2023年10月31日火曜日

名言

 



今日のコンテンツは、生きる上で為になりますし、レトリックとしてデベートの際に役に立ちます。


まず、1995年のRWCを制した南アのスプリングボクスのキャプテンであるフランソワピナールの言葉

マンデラ大統領から「足首の怪我は大丈夫か?」と問われ、、、こともなげに

選手個人としてもチームとしても万全の状態で戦えることなんかまずないのですから(.....いちいち気にはしません)

マンデラは、満足そうに、、、

スポーツも人生(政治)も同じだな(^^)


少なくとも敗因で言い訳がましい事を口にするのはみっともないってこと。
あの誤審とか、主軸の怪我とか、、、、御託は色々あろうが、弱いから、下手だから、勝つんだ!というパッションにとか、、、負けたって事に弁明は無意味

だから、ストイックな武士道では「敗軍の将、、、うんぬん」なんです。


紳士のやる野蛮なゲームと野蛮人がやる紳士のスポーツ

ラグビーもサッカーもルーツは同じようなものだそうだが、どういうわけだが、階層化されてしまった。
今のサッカーで「紳士ぶって戦う」のはサムライブルーだけだし、ひらべっちゃくてヒトメマブタの野蛮人は野蛮にしかプレーが出来ない。
それも思えば、ラガーマンは、プレーの野蛮さは年々歳々激しくなってきたが、嘘でもいいから「紳士たろう」と最後の一戦で踏みとどまる。


これが、矜持ってものだ!







2023年10月30日月曜日

中村文則

 かなりテイストの違うミステリーというか、ノワール小説らしいから、、、

とりあえず公設貸本屋さんで直ぐに手に入る二冊を




なんだい、、、これは!?

まずは「通り魔による連続殺人事件」みたいな、そして「掏摸」のほうは名題の通りなダークヒーロー。ブリティッシュノワールを彷彿とさせます。


真っ当なリアル書店の店員さんならば、何処の棚に並べる?

真面目ならば日本文学かミステリーか悩むだろうなあ、、、って。

純文学だってドストエフスキーの作品には、因業な金貸婆あさんを惨殺したり、なかまのリンチ殺人、果ては尊属殺まで。

かの「罪と罰」に登場するポリフィーリー予審判事は通の間では、名探偵列伝に名をとどめるのだ。


予備知識なく読み始め、、、ウィキをググれば、なんだい!芥川賞作家じゃないか(^^)

全体の作品傾向を詳らかにしないが、よもや宇能鴻一郎のような「官能作家」に堕したわけでもなかろう。


ミステリー作家って、大抵はそこそこ売れっ子なんだが、彼は高尚系だから版元もそれなり。

読後の満足感もまたそれなり(純文とミステリーを同時に楽しめたのは高村薫さん以来)




2023年10月29日日曜日

ハルキ氏にはイグノーベル賞を

 


ヤキモキしても徒労だから、、、、


この賞は、ノーベル賞のパロディだと言われるが、それは倭國特有のノーベル賞信仰のなせる技。
学問、研究、芸術的創造等ヒトザルの多岐多様な営みを斬新な視点で検証評価するものであり、
眉間に皺寄せ、顰めっ面だけが進歩と発展の原動力ではない事を力強く伝えるものであり、遊びだけの要素ではない。
頭の固い一部からは蛇蝎のように嫌われているが、ハーバード大学を挙げてのイベントの一つでもある(受賞式は同学の施設で開催されます)

当然ながら、両方の栄誉に輝いた学者もおられます。
倭国は毎年のように、結構栄誉に輝いています。
一番を目指す事の意義のわからない御仁には理解できないのでしょう。
実用技術にしか目がいかない連中もまたしかり。
その意味で、この賞の常連であるうちは倭国の科学技術もまだ安泰なのですが、どうも最近は風向きがよくない(前述のような連中が学術をダメにする)



文学賞の意味合いを考えるきっかけにもなりますし、更に芸術への思索を深めるチャンスとなるように・・・


ちなみに過去の「文学賞」ですが(興味ありげなものだけ紹介)

デニケン  古代文明と宇宙人関連説
あの「ソーカル事件」
聖書の暗号秘匿説
英国標準協会 紅茶の正しい入れ方本
ジャムスヒーン  ヴェーガンの勧め
あの「ナイジェリアの手紙」
ダニエルオッペンハイマー  難しすぎる語彙を駆使すれば知的に見えるかの実証実験論文
ジョンペリー  構造化された重要事項の先延ばし理論

