濫觴で西洋に伝播し、明治期に颱風と学術的に定まったとされます。
台風と野分、、、細かい差異はあるが同じようなもの。
台風には気象学的な定義がありますので、台風ならぬ秋の強い雨風全般が野分
台風到来を喜ぶ気分にはならないが、野分といわれれば、風情を感じるし情緒的だ。
源氏物語の中にも「野分帖」があり、話しがキャベツめいた入り組んだ心理描写が読みどころ。千年前にここまで微に入り細に入りって、、、けだし、レディムラサキは天才だ!
玉鬘十帖のなかでは、なかなかドラマティックなエピソードが満載。
数奇な運命のシンデレラガールである玉鬘。
実の父親が内大臣(頭中将)
育ての父親がヒカル君(太政大臣)って、、、打算的には最強のお嫁さま候補だし、中々の美形らしいから言い寄る高貴なオトコは数知れずで、果ては帝(実はヒカル君と藤壺中宮との不倫の子)までネツをあげる
本人にとってもすっきりしない境遇だが、夕霧(ヒカル君の長男)にも、姉貴だか従姉妹だか(夕霧の母は頭中将の妹君)、、、
ヒカル君と玉鬘の関係もインセストコンプレックス的に淫靡。橋本治の窯変源氏を読むに、、、そこいらのフランス書院文庫よりもそそります(^^)
この時代は御簾、几帳、屏風で隔てられ、プライベートシーンや声 貴人の女の顔を拝する場面はあり得ないのだが、、、そこに野分の登場。
突然の強い風は几帳を倒し、御簾を巻き上げ、、、見てはならないものを夕霧はみてしまう。
御簾なんかが吹き巻き上げられて、その後衝撃の展開って後々にも起きるのですが、、、、季節は春でしたから、事件を起こしたのは野分ではなく、飼い猫の悪戯だった。
この辺りは、、、
To be continued