言っちゃなんですが、ヒトザルの未来に貢献しそうな業績は、本家の文学賞よりも、こちらの方にあるとある種の確信を持って断言できます(笑)
最後のオッペンハイマーとペリーの論文なんか邦訳があれば是非とも読んでみたい。


近年の本家文学賞なんて、ましば読もうとは思わない事との比較においても、素晴らしさの傍証です。




2023年10月28日土曜日

ホラーな俳句

 



逢魔刻
芒手招き 葛はうら見(朱庵句集より)




昼と夜の一刻の蠱惑の時間、、、なんてお題の腰折なんだが、上手くまとまらない。

しかし、灰色の知の大伽藍から引きずり出したのは



半世紀くらい前の忘れ去られたロマンチックファンタジー。


....

出演はルトガー・ハウアーミシェル・ファイファーマシュー・ブロデリックなど。中世ヨーロッパを舞台に、悪の司祭の呪いによって夜はの姿に変えられる騎士と昼はの姿に変えられる美女の恋人同士の運命を描いている。

....


まあ、こんなたわいのないおはなしなんだが、いつも二人はいっしょなんだが、一瞬たりともヒトザル同士であい見える事のないもどかしさ。

朝と昼、昼と夜、その瞬間に二人はそれぞれケモノとヒトザルの界を超える。

予定調和のエンディングだとはおもうのだが、、、

古典的な美男美女の哀しい恋



夜から朝にかけては、

あかつき

しののめ

あけぼの、、、なんて微妙な時間の経過を美しく言挙げしますし

昼からよるへは、その境目刻、、、魔界の巌の扉がほんの少しひらく。

黄昏....たそがれ、誰ぞ彼

ゆうなずめば、魔物怨霊も美形にみえるかも。


黄昏とは逢魔刻です。

壺装束なる市女笠を被り、虫垂衣で顔形を隠し、、、まるでヒジャブ(^^)

それが秋風に揺れて芒のように手招きをすれば、つい近寄りたくなるが、葛が裏葉をみせるように、、、



ただ恨めしいは伊右衛門どの、喜兵衛一家の者どもも、なに安穏におくべきか。

思えば思えば、エエ恨めしい、

一念通さで置くべきか



赤ちゃんの名前辞典を紐解いても

露(牡丹燈籠)

菊(番町皿屋敷)

の用例は多少あるのですが、さすがに「岩」はなあ




おまけに日本画史上最高の怨霊(幽霊)画の部分



上松松園の「焔」ですが、お岩さんではなく六畳御息所がモデルと言われますが、当時この画伯はドロドロ状態で鏡台に我が身を写し、、、とも


東博にありますが、どういう訳だか損傷激しく基本は非公開、、、だそうです








2023年10月27日金曜日

カメラを止めて

 



ワンカット映画なる技法なりジャンルがある。
ロクな映画文法のなかったサイレント映画の時代は当たり前の撮影方法。
その後の技術の進化で消え去って、、、、

ところが、ある種の効果を狙ってか、外連味かはたまた映像作家としての自己顕示欲だか知らないが昨今結構あるんですよ。

あるシーンだけを長回しでやるのはまあいいが、全編ワンカットなんて、、、やめてほしいなあ。

それに、セールストークで「ワンカット」なんて軽々しく使うな。


当たり前にわかる事だが、ワンカット映画の上映時間はスクリーンの中の物語の時間とおなじのはずだ。

また、その嚆矢であるロープ(ヒッチコック作品)の時代はアナログ機材ですから、最大撮影時間は長くて20分くらい

それに、テイクは一回だけなんて理屈としてあり得ない。技術を駆使しているに違いない

つまり、厳密にはフェイクワンカットなんです。






他にも色々あるんですが、どれも感心しないが、これはまあ面白かった。



ある種の密室殺人事件です。

ヘアコンテスト会場でカリスマ美容師が殺された。

容疑者は、競争相手のコンテスタントかモデルさんくらい

限定された空間と人物だけの舞台劇的ならば、適合性が高いし、本来はカットされるべき散漫で意味のないシーンは上手く割愛。

ちょっとしたテクニシャンです。




2023年10月26日木曜日

あきの詩

 





消えわびぬ
うつろふ人の秋の色に
身をこがらしの森の下露(千五百番歌合 定家)


藤原定家は恋うたの名手である。
王朝和歌の恋うたは、
哀しい嘆き節と決まっていますから、
男性歌人が女性の立場で歌う場合が結構有ります。
オトコがつれないオンナの恨みつらみを語っても、それはみっともないだけ。


やっぱり待つオンナが絵になる
あまりに有名なのが...

来ぬ人を まつほの浦の夕なぎに 
焼くや藻塩の身も焦がれつつ

百人一首のおかげで知名度だけはダントツです。
いつまでたっても来ないオトコを焦燥感満載に待ち続けるオンナ
しかし、まつオンナならば、こっちの方が、
オトコに逢うよりも待ち続ける習慣に陶酔するマゾヒズムに涎がでる


あじきなく つらき嵐のこゑも憂し 
など夕ぐれに待ち習ひけむ


でも、待ち続けても、
そのうち捨てられたってやっと解るのよ。
それが冒頭の恋うた
どなたかの口語訳だと...

貴方の心は移ろい私に飽きてしまった。
私ひとり身を焦がして苦しんでいる。
秋の木枯らしの森の下露のように
貴方に顧みられず、
いまにも消えてしまいそう。


韻文定型詩って、
訳するとかくもつまらなくなる典型例
この訳文が悪いのではない。
縁語掛詞に始まり、超絶技巧の粋をあますことなく
説明できてはいます。
しかし、これが「翻訳の限界」だと言う事です。



2023年10月25日水曜日

方南町の阿片窟

 





今年もあとあますところ二ヶ月。

いろんなこと、、、感涙感動、抱腹絶倒、憂慮落胆さまざまです。

どういう訳だか、舌なめずりし耳目を集める記者会見が立て続けに

いずれも危機管理としては失敗の部類


1-BMあるいは誑かされたSONPO

2-性犯罪者J

3-方南町の阿片窟(某大合宿所があります)

4-K役者セクハラやら醜聞

5-清くも正しくも美しくなさげなオンナの園


5項は、今公演を中止していますから早く再開のためにも年内には記者会見をやるはずだ。どんなシナリオか判らないが、さてどこでやるんだろう?東京じゃ目立つし、宝塚だとなんか言われそうだし、、、、


4項は、、、あくまで一部でウワサされる陰謀論。セクハラで傷つくよりも自殺幇助で前科者になる方が長い目でみて得だと、、、誰か知らないが策士がスリリングな絵を描いた。

おかげで醜聞は消えてしまい、誰もみていない芝居の台本通りに公判は進む。確実に執行猶予が付きますから、二、三年後には歌舞伎座復帰

歌舞伎の海外公演だって、素知らぬ顔で大名跡が張れます。これがセクハラ役者のレッテル貼られると大変な事になる。


で、実際の記者会見の印象

1項目は経済部の記者しかいないから淡々と

しかし、皆さん最初からカンオチですから、総晩BMは自己破産か営業譲渡。しぶとく逃げ回るのはHDのトップだけ。

でも「知らなかったのだから責任のとりようがない」なんて弁明がいつまで通じますかな?


2項目は、記者会見進行の巧拙以前に最初の落としどころの読み違い。二度も記者会見をやらざるを得ないって最悪。一回目で二回目の内容をやっておくべきだった。


一番「楽しい」3項目

危機管理部なる学部があるのに、医者の不養生というかなんというか、、、組織統治の程をなしていない。

一人しかいない筈のヤク中が十人を超えると、、、

方南町にあるアメフト合宿所はけだし阿片窟(^^)

次の記者会見は、理事長とヤメ検副学長の抱き合い心中辞任発表かな?ついでに廃部まで明言しないと手早く助成金は貰えそうもない。

かの60年代の日大闘争の時代からタイイクカイはどうしようもなかったし、いまだに大学の体質は変わらない。



そんなことは外部のアタシだって知っているのだから、OG理事長が知らない訳がないのに、我が身大事かなあ、、、本丸改革から逃げていたのよ。

つまり、最初から理事長の器じゃなかったし、引き受けるべきではなかった。

実は何も変わらないママ、組織の自壊かな?





2023年10月24日火曜日

アラビアのロレンス

 



よく分からない中近東問題。

しかし、したり顔でかの傑作「アラビアのロレンス」再鑑賞を勧める識者には唖然



当時のアカデミー会員が「史上最大の作戦」でなくこの作品を作品賞に選んだのは見識だが、ベストアクターはこの作品の男優ではなくアラバマ物語のグレゴリーペックへ、、、なんともなあ。

作品賞がアラバマ物語で主演男優賞がピーターオトゥールの方が、、、良かったのかも。


この映画はオスマントルコへの叛乱を使嗾支援する英国と英国人のお話しであり、オンナが一人も登場しない事は映画マニアの常識と同時にユダヤ人も現れない。

今のパレスチナ問題の遠因である英国の狡猾無節操な相矛盾する政策にはあまり触れることもなく「パクス・オトマニカ、、、オスマントルコ帝国による安定と秩序」なんかは歯牙にもかけず、ひたすらにアラブの諸族のいがみあい(辛苦は共に出来ても安楽は他人には渡さない)と、アラブの大義に裏切られた英国人将校の悲哀が描かれる。


うがった見方をすれば、かの識者の発言の裏読みをすするに、、、パレスチナからイスラエルを追い出したとしても、アラブ人同士の抗争が果てしなく続くとでも言いたいのでしょうか?


かつては「土地と平和の交換」という穏健で現実的な解決策が具体化しそうだったが、893の抗争と同じで、過激な跳ねあがりが手打ちを簡単にぶち壊してくれます。

けだし、一人の狂信的なテロリストは核兵器に匹敵しかねない。

寛容なんて概念が意味をなさなくなって、やはり圧倒的なパワーによる上からの封じ込め(歴史用語としては、パクスウンチャラカンチャラ)しかないのかな


2023年10月23日月曜日

勲績卓絶と功績顕著

 



どちらも余人に代えがたいような文化的に立派な事をなさったと国家が認めたという事。

しかしながら、四文字熟語の語義や栄典の程度に於いても貫目は天地ほど違います。


前者は「文化勲章」で、後者は「文化功労者」

文化勲章は陛下から勲章が親授されますが、後者は文科省の副大臣レベルが顕彰状を授与する程度。後者にはカネメが伴いますが、、、花より団子ならば、まあそういう事ですが、理論計算上の厚生年金と老齢年金の合計最高額に及ばないようですから、、、文化的貢献に対してはケチな話というかその程度なの


さすがに御名御璽が伴う文化勲章ではええ加減な人選はやっていないようですが、文化功労者の指定に関してはなにかと疑惑があるようです。

流石に、Jのような性犯罪者を指定するほど馬鹿ではない。

文化勲章受章とセットでリリースするようなものとは思わないが、慣行として「文化功労者の中から文化勲章受章者が選ばれる」からだろう。


しかしながら誠に感心しないが、内閣府のウェブサイトでは「功績顕著」だと文化勲章が貰えるって明記してまして、、、文化勲章令くらいチャンと読んでおきなさいよ(^^)


文化面での顕彰のやり方は様々あり、文化勲章が最高位である事には間違いはないが、それ以外はごちゃごちゃでようわからん。


紫綬褒章(御璽でなく国璽が押印されます)

国民栄誉賞

総理大臣顕彰、、、、他にもまだあるんだろうなあ



今回の文化勲章の受章者に塩野七生さんが❣️

デビュー作以来の愛読者ですので、実に嬉しい。


受章理由は「史料実証主義の超越」なるまことに適語表現。女史の作品の多くは、歴史書に化体した小説ながら読者からは歴史書だと思われている。

史学者にとっては許しがたく、、、かかるが故に誹謗中傷や罵詈雑言を浴びせるのですが、早い話が面白くて刺激的な論文なりが書けないことのやっかみ。

悔しければ、売れる歴史書を上梓してみればいいが、史料実証主義に拘泥しているうちはまず無理(^^)



2023年10月22日日曜日

公務員による「残虐な刑罰」

 



なにが「残虐」かは明確のようで実は不明確だ。
最高裁判決の立ち位置は、死刑自体は残虐ではないが、その方法による、、、つまり、磔、釜茹で、車裂きなんかは例示として残虐らしいが、ネックハンギングはそれには至らない。

見た目が目を背けたくなるとか過度に苦痛を与える方法だとあかんらしい。


しかし、刑罰には教育と応報の二面があるが、死刑には教育の効果や意味がない

そこでなんだが、遺族等の処罰感情が死刑制度存続の背景にあるのだから、、、


被害者を死に至らしめた殺害方法により死刑を執行


って「優れて合理的な方法」ではあるまいか?

応報の究極の姿とはそういう事だし、倫理の黄金律(孔子の言葉ならば、己の欲せざるところ人に施すこと勿れ)の趣旨そのものだ。


いくら頑迷固陋であっても、黄金律を否定できないでしょう